Twitch で活躍するコスプレインフルエンサーの影響力大:エッセンスメイクアップが初キャンペーンで起用

DIGIDAY

Twitch(ツイッチ)で活躍するコスプレインフルエンサーの影響はeガールのチークからカラフルな髪まで主流のビューティトレンドのあらゆるとろに見ることができ、ビューティブランドから注目されつつある。

エッセンスメイクアップ、コスプレイヤーのエミルー氏を起用

エッセンスメイクアップ(Essence Makeup)は、10月初旬からTwitchとReddit(レディット)で「コスプレコンテスト」キャンペーンを主催、コスプレイヤーでリーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)のTwitchストリーマーのエミルー氏がホストとして参加する。Z世代を狙ったこのコンテストでは応募者はエミルー氏のRedditコミュニティで自分のコスプレルックを提出し、10月25日に同氏のTwitchライブストリームで受賞者が発表される。エッセンス初のTwitchキャンペーンは、美容関連チュートリアルがTwitchのゲームストリーミングで増えるにつれ、ビューティブランドがTwitchストリーマーやコスプレイヤーであるビューティインフルエンサーを意識している最新の例といえる。

エッセンスメイクアップの親会社、コスノバ(Cosnova Inc.)のCMO、ジル・クラコウスキー氏はTwitchについて次のように述べている。「ソーシャルネイティブなブランドとして、我々はこれが消費者と関与するための興味深いプラットフォームになると考えた」。同氏はこのキャンペーンは「ファネルの最上位」だと述べ、ゲームとコスプレのコミュニティで「新規オーディエンスと認知度を高める」ことを目標にしていると説明している。エッセンスの現在の顧客層は17歳〜24歳である。

ドイツを拠点に2001年に設立されたコスノ場ドイツに本拠を置くコスノバは、手頃な価格のメイクアップブランドのエッセンスメイクアップとカトリスコスメティクス(Catrice Cosmetics)を製造している。2021年には4億6700万ユーロ(5億5240万ドル、約801億円)の収益を上げている。エッセンスメイクアップは世界中で販売されており、米国ではアルタビューティ(Ulta Beauty)やターゲット(Target)のような主要小売店で取り扱いがある。

このキャンペーンは、エミルー氏(Twitchフォロワーは100万人)により同氏のTwitchチャネルとエッセンスメイクアップのソーシャルチャネルで宣伝される。応募作品はエミルー氏、そしてジェシカ・ニグリ氏やミズキフ氏らのTwitchのトップストリーマーにより審査され、3万ドル(約436万円)の賞金資金から賞金を獲得するチャンスがある。受賞者は10月28日の4時間のライブストリームで表彰される予定だ。

Twitchの先行者利益に目をつけたビューティブランド

エッセンスは近年にTwitchへの進出を果たした大規模なビューティブランドの仲間入りをすることになった。そのようなブランドには、MACコスメティクス(MAC Cosmetics)、メイベリン(Maybelline)、ベネフィットコスメティクス(Benefit Cosmetics)シャーロットティルベリー(Charlotte Tilbury)E.l.f.ビューティ(E.l.f. Beauty)OPIヒーローコスメティクス(Hero Cosmetics)、エムコスメティクス(Em Cosmetics)など多くはないもののその数は増えている。

「Twitchには先行者利益がある。早期参入すればブランドには利益がある」と、述べているのは代理店エイダーゲーミング(Ader Gaming)の最高成長責任者、シニ・ワーク氏だ。エイダーゲーミングはエッセンスのキャンペーンを作成し、ゲームにフォーカスしたマーケティングキャンペーンで複数のブランドと協働している。今回のものはエイダーにとってニュートロジーナ(Neutrogena)に続く2番目となるビューティブランドのTwitchキャンペーンであり、ワーク氏はビューティ業界からの関心が高まっていることを実感している。

Twitchでの勤務経験があるワーク氏は、Twitchのコンテンツがゲームを超えてはるかに拡大しているのを目の当たりにしてきた。Twitchはこれまでクリエイターがライブストリームでゲームをストリーミングすることを義務づけていたが、同氏によると「それはすべてなくなった」という。

ビューティ分野では、コスプレインフルエンサーの「Get Ready with Me(私と一緒に出かける準備をしよう)」ライブストリームカテゴリーが特にTwitchで人気を博しているとクラコウスキー氏は述べている。ワーク氏によると、これはブランドの直販促進要因になる可能性があるという。

「エミルー氏が自分のルックを披露しながらエッセンスの製品を使っていることや使い方について語れば、それはほかの女子が同じ衣装を着てメイクを真似して製品を購入することに変換される」とワーク氏は語っている。

クラコウスキー氏によると、エッセンスメイクアップは新しいプラットフォームを優先してきたという。同ブランドは2022年1月に初のTikTokキャンペーンをローンチ、またビューティに特化したショート動画のeコマースプラットフォーム、フリップ(Flip)を通じて販売も行っている。

今回のキャンペーンはエッセンス初の専用キャンペーンだが、Twitchではさらに多くの活動が計画されているという。

「エッセンスは少なくとも年に2回はTwitchでコスプレインフルエンサーと提携するようになるだろうと予見していた」とクラコウスキー氏は述べている。またエッセンスは今後もコスプレコンテストを主催する予定があるということだ。

[原文:Cosplay influencers star in Essence Makeup’s first Twitch campaign

LIZ FLORA(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)

Source