DIGIDAYリサーチ: イベント が再びパブリッシャーの収益源に、参加に対する人々の意識に変化も

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ようやくイベントが回復に転じ、パブリッシャーはイベント事業を再建する機会を手にした。イベントへの参加に対する人々の意識、そして、イベント関連の潜在的な収益は劇的に変化している。そこで、DIGIDAYリサーチはパブリッシャーのイベント事業の現状を把握するため、パブリッシャー関係者を対象に調査を行った。

2021年春、パブリッシャーの収益が今後どうなるかについて、正確に予想するのは難しい状況だった──特に、イベントに関しては。しかし、ようやくイベントが回復に転じ、パブリッシャーはイベント事業を再建する機会を手にした。

イベントへの参加に対する人々の意識、そして、イベント関連の潜在的な収益は劇的に変化している。そこで、DIGIDAY+リサーチはパブリッシャーのイベント事業の現状を把握するため、パブリッシャー関係者を対象に調査を行った。

調査の結果、半年前と比べて、収益の大きな部分をイベントから得ているパブリッシャーが増加していた。2022年冬の調査では、イベントが収益の大きな部分を占めていると回答した人はわずか9%だったが、今回の調査では18%に跳ね上がった。一方、イベントから収益を得ていないと回答したパブリッシャーの割合は37%から29%に減少した。そして、相当な数のパブリッシャー(正確には38%)が、収益の少なくとも一部をイベントから得ていると回答した。

また、今回の調査では、パブリッシャーのイベント収益が今後数カ月でさらに増加する可能性が高いことも判明した。これからの半年間でイベント事業の構築に大いに注力するという回答が40%に達し、2022年冬の29%から大幅に増加した。同時に、これからの半年間はイベント事業の構築に全く力を入れないと回答したパブリッシャーの割合は、半年前の約3分の1から4分の1以下まで減少した。

この変化にはもっともな理由があることがわかった。DIGIDAYの調査によれば、人々は再びイベントに参加し始めているようだ。半年前、過去1カ月に対面式のビジネス会議やイベントに参加したと答えたパブリッシャー関係者は14%だったが、今回の調査では、その数が36%に跳ね上がった。2021年春の調査では、わずか3%だったことを考えると、この増加は大きなトレンドの一部だと言ってもよいだろう。

一方、対面式のビジネス会議やイベントに参加していないと回答したパブリッシャー関係者の割合は、同期間に急落している。2021年春の調査では、回答者の実に87%が、過去1年間、対面式のイベントに参加していないと述べていたが、今回の調査では、その割合は4分の1程度にとどまった。

また、景気後退が近づくなか、パブリッシャーがイベントを頼りにすることは賢明な動きである可能性が高いと判明した。2021年春の調査では、今後1カ月以内に対面式のビジネス会議やイベントに参加する意思があると回答した人はわずか7%だった。この数字は半年前の時点で42%に増加し、2022年夏は64%とさらに増えている。この傾向が続けば、イベント事業に投資するパブリッシャーは、極めて重要な時期に、潜在的に有利な収益源を手にすることができる。

[原文:Digiday+ Research deep dive: Publishers look to capitalize as people head back to events

Julia Tabisz(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:黒田千聖)


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