ここ2年間で男性セレブが手掛けた美容やウェルネスのブランドが急増している。ファレル・ウィリアムス氏が2020年後半にヒューマンレースを設立してからというもの、ハリー・スタイルズ氏、ブラッド・ピット氏、マイケル・ストレイハン氏など数多くのセレブが新しいブランドを市場に投入してきた。
女性セレブリティが立ち上げたウェルネスブランドは数多あるが、ここ2年間で男性セレブが手掛けた美容やウェルネスのブランドが急増している。ファレル・ウィリアムス氏が2020年後半にヒューマンレース(Humanrace)を設立してからというもの、ハリー・スタイルズ氏、ブラッド・ピット氏、マイケル・ストレイハン氏など数多くのセレブが新しいブランドを市場に投入してきた。
しかし、これらのブランドのすべてが人気を博しているというわけではない。ローンチメトリックス(Launchmetrics)とGlossyの調査ではMIVに基づいて、2023年1月にもっとも話題になった男性セレブの美容ブランドとウェルネスブランドに着目した。ローンチメトリックスが開発したMIV(Media Impact Value)とはメディアへのインパクトを測定する指標で、インフルエンサー、印刷媒体、セレブ、公式のサードパーティパートナー、ブランドが運営するメディアチャネルの影響を測定できる。
Advertisement
首位に立ったのは、2月5日にグラミー賞を受賞したハリー・スタイルズ氏が1年前に立ち上げたばかりの「プリージング(Pleasing)」だ。その後にはジャレッド・レト氏の「トウェンティナイン・パームズ(Twentynine Palms)」、トラヴィス・バーカー氏の「バーカー・ウェルネス(Barker Wellness)」、ファレル・ウィリアムス氏の「ヒューマンレース」、マシンガン・ケリー氏の「アンダン・ラッカー(UN/DN LAQR)」が続く。
このリストのなかでもっとも古いブランドであるヒューマンレースですら、立ち上げから2年しか経っていないことは特筆すべきだろう。トウェンティナイン・パームズに至っては設立からわずか4ヵ月であり、男性セレブの美容ブランドやウェルネスブランドの動きがいかに活発かを物語っている。トップ5に入らなかったブランドでは、ブラッド・ピット氏の「ル・ドメーヌ(Le Demaine)」や、イドリス・エルバ氏の「セーブル・ラボ(S’able Labs)」なども、ここ6カ月以内に立ち上がったブランドだ。
これらのブランドが、設立者の知名度を利用してブランドへの注目を集めようとしていると考えるのは、ごく自然のことだろう。だがローンチメトリックスのCMOであるアリソン・ブランジェ氏によると、このカテゴリーでもっとも成功しているブランドは、著名人が知名度を上げなくとも自立できるほどの、強い製品を持っているという。
「著名人が立ち上げた数々のブランドとは異なり、プリージングのブランドパフォーマンスは設立者が牽引しているわけではない」とブランジェ氏。「設立者とブランドを明確に区別することで、ますます飽和化が進むセレブの美容ブランド市場での差別化を図りながら、競争上の優位性がもたらされている。提供する製品は奇抜さを表現するよう作られており、これはハリー・スタイルズ氏ならではのペルソナといえる。そのため製品をブランドのコアに位置づけることで、うまくオーディエンスの関心を引き魅了することに成功している」。
[原文:Glossy x Launchmetrics Research: The 5 buzziest male celebrity beauty and wellness brands]
DANNY PARISI(翻訳:田崎亮子/編集:山岸祐加子)
※登録ボタンをクリックすると規約に同意されたものとします