リアーナ の2023年スーパーボウルのハーフタイムショーからフェンティが得るもの

DIGIDAY

2023年2月12日日曜日、NFLスーパーボウル、リアーナ氏、そして彼女のブランドのフェンティという3大メガスターが一堂に会し、これまで誰も見たことのない史上最高の超新星を生み出すことになる。リアーナ氏はおよそ6年間の音楽活動休止を経て、もっとも派手な形で復帰を果たす。このリアーナ氏の参加から派生することとは?

2023年2月12日の日曜日、NFLスーパーボウル、リアーナ氏、そして彼女のブランドのフェンティ(Fenty)という3大メガスターが一堂に会し、これまで誰も見たことのない史上最高の超新星を生み出すことになる。

リアーナ氏はおよそ6年間の音楽活動休止を経て、もっとも派手な形で復帰を果たす。彼女のブランドであるフェンティへの残存効果は最重要なものとなるだろう。NPDグループ(NPD Group)の2016年の調査によると、「ネイビー(the Navy)」とも呼ばれているリアーナ氏のファン層がリアーナ氏から商品を購入する可能性は、平均的な大物セレブリティの3.7倍もあり、これはセレブリティのなかでも最高評価となっている。1億人のテレビ視聴者は、フェンティの既存ファンからの売上を押し上げるだけでなく、より多くの人々を「ネイビー」に参加させることになるかもしれない。

リナーナの復帰舞台として大きな期待

「スーパーボウルの広告は、つねにうわさ話の格好のネタであり、一部の人が試合を見る理由となってきた。しかし、ロビン・リアーナ・フェンティ氏が出演することは、これまで目にしてきたなかでもっともすばらしいパフォーマンス広告・商品・ペルソナへと広告を変化させるかもしれない」と、コマーシャルアーツとエンターテインメントの会社であるスペシャル・オペレーションズ・スタジオ(Special Operations Studios)でクリエイティブディレクターを務めるショーン・フィールド氏は述べている。

リアーナ氏のインスタグラムでの発表、具体的にはフットボールを持つ彼女の手というシンプルな写真は、メディアインパクトバリューを表すローンチメトリックス(Launchmetrics)独自の指標であるMIVで200万ドル(約2.9億円)を生み出している。MIVは、インフルエンサー、印刷メディア、セレブリティ、公式サードパーティパートナー、ブランドのメディアチャネルの影響を追跡するものである。これに対して、NFLの発表のMIVは20万2000ドル(約2900万円)だった。全体として9月25日から27日にかけてのオンラインでの話題は2880万ドル(約41.7億円)のMIVを生み出し、その大半はソーシャルメディアからの話題で、次いでオンラインメディアからとなっている。

そしてリアーナ氏が2016年のアルバム「アンチ(Anti)」以降は新しい音楽を発表していないことから、ソーシャルメディアは騒然となっており、リアーナ氏がパフォーマンスをするときはもはやフットボールの試合など関係なくなる、パフォーマンスは大々的なフェンティの広告になるかもしれないといった冗談を多くの人が言っていた。リアーナ氏は活動休止期間中、ビジネスに力を入れており、特にサヴェージ×フェンティはフォーブス誌(Forbes)の2021年の推定によれば、17億ドル(約2461億円)の彼女の純資産に貢献している。また最近ではパートナーのエイサップ・ロッキー氏とのあいだに第1子が誕生した。

「(NFLが)リアーナ氏との提携を選んだのは、最後に公にパフォーマンスを行って以降、誰もが彼女の(音楽)シーンへの復帰を大きく待ち望んでいるからであり、とても楽しみだ」とローンチメトリクスのCMOアリソン・ブリンゲ氏は言う。「フェンティの事業と最近の出産で世間は引き続きリアーナ氏に関心を寄せており、話題性のあるスーパーボウルのパフォーマンスに選ばれるにふさわしい存在になっている」。

広告とは別のマーケティング戦略の可能性

1200万人近いインスタグラムのフォロワーがいるフェンティ・ビューティ(Fenty Beauty)は、まだスーパーボウルの発表に乗じてはいない。フェンティ・ビューティはコメントの要請に応じなかった。だが、注目すべき点はNFLがスーパーボウル周辺の商標を非常に真剣に捉えていることで、これがフェンティの間接的な広告やマーケティング戦略に影響を与える可能性がある。フェンティがスーパーボウルのコマーシャルを選択する可能性は大いにある。スポーティングニュース(Sporting News)によれば、2022年のNBCでの30秒広告は650万ドル(約9.4億円)以上となっていた。ニールソン(Nielson)の報告ではスーパーボウルの視聴者の46%を女性が占めており、これは広告がふさわしい視聴者を見つけられるということを意味している。しかし以前のGlossyとローンチメトリックスのデータによると、フェンティにとってもっとも重要なMIVの貢献者はリアーナ氏自身だ。数百万ドルの有料広告スポットは、ハーフタイムのパフォーマンスそのものほどのインパクトは推進しないかもしれない。

とはいえ、クリエイティブとインフルエンサーの会社エージェンシーグアカモーレ(Agency Guacamole)の代表ビラル・カイザー氏は、有料・無料の広告機会とは別に、フェンティのマーケティングにはよりソフトなアプローチもあるのではないかと指摘する。たとえばリアーナ氏のパフォーマンスのルックやその週のほかのパーティやイベントへの出席に関連したメイクアップのチュートリアル「ゲット・ザ・ルック(Get The Look)」がある。メイクを落とした後に彼女が使っているフェンティ・スキン(Fenty Skin)の製品も注目されるかもしれない。リアーナ氏がハーフタイムショーで使用する製品を紹介する特別なコレクションを制作することも可能だ。

「正しい方法で行えば、製品主導のオーガニックな視点と音楽の視点をセンスよく組み合わせて、スーパーボウル前後のひとつの大きなポップカルチャーの時代精神の瞬間を生み出せる」とカイザー氏は言う。「スーパーボウルで従来の集中的なキャンペーンに500万ドル(約7億円)を投じるよりも、私ならこっちを勧める。従来の方法では人々には響かないだろうと思うからだ」。

[原文:What Fenty can gain from Rihanna’s Super Bowl halftime show]

EMMA SANDLER(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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