「ユーザーが2時間も費やすようなブランデッドコンテンツはほかにない」:フロントオフィススポーツ CEO アダム・ホワイト氏

DIGIDAY

2017年に大学の授業プロジェクトから生まれたスポーツメディア、フロントオフィススポーツ(Front Office Sports、以下FOS)は、今年で創立5年目に入り、さらなる成長を見据えているようだ。

今年2月、FOSはクレイン・コミュニケーションズ(Crain Communications)から資金を調達した。クレイン・コミュニケーションズは2500万ドル(約33億円)の評価額でFOSの株式20%を取得した。ファウンダーでCEOのアダム・ホワイト氏によると、ローンチして1年となる同社のラーニングビジネスのような収益源への投資の成功から、今年黒字化への道を歩んでいるという。合計すると、FOSは今年8桁(数十億円規模)の収益を上げると予測されている。

DIGIDAYポッドキャストの最新エピソードに出演したホワイト氏は、現在40人のフルタイム従業員を抱えるFOSをさらに成長させるために、増えている収益と投資を回すことについて話した。そのなかには、最近、アドウィーク(Adweek)から最高コンテンツ責任者としてリサ・グラナットスタイン氏を雇い入れたことも含まれている(同氏はアドウィークでも最高コンテンツ責任者を務めていた)。今でも収益の99%を広告から得ている同社において、同氏はエディトリアルにおけるスポンサー企画を見つけることと、まだベータ段階にあるプロ(Pro)サブスクリプション製品の拡大・展開を担当する。

以下は、わかりやすくするために少し編集して要約した会話のハイライトである。

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エディトリアルとビジネスを結び付ける

エディトリアル、セールス、サブスクリプション事業と、すべてをプログラマティックにつなげることが重要となっている。ニュースレターが現在ビジネスの推進力となっており、私たちが投資している最大の分野だ。サイト上の広告プロダクトは非常に高品質であり続けており、大きな成功を収めている。私たちは(ウェブサイト上で)毎月100万ページ以上の閲覧を有しており、ニュースレターでは毎月2500万回のメール開封、ソーシャルでは2億回以上のインプレッションを持っている。

ここで重要なのは、これらすべてをどのように運用し、パッケージ化するかだ。リサに加わってもらったのも、アドウィークに約10年、その前にもいくつかの会社での勤務経験を持つ彼女の経歴を鑑みてだった。つまり、彼女の使命は「どうやってニュースレター事業を次のレベルに持っていくか」、「サイトを次のレベルに引き上げるためにはどうすればいいか」といった領域になる。また「イベントを通じてコンテンツに命を吹き込むにはどうすればよいか」といったこともだ。

イベントによるコンテンツの活性化といった点では、パンデミック前のテストでは初期段階の成功を見せていたが、まだそこまでは戻れていない状況だ。そんななかで、どうすればさらに成功を収め、イベントを通じてエディトリアル製品を構築し、活性化させることができるのかというのが課題になる。サブスクリプション事業やポッドキャストといったほかのいくつかの事業機会を見直す必要も感じている。

そして、彼女にこれらの運用に取り組んでもらうと同時に、部門を横断したチームによってコラボレーションができるようにしている。このチームは、6月8日に開催したバーチャルイベント、タイトルナイン(Title IX)のように重要で大きなプロジェクトの成功を再現すべく、パッケージ化する方法に取り組んでいる。タイトルナインは、私たちが現在注力している大きなビジネスチャンスだ。ソーシャル、ニュースレター、イベントなどを横断して、ブランドに向けてタイトルナイン関連のプロダクトや企画をどのようにパッケージ化するかを考えている。

教育を広告に取り入れる

オンラインで、自分のペースで学ぶことができる真のプロフェッショナル教育の機会を提供し、そこにブランドを組み込む、というのが我々のアプローチだった。ペプシがこの取り組みに最初に挑戦してくれ、1万人以上の人が同社によるクラスに登録した。これは驚くような結果だった。ユーザーの平均滞在時間は2時間だった。今ではいつもブランドと話すときに「自分のコンテンツにユーザーが2時間も没頭していたなんてことがいつあったか、そんなことはほとんど不可能だ」と例に挙げる。私の意見では、ほかにユーザーがブランデッドコンテンツに2時間も費やすようなパートナーシップはマーケットに存在していない。

そしてそこにはブランデッドコンテンツだけでなく、もちろん教育的な側面がある。知識を確認するテスト要素があり、学びという面でも意義深いため、実際のオンラインコース修了証明書としてちゃんと感じられる。そして最後に、そのコースを受講するすべての人が、リンクトイン(Linkedin)でオンライン認定のデジタルバッジを取得することができる。

ペプシによるこの企画は大ヒットだった。その後、Facebookもこの企画を行うことになった。現在、チケットマスター(Ticketmaster)がひとつのコースを行なっている。コインベース(Coinbase)も間もなくローンチする。Facebookは初回で成功を収めたため、さらにもうひとつのクラスを主催する予定だ。現在進行中の計画がいくつかあり、おそらく6から8つほど行うポテンシャルがある。

こういったブランドたちが教育機会を提供したいと考えていることは、我々が特定した重要なトレンドのひとつだ。そして、それを人々が(後にオンラインで修了証明書を)シェアする機会と組み合わせることができ、真のソートリーダーシップの機会となっている。ブランドたちはほかのパートナーもこの取り組みに呼び込んでいる。ペプシは彼らの代理店パートナーを企画に呼び込み、一緒に参加させた。そして、我々が仕事をしっかりとやり遂げることができれば、年度末までには全コースでの登録人数合計10万人以上というのも現実的になってくる。

クロスブランドな事業機会に期待

クレイン・コミュニケーションズはメディアを理解し、さらに私たちが提示した事業機会を理解している人たちだ。私たちは今、分野を横断するようなものを考えている。彼らからの投資は2月に行われたので、まだ2カ月しか経っていない。私たちはほかのブランドとのクロスプロモーションの機会についても話をしている。

たとえば、スーパーボウルでアドエイジ(Ad Age)と一緒に企画をするといった、大規模イベントに参加するなどだ。私たちは、コンテンツの観点からクロスプロモーションについて話し始めている。どうやって私たちのコンテンツをさまざまな出版物に取り込んでもらうことができるのか、といった具合だ。

私は、クレインのブランドひとつひとつに、私たちの学習コースプロダクト、ニュースレター技術、そしてその導入について話をしてきた。

[原文:How Front Office Sports is leveling up its branded content business through educational courses

Kayleigh Barber(翻訳:塚本 紺、編集:黒田千聖)

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