「結果を出したい人は、 睡眠 の『質』にこだわりを」:菅原健一氏 × 徳力基彦氏

DIGIDAY

ビデオ会議で予定が埋まり、ひっきりなしにメッセンジャーアプリの通知が鳴り、その対応に追われ1日が終わるーー。

現代のビジネスパーソンにとって、体調管理は欠かせない。膨大な情報がうずまくなかで、健康な心身をもとに「正確な判断」を下さなくてはならないからだ。

ハイパフォーマンスを発揮し続けるビジネスパーソンほど、睡眠に細心の注意を払っている。それは、デジタルマーケティングの世界において成果を出し続けている、株式会社Moonshot 代表取締役CEOの菅原健一氏とnoteプロデューサー兼ブロガーの徳力基彦氏も同様だ。

菅原氏は、経営者へのダイレクトコンサルティングを主な生業とし、その場で受けた相談内容に対して的確なアドバイスを行い、高い評価を得ている。また徳力氏は、ビジネスパーソンや企業がSNSを活用してビジネスチャンスを拡大するための施策やメソッドを、日々創造し続けている。

今回は、デジタルマーケターとして活躍し続けるふたりに、ハイパフォーマンスを発揮し続ける秘訣と、ビジネスパーソンの間で大きな注目を集めている枕「ブレインスリープピロー」を使って体感した「睡眠の質」の重要性について語っていただいた。

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ふたりが感じたデジタルマーケティングの変化

徳力基彦氏(以下、徳力):ここ最近、「デジタルマーケティングの潮流が大きく変わりつつある」と感じることがあるんです。菅原さんは、現在のデジタルマーケティングについて、何か変化を感じることはありますか?

菅原健一氏(以下、菅原):そうですね。少し大枠のお話になりますが、近年は大企業も「D2C」への参入を強めて、直接顧客との接点を持とうしているように見えます。その背景には、ヨーロッパで施行されているEU一般データ保護規則(GDPR)のような、個人情報の収集に関する厳しい規制があり、Cookieなどのデータが極めて取得しづらくなったのがあると思います。

そして、これにより企業は決断が迫られているように見えます。「個人情報を収集するためのハードルが上がる」、それは「従来の手法ではユーザーニーズが汲み取れない」ことを意味します。そうなると、製品開発にも大きな影響が出かねません。デジタルマーケティングの代理店は「Cookieが取れなくても、大丈夫です」とクライアントに説明するかもしれませんが、本当にできるのか不透明です。

徳力:D2Cというと、市場に新規参入するスタートアップのイメージが強かったですが、確かに、大企業も参入する傾向にありますね。

菅原:はい。今ではナイキなどグローバルで展開するブランドすら直接ユーザーとつながっています。D2Cの流れは、企業規模にかかわらず進んでいます。日本の大手企業でもミツカンさんがZENB(ゼンブ)をローンチしたり、ポーラさんがCVCを通じたD2Cへの投資に取り組んだりしています。ちなみに、徳力さんはどんな変化を感じたんですか?

徳力:ひと言で表すなら「『定量』から『定性』へ」変化が起きていると思います。少し前まではデータ、それもクリック率やコンバージョン率など限られた数値に重きを置きすぎていた傾向がありました。しかし、それによりさまざまな弊害が生じました。

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▼徳力基彦 
note株式会社 noteプロデューサー / ブロガー

NTTやIT系コンサルティングファーム等を経て、アジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。代表取締役社長や取締役CMOを歴任。現在はnoteプロデューサーとして、ビジネスパーソンや企業におけるnoteやSNS活用のサポートを行っている。個人でも、日経MJやYahooニュース!個人のコラム連載等、幅広い活動を行っており、著書に「普通の人のためのSNSの教科書」、「アルファブロガー」等がある。

データ上の成果に囚われすぎるあまり、クライアントのブランドイメージを損なうようなメディアに広告が掲載されたり、その流れで消費者も広告を敬遠する動きが強まったのではないでしょうか。YouTubeがテレビCMで「YouTube Premiumに加入すると、広告が消せます」とある意味自虐的に見える宣伝をするくらいです。

マーケターは頭を使って、もっと「クリエイティブ」に

徳力:本当にこのままでいいのかーーという反省を踏まえて、いまその揺り戻しがきているのではないでしょうか。本来、購買行動の裏には、消費者が感動するといった、感情の動きがあるはずです。その背景まで捉えることが求められているのではないでしょうか。

