アリアナ・グランデ のR.E.M.ビューティがアルタビューティでオキュラスのVRテックを活用

DIGIDAY

アリアナ・グランデ氏のR.E.M.ビューティ(R.E.M. Beauty)は、アルタビューティ(Ulta Beauty)でのローンチの際、店内でオキュラス(Oculus)ヘッドセット体験を提供し同ブランドの未来的な感性に賭けている。

VR投入で没入型体験を提供するアルタビューティ

シカゴ、バーバンク、ダラス、ニューヨークのアッパーイーストサイドとヘラルドスクエアにあるアルタビューティの5店舗で、顧客はオキュラスヘッドセットを使ってR.E.M.の製品にバーチャルで接することができる。ヘッドセットは4月17日のローンチのために特別に用意されたもので、5月22日まで利用可能である。これはアルタビューティ初の店内VRプロモーションであり、ローンチ日にグランデ氏はヘッドセットをした自分の姿をインスタグラムアカウントに投稿してローンチを宣伝した。

アルタビューティの体験・デジタルイノベーション担当シニアディレクター、アグスティーナ・サルトリ氏は次のように述べている。「これは、しっかり没入できる方法でR.E.M.のストーリーを実現して体験してもらうことを目指したものだ」。アルタビューティは同社初のVRプロモーションにおいて「ストーリーを語ることのできるブランド」を求めており、R.E.M.ビューティの宇宙のテーマがそれにふさわしかったのだという。

顧客がヘッドセットを着けると、グランデ氏の音楽のサントラとともにVRの宇宙空間体験へと引き込まれる。VR内に浮かぶアイライナーや口紅、アイシャドウなどのR.E.M.製品をクリックして空中でバーチャルに試すことができる(使用のたびにヘッドセットは消毒)。また、店内のディスプレイでも製品を試すことはできる。

顧客が製品について知るまったく新しい方法

「ゲーミフィケーションを使って各製品の機能やメリットを伝えることができる。これによって、アルタビューティのゲストは、まったく新しく、楽しく新鮮な方法でR.E.M.について知ることができる」と述べているのは、R.E.M.ビューティのグローバルバイスプレジデント、アレックス・アルストン氏だ。

アルストン氏いわく、アルタビューティがグランデ氏のフレグランスも販売していることを考えると、R.E.M.のアルタビューティへの拡大は「自然な一歩」だったという。2021年11月にローンチしたR.E.M.は、アルタでの販売以前はD2Cサイトで独占販売されていた。実店舗への進出を進めているのは、「アリアナ(・グランデ氏)が製品を見たり触ったりして実際に試せることの重要性を、そしてそれがR.E.M.のブランド体験の中心であることを理解しているからだ」とアルストン氏は語っている。

このキャンペーンには、eコマースを好む顧客のためにモバイル要素もある。ユーザーはアルタのウェブサイトや店内にあるQRコードをスキャンして、同社の実験的なアプリであるビューティX(Beauty X)アプリで製品を3DのARとして表示することができる。また、アルタビューティのサイトで商品をタップして詳細を見たり購入へのリンクを確認することもできる。

「現在ではデジタル技術と物理技術の境界線はあいまいになっている」とサルトリ氏。「消費者らからデジタルでもあり物理的でもあり、感情に訴えかける体験が切望されていることを理解している」。

メタバースにおけるオキュラスの重要性

オキュラスは、メタバースの将来に対するメタ(Meta)の限りない野望における主要な要素である。メタバースへは、2021年10月にFacebookから名称変更したことに続くマーク・ザッカーバーグ氏の新しいフォーカスだ。現在、アルタビューティは自宅でオキュラスを使っているすべてのユーザーがアクセスできるオキュラスのアプリストアのためのエクスペリエンスの構築について社内で話し合っているところである。

「これはメタバースの一表現と言っていいだろう」、なぜなら、これは「バーチャルと物理的なものをつないでいる」からだとサルトリ氏は述べている。

ブランドらはショッピングのためにオキュラスを導入しつつある。11月にダイソン(Dyson)は、ユーザーが製品を「テスト」するためのオキュラスのバーチャルショールームを設置した

サルトリ氏は、自分のARビューティ企業のグラムST(GlamST)がアルタビューティに買収された2018年以降、イノベーションに注力している。チームは、バーチャルトライオン(お試し)や今年1月に導入されたアルタビューティの購入を可能にするSnapchat ARレンズなどさまざまなARプロジェクトに取り組んできている。

VR・AR体験に加えて、アルタビューティのサイトとアプリにあるグラムラボ(GlamLab)のバーチャルトライオン機能で、R.E.M.ビューティ製品のバーチャルお試しをすることも可能になっている。

アルタビューティのVRにとって、これはほんの始まりに過ぎない。「アルタビューティは現状を打破するために存在している」とサルトリ氏。「当社と、当社が扱うブランドたちを表現するために引き続き革新して新しい体験をローンチしていく」。

[原文:Beauty & Wellness Briefing: REM Beauty embraces in-store Oculus VR tech for Ulta Beauty launch

LIZ FLORA(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

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