立憲民主党の本多平直議員に対する処分の問題ですが、適正手続きの問題とする見解があるようです。
つまり衆議院選挙間近な中で党員資格が1年停止されたら、党の公認が得られず、立候補は事実上、不可能になり、議員としての身分が失われることになるが、それでいいのか、というものです。
特に非公開な議論の場での発言をもって、さらには本多議員の発言を部分的に一部だけを切り出してことさら取り上げることの是非の問題です。
自由な討論ができなくなるということに重きを置く論調が目立ちます。
「党内の自由な議論を根拠に処分されるべきではない」(紙屋高雪さん)
本多平直氏が発言した場は、性犯罪規定を見直す刑法改正に関する非公開の党内議論の場である。この発言が処分の対象になるなら立憲民主党の議員は
自由闊達な発言ができなくなる。
#本多平直議員の離党に反対します— 山口貴士 aka無駄に感じが悪いヤマベン (@otakulawyer) July 13, 2021
本多議員の発言は問題だと思いますが、公認取り消して立憲から切り捨てればいいというわけではないと思います。きちんと議論して理解してもらう方がいいのではないでしょうか。厳しすぎる対処は所属議員の活動を萎縮させると思います https://t.co/3nS47yoYzd
— § 佐藤倫子 (@sato__michiko) July 13, 2021
2021年6月26日撮影
処分の問題だけを切り離せば、手続の適正は問題にはなります。
しかし、立憲民主党が公党として誰を公認するのかは、同党の責任において行うものです。不祥事が明らかになった候補を差し替えるのもその責任において行うことであって、適正手続きの問題ではありません。
立憲民主党の問題は本多議員の発言を過小評価したことです。
「本多平直議員の党員資格停止1年は唐突感が否めない この問題は立憲民主党自身の問題だ」
内部発言であっても内部で適切に処理できなかったということも問題の1つです。
その過程が不透明だと共産党が筆坂秀世さんを公認から外したときと同じように懐疑的な目で見られてしまいます。
いずれにしても公党としての信頼をどのように確保することは政党としての有権者に対する責任であり、本多議員への適正手続きの問題とは少々、違います。
公認候補は差し替え、その後、本多議員の処分を検討するという選択肢もあるからです。
立憲民主党としての総括を行っていないことの方が問題で、いずれにしてもこの総括がないことが問題を大きくしています。