再販アプリの ポッシュマーク 、オフライン活動に再投資:新規オンラインユーザーを引き込む

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何年にもわたってオンラインでユーザー数を増やしてきたピアツーピアの再販プラットフォーム、ポッシュマーク(Poshmark)は、対面のマーケティングやイベントに戻る準備が整った。

競合他社のデポップ(Depop)やメルカリ(Mercari)も含め、再販アプリは、アプリを頻繁に使用するよう動機づけるためおもにデジタルツールに依存してきた。しかし、スレッドアップ(ThredUp)やザ・リアルリアル(The RealReal)のように委託販売を中心としたプラットフォームは、店舗やブランドのポップアップストアをテストし、対面の顧客ベースを確立してきた。ポッシュマークの場合、より多くのオンラインユーザーを引き寄せるための方法のひとつとして、インフルエンサーとのコラボレーションや対面での活動に頼っている。

オフラインイベントに投資

パンデミック前の対面イベントは、ポッシュマークが上位の売り手の関心を引いて維持するための手段だった。これら上位の売り手は、自社ビジネス成長のため、同社の年次イベント「ポッシュフェスト(PoshFest)」のようなカンファレンスに参加してきた。同社は現在、このような種類のイベントに復帰し、オフラインのマーケティングへの投資を再開することを計画している。目標としているのは、より多くの売り手を獲得するだけではなく、オンラインでの再販がどのように機能するかをよく知らない顧客にもアプローチすることだ。

ポッシュマークのCMOを務めるスティーブン・トリスタン・ヤング氏は、同社が今年オフラインマーケティングへの投資を再開する計画であり、イベントがこの推進に大きな役割を果たすだろうと、米モダンリテールに語った。同社は過去にダイレクトメールによるマーケティングや、屋外広告をテストしており、「今年はデジタルとオフラインの広告の最適な組み合わせを見つけ出すことをめざしている」と言う。

ポッシュマークの2021年度通期の実収益は3億2600万ドル(約411億円)で、2020年の2億6160万ドル(約330億円)と前の年に比べて25%増加した。また同プラットフォームは、登録ユーザー数も昨年に8000万人を超え、アクティブバイヤー数は前年比で17%増加して760万人に達した。

ポッシュマークのマーケティングミックスは、オンライン、オフラインともに比較的安定して維持されてきたが、ヤング氏は「過去6〜8カ月において、我々はクリエイターエコノミーをより重視するようになってきた」と言う。そのためにマーケティングチームは「このプラットフォームに来てもらうよう動機づけるため、外部に働きかけている」と述べた。

これはポッシュマークの利用者を拡大する方法であり、同社は商品の出品と販売の両方においてこの方法を頼っている。「当社は、オンラインで私たちのことを知らないような人たちにもアプローチし、その人たちを巻き込みたいのだ」と同氏は述べる。

売り手に焦点を当てたオフラインイベント

そのためにポッシュマークが行っているひとつの方法が、売り手に焦点を当てたハイブリッドなイベントをテストすることである。このイベントは、対面でもバーチャルでもこのイベントに参加できるが、ポッシュマークでの販売がどのようなものかを知らない人々を特に対象としている。「再販売をオンラインで見るのと、イベントに参加して中心的なパワーセラーからヒントやコツを聞くのは、全くの別物だ」と同氏は説明している。

「ライブイベントは、ポッシュマークの本質の大きな部分を占めてきた」とヤング氏は述べる。ポッシュフェストは2013年から、大規模な年次カンファレンスとして開催されてきた。過去数年間に、これらのコミュニティイベントはバーチャルで開催されたか、一時休止になっていた。「当社は現在、オフラインの存在をクリエイティブな形で再開させる準備をしている」とヤング氏は述べる。

ポッシュマークは最近、ラスベガスでコミュニティハッピーアワーという対面イベントを開始したと同氏は語っている。マーケティングチームは4月、マイアミで限定コミュニティイベントを開催したほか、売り手が参加できるさまざまなハッピーアワーを全国で実施する予定だ。「マイアミでは、屋外キャンペーンやアンバサダー向けイベントも開かれる」と同氏は述べている。「我々は、アンバサダーが当社プラットフォームを支持してくれたことを称えたい」。これらの公式アンバサダーは多くの場合、もっとも高い業績を上げている売り手であり、ポッシュマークの後援するイベントに招待され、講演を行う。

セレブリティたちとのタッグ

このような種類の取り組みは、テレビとストリーミングによる広告とともに、同社がオフラインでの存在を作り上げる方法の大きな部分を占めると、同氏は語る。多くの場合、これらの新しいキャンペーンにはセレブリティのパートナーが参加する。

ポッシュマークは1月、ラッパーのドージャ・キャットと協力し、ドージャ・キャットのライブチケットが買い物客に当たるキャンペーンを行った。また、ユーザーはポッシュマークのクローゼットからドージャ・キャットの個人アイテムを購入することができ、売上金はチャリティーに寄付された。2月にはKポップグループのエイティーズ(Ateez)と共同で同様な取り組みを行い、YouTube Liveショーを開き、バンドメンバー個人のポッシュマーククローゼットで1カ月にわたるアイテムドロップを行った。

ヤング氏は次のように述べている。「エイティーズのポップアップ販売は多くの注目を集めたため、今後も新進のアーティストと協力し、彼らが抱えているコミュニティを活用したいと考えている。これは、当社が数多くのプラットフォーム再販業者のあいだで抜きん出るためのまたひとつの方法だ」。

「このハイブリッドな環境に移行するにあたり、我々は、買い物客と売り手の両方が真っ先に思い浮かべるプラットフォームとして、その地位を維持しようと試みている」と同氏は述べる。

プラットフォームは手段に過ぎない

ポッシュマークの最新のマーケティング活動は、再販プラットフォームがオフラインに進出する傾向が強まっていることをあらわしている。

コアサイトリサーチ(Coresight Research)でアナリストを務めるサニー・ツェン氏は、オンラインチャネルは再販プラットフォームを急速に成長させてきたが、イベントやポップアップはまた別のタイプの顧客を惹きつける手段であると、米モダンリテールに語った。

「オフラインが再販ビジネスの重要な部分であることを示す証拠がいくつかある」と、ツェン氏は述べている。たとえば、ザ・リアルリアルの18の実店舗は、この1年間で同社にとってもっとも大きな顧客獲得ツールのひとつになったと同氏は語る。これらの店舗は、アップセルや、バスケットのサイズを大きくするのにも役立つ。実際にザ・リアルリアルは、2021年度の第2四半期において、新規委託者の30%以上が実店舗を通じて同社について知ったと報告している。

ポッシュマークには、新しい顧客を獲得するための店舗はない。しかしツェン氏は、インフルエンサーを売り手として招き、同社のプラットフォームの宣伝をしてもらうという戦略を、さまざまな売り手のコミュニティを開拓するためのクリエイティブな方法だと指摘している。

ポッシュマークにとって、物理的な交流や広告は、競争の激しい再販市場で差別化を行う、もうひとつの方法だ。

ヤング氏は次のように述べている。「結局のところ、プラットフォームは手段だ。しかし、我々が開拓しているコミュニティに対して情熱を持っている売り手なら、我々のアプリを試してくれる可能性は高いだろう」。

[原文:How Poshmark is bringing back in-person marketing]

Gabriela Barkho(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
Image via Poshmark

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