1億円規模の ブランド を有機的に成長させる方法:マンデースイムウェアのナターシャ・オークリー氏

DIGIDAY

ナターシャ・オークリー氏と親友のデヴィン・ブルグマン氏が2012年にブログ「A Bikini a Day」を立ち上げたとき、このプロジェクトが数百万ドル規模のグローバルブランドになるとは想像もしていなかった。最新podcastにてオークリー氏に国際市場への拡大と小売店のローンチの計画について語ってもらった。

ナターシャ・オークリー氏と親友のデヴィン・ブルグマン氏が2012年にブログ「A Bikini a Day(1日に1ビキニ)」を立ち上げたとき、このパッションプロジェクトが最終的に数百万ドル規模(約1.2億円)のグローバルブランドになるとは想像もしていなかった。そのサイトは、フィットネス、旅行、ライフスタイルのコンテンツを扱うまでに拡大したが、中核にあるのは、女性の体の曲線美と多様性を讃えるためのプラットフォームだった。だが、水着市場に存在したギャップに対応するオークリー氏とブルグマン氏の能力が、両氏が2014年にマンデースイムウェア(Monday Swimwear)を立ち上げるきっかけになった。

「『A Bikini a Day』を始めたときには、女性の体型にフィットし、女性に自信を与えてくれる美しい(水着の選択肢はあまりなかった)。どの製品にも何らかの違和感があった。できるだけ最高のものを選んでいたが、それでも我々が望む基準には達していなかった」とオークリー氏は最新のGlossyポッドキャストで述べている。 「そこで、『自分たちのブランドを作らなくては』と思った。水着は情熱だったので、やろうではないかと行動に移した」。

幅広いサイズ展開の高品質の製品と、インフルエンサーによる創業ゆえにすでに存在していたコミュニティがマンデースイムウェアの成長を後押しした。オークリー氏によると、2022年だけでも同社は30%の有機的な成長があったという。

オークリー氏にとってマンデースイムウェアは創業者・投資家としての旅路の始まりに過ぎなかった。連続起業家である同氏は2020年、ジャッキー・キングスウェル氏と共にオンラインエクサイズプラットフォームのザ・ピラティスクラス(The Pilates Class)をローンチした。これは2022年に22%成長したという。また、直近ではジュエリーブランドのエマ・ピルス(Emma Pills)に投資している。

オークリー氏は多くのプロジェクトを抱えているが、主要な優先事項はマンデースイムウェアを引き続き成長・拡大することだという。同社には国際市場への拡大と小売店のローンチの計画がある。

以下に、読みやすさのために若干編集してポッドキャストからの追加のハイライトを紹介する。

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インフルエンサーブランドの戦略的な成長

「マーケティングは、運用コストや商品コストと並んで我々が最大の投資をしていることのひとつだ。それは、(デヴィンと私がインフルエンサーとして抱える)オーディエンスを持つのに役立つ。特にブランドをローンチして軌道に乗せる際には。我々は完全なD2Cであり、(インフルエンサーでなかったならば)そのコースを取ることはできなかっただろうと思う。…また、早い段階から既存オーディエンスにアプローチしてブランドに対してワクワクしてもらうこともできなかっただろう。しかし、良い製品がなく、皆から愛されるものを提供できなければ、フォロワーがいても無意味だ。当社のリピート顧客率は50%という非常に高い数字だが、それは当社の製品が本当に愛されているからだ。水着を着れば、自信にあふれ、セクシーに感じられて、ポジティブな瞬間を感じることができる。オンラインにはさまざまなブランドがあり水着市場は飽和状態だが、必ずしも顧客がそんな瞬間を持てるとは限らない。…当社はオーディエンスに大きく依存しており、オーディエンスが成長するのを見たいと思っている。だが、同時に、他社ブランドにもそれぞれの強みで成功してほしいとも思っている。…我々は当社をそのように築いたので、もし我々が当社から離れる必要があったとしても、会社には独自の顧客ベースとフォロワーがある。デヴィンと私が誰かを知らない人たちからもマンデースイムウェアはフォローされているが、それも素晴らしいことだ」。

市場にある大量の水着の中で際立つということ

「(幅広いサイズ展開をしていることは)間違いなく当社の大きな差別化ポイントだ。我々はエクストララージと言う代わりに、「官能的なサイズ(Voluptuous Range)」または「Vサイズ(V Range)」という自社のサイズ展開を作った。V、ダブルV、トリプルVとサイズがあるので、とても官能的か、極めて官能的かということになる。サイズに関わらず女性には美しくセクシーに感じてもらいたいと思っている。水着ブランドとしては異例の米国サイズ18、Gカップまで揃えている。また、(モデルは)最小サイズから最大サイズまで(着用している)。当社はトレンドベースのブランドではない。展開しているフィット感と各色を重視しており、製品がどんな肌色でも着る人を引き立てらられるようにといつも願っている。オンラインのモデルに異なる肌のトーンの人々を起用して、トーンによって水着がどのように見えるかを顧客に提示している。…また、あらゆる体型に良くフィットすることにも努めている。我々が感じているのは、ビーチに行くことが、気後れしたり、緊張したり、ネガティブな経験であってはならないということだ。我々はビーチガール、ビーチで育った。マンデースイムウェアという社名にしたのは、月曜日にビキニを着ていると良い1日が過ごせるから。これはとてもユニークなことだ。…我々が初めからソーシャルメディアでのボディポジティブ運動の大きな部分だったことを誇りに思っている。これは、どんなブランドも奨励して関与すべきことだが、これは我々が最初から語り続けてきたこと。なので、サイズ範囲を拡大して水着を着た人が美しく感じられるようにすることがずっと重要だった」。

刷新とリブランディングの重要性

「当社には(2022年に)ちょっとした変貌があった。素晴らしいデジタルブランディングエージェンシー2社と協働した。変貌を望んだのは、長年にわたりブランドとしてデザインとブランドイメージが発展し、ブランドとして表現するものが発展したし、それらは常に変化するものだからだ。変化に追いつくためにはブランディングが必要だ。言うまでもなく今ではブランディングをアップグレードするために多くのプラットフォームにアクセスできるようになっているが、私にはどのブランドも同じように見え始めている。『マンデーとは何か、どんな会社なのか』ということを示したかった。ブランドのイメージとブランディングを通じて、どんな会社なのかということを簡単かつ直接的に顧客に示す方法を見つける必要があった。(マンデースイムウェアは)グローバルブランドだ。世界レベルで競合しており、最大の競合他社と同じレベルになる必要がある。(ブランディングは)顧客やメンバーにとって非常に簡単で親しみやすいものでなければ。これは我々が継続して注力していきたいことだ。ブランディングやテクノロジーに関する事項のなかには取り残されてしまう可能性があるものがある。我々はその動向を正確に把握して、顧客体験をさらに向上させるためにそれらを常にアップグレードしていきたいと思っている」。

[原文:Monday Swimwear’s Natasha Oakley on organically growing multimillion-dollar brands

TATIANA PILE(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)


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