美容業界で支持されている メンタルヘルス プラットフォームをゲーム企業が買収：メンタルヘルスを重視する流れ

創業者ポピー・ジェイミー氏が作り出し、美容業界で支持されているメンタルヘルスプラットフォームのハッピー・ノット・パーフェクト（Happy Not Perfect）が、デジタルゲームのネオペッツ（Neopets）を運営するジャンプスタートゲームズ（JumpStart Games Inc.）に買収された。

ハッピー・ノット・パーフェクトは、毎日のアファメーション、短い瞑想とオーディオセッション、毎日5分間のメンタルヘルスのエクササイズを通じて、日常のルーティンにメンタルヘルスのケアを簡単に取り入れることができるように設計されている。創業5年となる同社は、サックスフィフスアベニュー（Saks Fifth Avenue）やアーノラズロ（Erno Laszlo）とのさまざまな製品提携を通じて、ファッション業界や美容業界で名が知られるようになった。また、ジェイミー氏は友人のスキ・ウォーターハウス氏とともに、アクセサリーやハンドバッグのブランドであるポッピ＆スキ（Pop & Suki）の共同創業者でもある。

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若者に影響を及ぼすメンタルヘルスへの対応

メンタルヘルスは、インナービューティとアウタービューティ、そしてウェルネスのより大きな動きの一部であり、最近では美容業界でさらに注目を集めて議論されている。レア・ビューティ（Rare Beauty）やベネフィット・コスメティックス（Benefit Cosmetics）のようなブランドは、メンタルヘルスの啓発に多大な投資を行っている。これは、にきびや抜け毛、若白髪など、メンタルヘルスが身体的にどのように現れるのかをより深く理解するための一環となっている。またそれは、美容業界の関心を左右する米国の若者層に影響を及ぼしている現在のメンタルヘルス危機への対応でもある。

「メンタルヘルスの文化的理解に完全な変化があった。もはや話し合うまでもなく、誰もがメンタルヘルスが重要であることを理解している」とジェイミー氏は言う。「私たちは自分の心を見ることができないので、何よりも一番にケアするということを忘れてしまう。肌や美容のお手入れに関しては、毎日行うのがすっかり習慣となっている。1日20分瞑想しなければならないという考えは挫折につながり、それができないと罪悪感を抱いてしまう。でもスキンケア（とマインドフルネス）のように、すでに行っている習慣と組み合わせれば、（両方を）行う可能性が高くなる」。

メンタルヘルスのサポートをゲーミングに統合しコミュニティに提供

取引条件は明らかにされておらず、ジェイミー氏はこれまでの外部からの資金調達についても言及を避けた。ハッピー・ノット・パーフェクトは無料サービスのほか、月額9.99ドル（約1440円）、1年59.99ドル（約8620円）のプレミアムサブスクリプションを提供している。しかしこのビジネスは、教育技術企業のエドモード（Edmodo）のような会社に技術や機能をライセンスし、その企業が自社アプリやプラットフォームにサービスを統合することで成長してきた。ハッピー・ノット・パーフェクトの現在のアクティブユーザー数については、潜在的なリーチとユーザーベースが自社のモバイルアプリを超えており、測定が困難なため、ジェイミー氏は言及しなかった。ジェイミー氏は、今後もハッピー・ノット・パーフェクトの顧問として残留し、コンテンツ開発に注力する。

18歳から40歳までの女性オーディエンスが多いネオペッツにとって、B2Bの要素は魅力的だった。ネオペッツは今後、ハッピー・ノット・パーフェクトを同社のゲーミングに統合し、6900万のアカウントで利用できるようにする予定だが、単独のアプリも引き続き利用可能となる。今回の買収によって、ハッピー・ノット・パーフェクトはメンタルヘルスサポートの民主化という目標を拡大することができるだろう、とジェイミー氏述べている。

「ハッピー・ノット・パーフェクトとネオペッツのコミュニティとともに、メンタルヘルスに対する認識やストレス解消を促進する取り組みを支援し続けることが我々の目標だ」とジャンプスタート・ゲームズのプレジデントでCEOのジェイムズ・チュレヴィチ氏は言う。「ハッピー・ノット・パーフェクトのアプリのようなリソースは、まさに我々がコミュニティと共有し、コミュニティに提供したいと思っているものだ」。

[原文：Beauty’s favorite mental health platform Happy Not Perfect is acquired]

EMMA SANDLER（翻訳：Maya Kishida 編集：山岸祐加子）