サウナで「ととのえない人」はここを見直すといいポイント9選 / サウナに7年通ってつかんだコツ

ロケットニュース24

サウナブームである。初心者にとって難関である水風呂にチャレンジしやすいこともあって、夏にサウナデビューする人も多いと思う。

よく相談されるのが「サウナと水風呂に入ったけど、ととのえない」ってことである。たしかに「ととのい」にはコツがいるなあと思う。

私が7年ほどいろんなサウナに通ってみてつかんだ、こうすると「ととのいやすいな」ってポイントを、僭越ながらいくつかまとめてみた。

・「ととのう」ってどんな感じよ?

まず「ととのう」ってどういう状態かというと……頭がグルグルなって、ふわわ〜んとなる。ととのってるときは何も考えられなくてひたすら気持ちいい。

いい感じのときには「世界のすべてに感謝……」「ハッ! 宇宙の真理に触れた……!」みたいな気持ちになったりもする。別にその気分は長続きはしないし、悟りを開けもしないのだが、日常から一瞬切り離されて心と身体がリセットする感じが味わえるのだ。


・一般的なサウナの入り方

①体を洗って入浴後、サウナに8〜10分ほど入る
②汗を流して水風呂に1〜2分入る
③体を拭いて椅子などに座って5〜10分ほど休憩する
④ この一連の流れを2〜3回繰り返す

というものだと思う。しかし、言われたとおりにやってみたけど「ととのう」感覚がつかめない、という人も多いと思う。サウナと水風呂は施設によって温度や湿度が違うし、体調も関係してくるので微調整が必要だと感じている。

ただ、サウナと水風呂の人体への効果について、医学的な解明はまだあまりなされていない。あくまでも私の経験やインターネットのサウナ好きたちの意見を元にまとめたものであることを理解いただきたい。


<基本編>

まずは「ととのえないなあ」と思ったらまっさきに見直すといいポイントから。

1. お腹を空かせていく

満腹だとサウナでととのいにくい。サウナに入るときは少し空腹気味くらいのほうがととのう確率がアップする。

ちなみに、サウナ後は汗をかいて体内の塩分が奪われていることもあって、いつもの3倍くらいご飯が美味しく感じられるのでお腹をすかせていくと、2倍の幸福が待っている!


2. サウナ室と水風呂の温度をチェックしてみる

サウナ室と水風呂のバランスは重要で、サウナ室と水風呂の温度差が大きいほど、ととのいやすい感じがある。逆に、サウナ室は熱いのに水風呂がぬるい、サウナ室はぬるいのに水風呂はキンキン……というときはととのいにくい。この感覚は個人差があるが、私の場合だと

・サウナ室85〜90℃ ✕ 水風呂 19℃前後
・サウナ室90〜95℃ ✕ 水風呂 17℃以下

ぐらいが好み。水風呂は冷たければ冷たいほうがいいという人も多いが、私は冷たすぎるのは長く入っていられないので苦手。好みの温度を見つけてみてほしい。


3. 水風呂から上がるタイミングを見極める

体は十分に温まっているのに、水風呂に入ってもととのえない……という人は、少しだけ水風呂に入る時間を長くしてみるといいかもしれない。私は何分・何秒とかは決めていないのだが、

・手の先まで血管の収縮を感じる
・喉元まで冷える感じがする
・水風呂に入ってるうちに水の音が少し大きく聞こえてくる

などを上がるタイミングの基準にしている。ただし、長く入りすぎると倒れてしまって危険なので無理は禁物!


4. 背もたれのある場所で休憩する

水風呂からあがったあとの休憩で、頭を預けられる背もたれのある椅子や、ベンチで壁際に座ると、リラックスしてととのいやすい。一番気持ちいいのはデッキチェアのような寝転がれる椅子なんだけど、置いている施設は残念ながら少ない。


<応用編>

だいたい、上記のことをおさえると、ととのいやすいと思う。それでもダメなときは……ここからはちょっとマニアックな話になる。

5. 頭から水をかぶる

高確率でととのえる感じがするのでよくやるのが、水風呂から上がったときに3杯くらい頭から水をかぶるという方法。サウナでは頭がいちばん熱くなっているのと、耳〜首に神経が集中しているからか、ここに水をかけると一気にととのいやすくなる。まわりの人に水がかからないように注意。

水をかぶるのはちょっと……ってときには、休憩時に冷たいタオルを耳のあたりにあてるのもオススメ。


6. 湯船をうまく活用して体を温める

たとえば70℃くらいのサウナに8分入っても、体が十分に温まっていない可能性が高い。できれば85℃以上はほしいところ。

じゃあ入った店のサウナ室があんまり熱くなかった場合はどうするか。方法は簡単で、サウナ室に入る前に湯船に2〜3分入って体を温めておくのだ。私はこれを「湯船ブースト」と呼んでいる。体が温まりにくい冬場や、ぬるめのミストサウナしかなかった場合もブーストはオススメ。

また、水風呂に入って体が冷えているので、2セット目以降のサウナは1セット目と同じ時間だと体が温まりきらないことが多い。休憩のあと1度湯船にはいったり、1セット目より長めにサウナにいるといい感じ。


7. サウナ室では上の段に座ってみる

あとは、サウナ室で座る位置を見直してみるといいかもしれない。お湯を沸かしたヤカンから蒸気が上へ上へとのぼっていくように、熱は上に上がっていくので、サウナ室は上の段の方が熱くなっているのだ。

たとえばサウナ室の温度計が90℃を指していて、3段式のベンチだった場合、下の段は65℃、2段目が75℃くらい、3段目が85℃くらい……と、段の高さによって10℃ほど違いがあると言われている。

ちなみに、サウナ室の天井が高すぎると温度計の表示よりも低く感じることが多い。上にあがった熱い蒸気は天井から循環するので、座面に対してサウナ室の天井が低いほど熱く感じるのだ。


8. サウナ室の湿度(しつど)も実は大事

あとは湿度(しつど)をチェックしてみるといいと思う。例えば、おなじ25℃の気温でもカラッと晴れた日は快適だけど、梅雨時だと湿度が高いのでムワッと蒸し暑く感じると思う。

同じ理屈で湿度の高いサウナ室のほうが、体が温まるのが早い。いっぽう、昔ながらのカラカラ系サウナは体が温まるまでに少し時間がかかる。では、一体どうやってサウナ室の湿度を判断するのか。あくまでも私の経験上だが……。

・湿度が高いサウナ室……座って3分程度で腕に汗のような水滴がつく
・湿度が低いサウナ室……座って3分くらいで肌が乾燥してくる

ざっくりとこんな感じで見分けている。


9. ととのいにこだわらない

ととのおう、ととのおうとすると、どんどんととのいが遠ざかる……。瞑想で無になろうとすればするほど雑念が浮かぶのに似ている。いろいろ書いたものの「ま、気持ちよければいいよね」ってなかんじで気楽に楽しむのが一番かなと思います。

もちろん、このすべての条件がそろわないと、ととのえないってわけではない。リラックスしてサウナと水風呂気持ちいいんだなあ〜って思えればそれでいいと思います! 水分補給をしっかりして、無理せず、自分の体調を見極めながらサウナを楽しんでください。

参考リンク:METOS
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

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