クリニークは #CSuiteキャンペーンで新しい TikTok 戦略へ

DIGIDAY

クリニークは、TikTok戦略において新たなアプローチをとり、#CSuite と呼ばれる継続的なキャンペーンを開始した。10月から始まったC-Suiteは、クリニークのさまざまなヒーロー製品やトレンド製品などをサポートするために、ブランドが初めて継続的にインフルエンサーと提携するというものだ。

クリニーク(Clinique)は、TikTok戦略において新たなアプローチをとり、#CSuite と呼ばれる継続的なキャンペーンを開始した。

ブランド初のインフルエンサーとの長期的キャンペーン

10月から始まったC-Suiteは、クリニークのさまざまなヒーロー製品やトレンド製品などをサポートするために、ブランドが初めて継続的にインフルエンサーと提携するというものだ。

これまでクリニークは、1度限りのプログラムや単独の製品サポートに限ってインフルエンサーを起用していた。C-Suite は「Clinique Suite(クリニークスイート)」の略で、ブランドとそのパートナーの信頼性と権威を表すことを意味している。さらに、#CSuiteキャンペーンは北米以外でも展開する。クリニークは北米を拠点とする8名のグループに加え、中東やヨーロッパなどの主要な地域にインフルエンサーのチームを作成した。

既存のコミュニティを活用し、Z世代の消費者とさらに関わる機会

クリニーク北米マーケティング・バイスプレジデントのサミーア・アガーワル氏によれば、消費者エンゲージメントにおけるTikTokの役割が高まるなかで、#CSuiteキャンペーンは製品やトレンドの発見からエンターテインメントや個人的なつながりにいたるまで、さまざまな方法でクリニークがZ世代の消費者とさらに深く関わる機会となる。クリニークは2020年に初めて実施した#ZitHappensというキャンペーンや、無報酬のバイラルモーメントでブラックハニー(Black Honey)リップスティックが完売になるなど、TikTokでは重要な瞬間を経験している。

「C-Suiteキャンペーンはいろいろな意味で、これらすべての(体験を)進化させたものだ。TikTokにネイティブなものを作りつつ、また実際にブランドの視点を現実に生かせるような形でブランドを表現しようとしている」とアガーワル氏は語った。

そのためクリニークでは、今回のキャンペーンにメイクアップアーティスト、皮膚科医、インフルエンサーを起用した。米国ではメイクアップアーティストのケンジントン・ティッロ氏(@Kensnation、フォロワー数120万人)、皮膚科医のチャールズ・プザ医師(@DrCharlesMD1、フォロワー数110万人)、スキンフルエンサーのシェイン・マリー氏(@ShaayneMarie、フォロワー数17万3000人)などがいる。C-Suiteは今後9カ月のあいだに、モイスチャーサージ(Moisture Surge)などクリニーク製品を取り上げた動画や、メイクアップチュートリアル、スキンケア教育やアドバイスなどを提供する動画など、数多く作成する予定だ。このキャンペーンへの投資額についてはクリニークは言及を避けた。

クリニークのグローバルマーケティング・アナリティクス・オンライン・シニアバイスプレジデントのキャロリン・ドーキンス氏は、「1度きりのキャンペーンを何度か行うことにくらべると、このC-suiteプログラムでは、既存のコミュニティを活用し、強力なパートナーシップを構築することでブランド周辺のコミュニティを拡大する機会を得ることができる」と述べている。

TikTokはブランド力を高める牽引役となる

さらにクリニークでは、若い消費者にブランドの価値とは何かを示すことを目的としている。多くの顧客はクリニークが製品開発や安全性試験、臨床処方にどれほどの「努力とエネルギー」を注いでいるかを知らないと、アガーワル氏は指摘した。ディスカウントサイトのユニデイズ(Unidays)によると、Z世代の70%が、ブランドは個人の信念に沿うことが重要だと感じている。またZ世代の66%が、一度気に入ったブランドを見つけると、そのブランドから長い期間購入し続けるだろうと答えている。

クリニークは、コメント、ビュー、いいね、デュエット形式のリポストなどで測定される動画のエンゲージメントを通じてキャンペーンの成功を監視する予定だ。アガーワル氏は、TikTokの「魅力的な」側面のひとつは、従来のマーケティングファネルを平坦化したことだと話す。ブランドは、ブランド売上における上昇をTikTokキャンペーンやバイラルによる製品ブーストと容易に関連づけることができる。そのため、製品がバイラルになった場合の短期的な売上上昇も期待している。ドーキンス氏は、動画のトピックのバランスは、ブランドエクイティと売上を高めることを意味すると付け加えた。

「TikTokは消費者のエクイティ属性を変化させ、コンバージョンにいたるまでの(購入の)検討を変化させることができるので、TikTokはパッシブでありながらスーパーアクティブでもある、独特なブランドドライバーなのだ」とドーキンス氏は述べている。

[原文:Clinique takes a new approach to TikTok with #CSuite campaign]

EMMA SANDLER(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)


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