なぜ銀行の表記は「元号」なのか – 内藤忍

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複数の国内の金融機関から借り入れをしており、返済予定表が定期的に送られてきます。

不動産担保融資の場合、通常借り入れ期間が10年以上の長期になりますが、不思議なのは返済スケジュールの表記が西暦ではなく元号になっていることです。

調べてみると、借入している金融機関の中で西暦表記のところは1つしかなく、残りはすべて元号による和暦になっていました。

写真は、平成26年に購入したワンルームマンションの融資資金の返済予定表ですが、最終返済が平成41年の9月となっています。こちらの借入は固定金利ですから、繰り上げ返済しなければこの返済スケジュールは変わりません。

返済予定表が和暦表記になっていると、返済予定表を見てもどこまで返済が終わったのか直感的にわかりにくく混乱します。

平成41年というのは、西暦何年なのでしょうか?

元号を西暦に読み替える変換表を使えばわかりますが、毎回頭の中で考えるのは避けたいものです。さらに、令和になってからの借入の返済予定表は、令和表記になっていますから、こちらも西暦に変換しなければなりません。

和暦に加え、日本には年と年度という2つの仕切りがあります。

例えば、平成30年と平成30年度と言われて、西暦でいつからいつまでか瞬時にわかる人はなかなかいないと思います。

ほとんどの金融機関がいまだに西暦ではなく元号を使って通帳や返済予定表の表記を行っているのは何故なのでしょうか。元号の方が分かりやすいと思う人は、おそらく誰もいないと思います。

私は、元号廃止論者ではありません。日本の大切な伝統の1つだと思っています。

しかし、経済取引の実務においては、非効率でエラーを起こしやすい表記方法です。

どうしても元号で表記したいのであれば、せめて西暦を併記してほしいものです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

※このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年1月14日の記事から転載したものです。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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