菅原:あるエージェンシーのトップクリエイターとお話しする機会があったのですが、その方は「クリエイターがサボっている」と仰っていました。そもそも、広告は人の時間をもらうことで成立する存在です。その段階で敬遠されかねない存在なわけですから、その点をクリエイターが念頭に置いておかねばならないと。

徳力:なるほど。確かに、最近のデジタルマーケティングに関わる仕事はブルーカラー的な傾向が強く見えなくもないですね。広告の入稿やABテストなど、「作業」的な色合いが強くなっている。しかし、本来マーケティングはクリエイティブな仕事なはずです。

菅原:そういう意味では、マーケティングに関わる人たちが、自らの仕事の価値を下げているのではないかと懸念してしまいます。たとえば、デザイナーの仕事は「キレイな絵や図を書くこと」と思われがちです。しかし、本来はデザインの力でわかりやすく伝えて人々の心を動かし、商品やサービスを販売することで「売り上げを創出する」仕事です。そのためにも、もっと頭を使い、クリエイティブな仕事をすべきではないでしょうか。

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▼菅原健一 
株式会社Moonshot 代表

2016年スマートニュースでブランド広告責任者とBtoBマーケティング責任者を務める。2013年アドテクノロジー企業のスケールアウトで取締役CMOとしてデジタル広告のサービス開発とマーケティングを担当。KDDI子会社でネット広告事業を展開するmedibaへスケールアウトを売却に伴い、medibaのCMOに就任。その後スーパーシップでCMOを務める。現在はスタートアップの企業経営とマーケティングの経験を活かし「企業の10倍成⻑を支援する」ことを目指すMoonshotを2018年に創業する。著書に『THE AD TECHNOLOGY』(ザ・アドテクノロジー、翔泳社)など。

パフォーマンスを高める「時間の創り方」

菅原:クリエイティブな仕事を実現するうえで、「パフォーマンス」にこだわり続けることも大事だと痛感しています。私の仕事は、限られた時間でいかにアウトプットを最大化するか、が求められています。そして、そこで求められるのは「結果」です。

私のコンサルティング業務のなかでは、稀なケースではありますが、経営層以外のメンバーにもアドバイスすることがあります。あるクライアントの事例では、デジタルマーケティングに関わっていた方々を支援してきたのですが、なんと関係者の大半が昇進・昇給していたのです。こうした目に見える結果が出ると、自分は高いパフォーマンスを発揮できたと実感します。徳力さんも、パフォーマンスが高まっていると感じる瞬間がありますか?

徳力:私は「気づいたら時間が経っていた」と感じるときですね。つまり、なにか夢中になっている状態です。講演をしているとき、noteを書いているとき、状況はさまざまですが、高いパフォーマンスを発揮しているときは時間を忘れます。今日はnoteのイベントの会場であるnote placeで取材していただいてますが、ここでイベント配信をするときも、調子がいいときは90分のイベントがあっという間に終わるんですよね。

朝から仕事が楽しくできているか、も大切です。パフォーマンスにこだわるうえで、菅原さんが工夫されていることがあれば、ぜひお聞きしたいですね。

菅原:予定を「詰め込み過ぎない」ように気をつけています。私の仕事は時間を売っている側面がありますが、それだけにならないよう予定を組む。ビジネスではないけど、自分にとって大事な予定があれば入れるようにして、適切に時間を管理するよう心がけています。

徳力:時間の管理という観点からいくと、私にとっては「睡眠時間の確保」が重要ですね。とにかく寝ないとダメな体質で、8時間は寝るようにしています。

菅原:そんなに寝られるんですか?

徳力:はい。以前、コンサルティング会社に勤めていたのですが、この業界では寝不足が一種のステータスになる傾向があります。それがどうしても合わず、1年で退職しました。ただ、最近気づいたのは、睡眠の時間を追求する一方で質を疎かにしていたかもしれないということです。その点は今後気をつけたいですね。

菅原:私は6時間睡眠を心がけています。寝足りないと感じる時は、さらに寝る時もあるくらいです。私の仕事は、1回ごとのコンサルティングが勝負です。たまたま調子が悪かったというのは通用しない。しかも、事前にアジェンダが用意されているわけでもなく、その場でご相談いただいた内容に対して、脳をフル回転させて答えを導かなければなりません。

だから、寝起きにすぐ対応するという働き方は無理です。起きて、少し運動して、最低でも起床から1時間程度は準備に必要です。それだけに、脳に影響を与えるであろう睡眠とストレスには常に気をつけています。特に睡眠は日々の運動も大切で、毎日1万歩は歩くように心がけていますね。

