もしも仮に海外に住むとなったら、日本の蕎麦は食べられるのだろうか? 日本食材屋さんがあればSOBAは入手できそうだが、値段やクオリティはいかなるものなのか? ということでサクッとベトナムに行ってきた。
向かった先は、南部ホーチミンシティ(HCMC)の日本食材屋さん『AKURUHI』だ。乾麺コーナーを探してみると……なんと4種類もの乾蕎麦を発見! 日本でもなじみのあるメーカーや、つい前回取り上げた(偶然!)『麺有楽 兵庫播州伝承味乃蕎麦 播州そば』も置いてあるなか──
私がチョイスしたのは、いかにも “海外仕様” なパッケージの『深し野庵 とろろそば』なる商品。価格は88,000ベトナムドンで、日本円にすると約536円てな感じ。1人前あたり268円という値段は、日本では紀ノ国屋に売ってるくらいの高級そばのランクに属す。
ちなみに前回登場した『麺有楽 兵庫播州伝承味乃蕎麦 播州そば』は94,000ベトナムドン(約573円)。全く同じ商品が日本のスーパー「ロピア」では171円で売られていたので、およそ3倍の価格となる。
もう少しパッケージについて特筆すると、「ハラル(ハラール)」のマークが付いていることが挙げられる。そう、日本のSOBAはハラルフードなのである。このマークの付いている蕎麦を入手できて思わずニッコリ。
もうひとつ注目すべきは、ゲイシャのイラストが目を引くこのJAPANESE STYLE BUCKWHEAT NOODLESを作り上げたメーカーが、あの『紀ノ国屋オリジナル蕎麦』を作った東亜食品工業であること! 海外だからってナメちゃぁいけない。前置きはそのくらいにして、それではさっそく──
デカい鍋にタップリのお湯を沸かし……
5分ゆでて……
ハイ完成。
して、そのお味は──
……なるほど! さすがは東亜食品工業といったところか! 思っていたよりも全然アリ。「家そば」か「外そば」かでいえば「家」だけど、ベトナムで「良い感じの日本の家」が味わえるなら御の字であると私は思う。
パッケージにある通り、シャキシャキとした歯ごたえに、風味の良さ、ウンウン、感じる感じる〜。さらに感じるのは、奥底にあるとろろの風味。こんなにとろろを感じたとろろ蕎麦、初めてかも的な体験だった。
ちなみにパケ裏には「ざるそば、かけそばの他、ドレッシングやマヨネーズとあわせてそばサラダなどもお楽しみください。」と書いてあるが、いやいやいや、もったいない! 十二分にシンプルなそばでも通用する。
てな感じで、もしもベトナムに住んだとしても日本の蕎麦は味わえる。どうか安心してほしい。ただし、高い。3倍は覚悟……って、海外に住んでいる日本人へのお土産に、美味しい乾そばなんて最高かも? 日持ちもするし。つゆも一緒に持参して。料理にも使えるし。
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24