決まった時間に指定した量のエサを自動で与えてくれる「自動餌やりマシン」は、ちょっと家を長く空けた場合でもペットを飢えさせないようにしてくれる便利なデバイスですが、食い意地の張ったペットの「もっとエサが欲しい!」という欲求は往々にして際限がなく、時には自動餌やりマシンを相手に大暴れして無理矢理餌を奪うという困った子もいます。そんな食欲旺盛なネコを飼っているというブロガーのクイン・デュンキさんが、自動餌やりマシンをこじ開けられないようにするまで徹底的に改造したという一部始終を公開しています。
Furiosa’s Cat Feeder – Blondihacks
https://blondihacks.com/furiosas-cat-feeder/
物語の主役はデュンキさんとその飼い猫。1日2回、朝にはウェットタイプのキャットフードを、夜にはドライタイプのキャットフードを与えていたというデュンキさんは「すごく便利そう」という理由で自動餌やりマシンを購入することにしました。
あれこれ調べたデュンキさんは、PetSafeの「ヘルシーペット シンプリーフィード」という製品を選択。購入の決め手になったのは、貯蔵量が多かったこと、1日のうちに複数の時間を指定できるといった設定項目が豊富だったこと、そしてレビューに「ネコに盗み食いされることもないので安心です」と書かれていたことでした。
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ところが到着した自動餌やりマシンを実際に使ってみたところ、デュンキさんの飼い猫は悪知恵が働くのか、あの手この手で「ペットフードの盗み食い」を敢行。盗み食いを阻止しようとするデュンキさんと、なんとかしてペットフードを盗み食いしようとするネコの戦いが始まりました。
ちなみにデュンキさんのネコの名前は「Sprocket H.G. Shopcat(店番ネコ『HGスプロケット』)」で、性別はメス。名前の由来については特に語られていませんが、シマノ製のチェーンホイールにHGスプロケットという同名の製品があるため、ここから名付けたものと思われます。
スプロケットちゃんの記念すべき第1回目の盗み食いは「マシンを揺さぶる」という非常にシンプルな手口。スプロケットちゃんがごそごそマシンを揺さぶると、餌を排出するベルトコンベアが動かされて餌がポロッとこぼれてしまう仕組みを突いた技でした。この技を阻止するため、デュンキさんはテーブルの脚部分にマシンを固定。揺さぶられても揺れないようにしました。
こうして本体自体の揺さぶり攻撃は防いだわけですが、スプロケットちゃんは「フタを開閉して揺さぶる」という新技を開発。フタを口でくわえてあげてから落とすと、揺さぶったのと同等の効果が得られることを利用した手口です。この技については、デュンキさんはフタに重しを乗せて対策することにしました。
揺さぶり系の攻撃についてはほぼ対策が出来上がったわけですが、ここでスプロケットちゃんは「餌の排出口」にターゲットを切り替え、排出口に前足を突っ込んで餌を運んでくるベルトコンベアを動かすことを覚えました。
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デュンキさんは排出口を横切るように棒を取り付けて前足を突っ込めないようにしましたが、スプロケットちゃんは前足を突っ込む角度を変えて棒を避けて対応。
なので、デュンキさんは「排出口全体を覆う」というアイデアを発案。切断したプラスチック製のペットボトルを排出口に取り付けて、直接攻撃できないようにしました。この作戦は丸2日ほどうまく機能しましたが、最終的にスプロケットちゃんはプラスチック製のペットボトルをかみちぎって攻略。デュンキさん不在の間にペットフード食べ放題というお祭り騒ぎを繰り広げた後、食べ過ぎで台所のそこいら中に嘔吐しまくったとのこと。
こうしてデュンキさんは24ゲージという厚さの銅シートで排出口全体を覆って対策することにしました。
この究極型ともいえる対策はうまく行きましたが、マシン自体は揺さぶり攻撃を避けるためにテーブルの支柱に固定する必要があるのでちょっと不格好。そこで「鋼板さえあればなんでもできる」をモットーにしているデュンキさんは、鋼板を使って絶対に盗み食いを阻止できる専用ケースを自作することにしました。
その流れが以下。四方を鋼板で囲んで……
上部に開閉式のフタを追加。
フタ開け攻撃を防ぐため、フタには固定用のボルトをセット。
開口部の銅シートもケース側に取り付け、スプロケットちゃんが触ってもケガしないように隅々まで紙やすりで磨いて完成。
実際にスプロケットちゃんがお行儀良く食事している様子が以下。
IMG 6638 – YouTube
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これまで自動エサやりマシンに散々立ち向かってきたスプロケットちゃんでしたが、ケースによってしっかりガードされたバージョンには挑む姿勢すらも見せなかったそうで、デュンキさんは「堂々とした見た目が心理的な影響を及ぼしているのだろう」と綴っています。
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