第4四半期開催となった ワールドカップ 、マーケターへの影響は:事態を複雑化しているという意見も

DIGIDAY

サッカーのワールドカップ・カタール大会が11月下旬から12月中旬に開催される。マーケターたちはそれに向けたマーケティング戦略を少しずつ明らかにしている。

4年に一度開催されるこの大会は、マーケターにとって世界のスポーツファンにリーチする貴重な機会である。しかし今年の開催場所と時期によって、マーケターたちの取り組み方が変わるかもしれない、とマーケターたちや広告代理店の幹部たちは語った。

開催時期の変更が及ぼす影響

業界関係者のなかには、カタールの気候のために実施時期が第4四半期に移ったが、この時期の広告費は通常W杯が開催される夏より多いため、広告主の関心を高める効果があるという見方もある。

第4四半期、特に不透明な経済環境のなかでの今年の開催は、販売目標を達成する必要性が夏場よりもはるかに高い。そのため、マーケターはパフォーマンスマーケティングの取り組みにより集中している可能性があり、W杯の時期が変わったことは事態を複雑にしている、と言う関係者もいる。同時に、第4四半期には、ホリデーマーケティングにも力を入れる必要がある。

第4四半期においては、多くのブランドは「世界的なブランド認知度を高めようとするよりは、ファネルの下にいこうとする」とキャンベル・イーウォルド(Campbell Ewald)のソーシャルメディア戦略ディレクター、ニック・メイヤー氏はタイミングの変更について質問された際に答えた。

マイヤー氏は、多くのブランドにとって時期的な課題や現在も続く経済の不透明感にもかかわらず、「ワールドカップ(におけるマーケティング)は見逃すものではない。1カ月間続き、世界中で10億ビューを獲得するメディアの瞬間はほかにはない」と付け加えた。

「過去の実績を大きく上回っている」

現在の経済情勢については、マーケティング担当者や広告代理店の幹部は、ブランドがワールドカップの費用を削減することは考えにくいと述べている。これは、大きなW杯キャンペーンを計画しているFIFAの有名マーケターや長年のパートナーの多くが、現在の経済環境が始まるよりもずっと前から予算を組んでいた可能性が高いからだ。

UMの統合投資担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるジョン・レファーツ氏は、「4年ごとに開催されるワールドカップのような特別なイベントは、イベントの1〜2カ月前に広告販売を開始する、といったものではない」と述べるとともに、W杯を放映するテレビ局Foxとテレムンド(Telemundo)は「1年以上前から広告を販売している。過去の実績を大きく上回っている」と付け加えた。

視聴者はより魅力的なターゲットに

また、スポーツの生中継と結びついた世界の視聴者は、一部のマーケターにとってより魅力的なものになっている可能性が高い。特にここ数年、世界のスポーツイベントがパンデミックのせいで通常の運営方式や魅力を持っていなかったためだ。

コンサルティング企業のスパークス&ハニー(sparks & honey)で文化戦略ディレクターを務めるブレンダン・ショーネシー氏は、「ワールドカップは、ほとんどのスポーツイベントが夢見るような、人々を結びつける究極のグローバルな瞬間だ」と述べた。「過去2回のオリンピックでは、必要とされている(パンデミック以前の)正常な世界の感覚をもたらすことはできなかった。しかしサッカーは多様なファンベースを抱えており、ブランドやマーケティング担当者は、(パンデミックから正常な生活に戻ったことを感じられるような)落ち着きと確実性を感じてもらえるよう、そのことを最大限活用するだろう。また、この世界最大規模のイベントにおける新しいファン(の祝い方、楽しみ方といった点での)の儀式や伝統を生み出し、高めようとするだろうと私は予想している」。

とはいえ、カタールのイベント運営側における労働と人権の問題が報告されており、多くの人がスタジアム建設の過酷な環境を搾取的と呼んでいる。一部のブランドは今年のイベントに参加することをためらうかもしれない、と一部のマーケティング担当者や広告代理店の幹部は述べている。

[原文:Marketing Briefing: With the World Cup nearing in fourth quarter, marketers are weighing the complications and opportunities

Kristina Monllos(翻訳:塚本 紺、編集:黒田千聖)

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