ブレインスリープピローを体感して気づいた、睡眠の質

菅原:睡眠に関しては、今回のお話をいただく以前からブレインスリープピローを使っています。個人的に、こうした商品は1度使って効果を体験できなければダメだと考えていますが、ブレインスリープピローはすぐに感じられましたね。

1番大きいのは、寝ている途中に起きなくなったこと。今までの寝具では、途中で起きてしまうことも多かったので、ブレインスリープピローを使い続けるモチベーションになりました。体感がよくて使い続けてから説明書を読みましたが、その内容も腑に落ちます。自分はもともと、フカフカの羽毛布団で寝るのが好きだったのですが、それだと暑くて寝苦しくなる。それが寝ている途中に起きてしまう原因なら、脳をできるだけ暑くしないブレインスリープピローのロジックと、得られる結果にも納得します。

以前からブレインスリープピローを利用していたという菅原氏

以前からブレインスリープピローを利用していたという菅原氏

徳力:私は今回初めてブレインスリープピローを知りましたが、実際に使ってみて感じたのは、寝起きがよくなった気がすることですね。ちょうどいいタイミングで目が覚めて、二度寝することが少なくなった気がします。今までは睡眠の質が低く、毎日1時間無駄に寝ていたとしたら、ひと月で約30時間を無駄にしていることになります。この差は大きいですよ。ちなみに妻はもともとブレインスリープピローを知っていたようで、枕を洗えると喜んでいました(笑)。

菅原:改めて振り返ると、睡眠はとても重要だと痛感します。かつて寝不足が原因でパフォーマンスが上がらず、イベントで一緒に登壇したゲストの方からダメ出しのメッセージが届いたことがあります。それが悔しくて、特に睡眠には気をつけるようになりました。

徳力:私の場合、周りから見ると睡眠不足のときは顔色が悪いようで、「大丈夫ですか?」と心配されるくらいです。自分でもまったく集中できず、作業はできてもクリエイティブな仕事はできません。仕事のクオリティも落ちているのを実感しますね。

変化を感じ、結果を出せる枕

菅原:やはり、睡眠はクリエイティブな仕事をする人にとって生命線ですね。一方で、このような体験の価値をデータやロジックなど定量的な指標だけで伝えきるのは困難です。これはマーケターとしても大きなテーマですが、商品やサービスのよさを伝えきるにはどうしたらいいと思いますか。

徳力:ひとつは「体感を語れる方を増やすこと」ではないでしょうか。まさに、ブレインスリープピローはそのサイクルになっていますよね。睡眠の質というのは意識されつつも、これまではアスリートの方々向けの身体的な質の議論が中心だったように思います。しかし、ブレインスリープピローは、脳の睡眠の質という切り口で、菅原さんのようなビジネスパーソンのあいだでこれだけ体感され、話題になっている。

菅原:そういう意味では、「誰が話しているか」も大事なポイントですね。私は、トレーナーをやっている方からすすめられて、「この人がすすめるなら信用できる」と思い、使い始めました。物事の価値とは何かと考えると、「相手の変化量」と定義することもできます。枕なら、個人が感じる睡眠の質にどのような変化を与えたか。そして、その体感をどれだけ人から人へ伝播できるかがポイントではないでしょうか。

徳力:そうですね。だからこそ、個人的にはブレインスリープピローを、私のような「枕に対する固定観念があり、取り替えるという発想がない人」におすすめしたいです。そういう方こそ、ブレインスリープピローを使うと、変化を感じやすいのではないでしょうか。

徳力氏は「枕への固定観念が変わった」という

徳力氏は「枕への固定観念が変わった」という

菅原:「結果を出したい人」にも、ブレインスリープピローはおすすめしたいですね。私も寝不足で身体に影響が出ることがありました。しかし、その原因を探っていくなかで、ブレインスリープピローに行き着きました。単純に、身体の疲れが原因ではないかと考えている方は、一度検討してみるといいかもしれません。

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ブレインスリープピロー 

『スタンフォード式 最高の睡眠』の著者であるスタンフォード大学・西野精治教授が監修した枕。メッシュ素材で頭を快適な状態に冷やし、独自の三層構造でオーダーメイドレベルのフィット感を実現している。再生利用可能素材を利用したメッシュ部分はシャワーで洗い流すだけで清潔な状態を保つことが可能。

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Written by DIGIDAY Brand STUDIO(山田 雄一朗)
Photo by 合田和弘

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