Web3 に期待しないと答えたブランドは73%【Glossy+リサーチ】

DIGIDAY

Glossyとモダンリテールの2023年第1四半期の調査において、ブランドや小売業者の多くは、「Web3」が今年の自社ビジネスに影響を与えるとは考えていないことがわかった。回答者の73%が「自社ビジネスに最大の影響を与えるものとしてメタバース、VR、NFTなどの回答から「上記のいずれでもない」を選んだ。

昨年はブランドがこぞってメタバースのための採用を行い、NFTをローンチしたにもかかわらず、最新の調査結果によると、ブランドはWeb3が自社ビジネスに大きな影響を与えているとは考えていないようである。

Web3テクノロジーに対して弱まるブランドの期待

Glossyとモダンリテール(Modern Retail)の2023年第1四半期の調査において、ブランドや小売業者のほとんどは一般的に「Web3」と呼ばれるテクノロジーが今年の自社ビジネスに影響を与えるとは考えていないことがわかった。メタバース、VR、NFT、ブロックチェーン、暗号通貨、または「その他」のうち、自社ビジネスに最大の影響を与えるものを選択するように求められたとき、回答者の73%が7番目の選択肢だった「上記のいずれでもない」を選んだ。

このようなテクノロジーによる影響を期待していないブランドの割合は、54%が「上記のいずれでもない」を選んだ昨年の調査よりも大幅に高くなっている。

メタバースへの関心も減少

Web3が影響を与えると考えている企業のあいだではメタバースが期待されているテクノロジーの最大のものであり、12%が来年のビジネスに影響を与えると予想している。2022年、消費者ブランドはメタバース向けの人材確保に躍起になった。2021年にFacebookがメタ(Meta)にブランド変更したことに続き、グッチ(Gucci)、バレンシアガ(Balenciaga)、ナイキ(Nike)といったブランドがメタバースに対する新しい役職を生み出した。しかし、昨年の調査ではメタバースは16%から選択されており、この動向は減少傾向にあるようだ。

収益の損失に続き、メタは何千人ものレイオフの第2ラウンドを行うと報道されている。これは主にAppleのiOS変更による広告売上の減少によるものだ。しかし、同社のメタバースへの注力も要因の1つである。メタのリアリティラボ(Reality Labs)部門は2022年に137億ドル(約1.8兆円)の損失を出している。

ほかのテクノロジーへの期待も低下

メタのメタバースへの賭けのもうひとつの大きな要素であるVRに対するブランドの関心も低下している。VRが来年の自社ビジネスに影響を与えるだろうと回答したのは、2022年の12%から8%に減少した。

また、NFT、仮想通貨、ブロックチェーンが今後の12カ月で自社のビジネスに影響を与えることについて回答者はほとんど信用していない。

過去2年間、さまざまなカテゴリーの消費者ブランドが主にマーケティングの機会としてNFTの展開を急いで行ったが、そのようなキャンペーンはビジネスの成果に結びついていない。2022年にNFTが影響を与えると予想したブランドはわずか5%で、今年は2%だった。ある見積もりによるとイーサリアムベースのNFT市場の価値は2022年に60%減少したという。

近年、消費者ブランドが真正性検証やサプライチェーン追跡などの分野で有望だと考えているブロックチェーンへの期待も低下している。昨年は8%近くから選択されたが、自社ビジネスに最大の影響を与えると答えたブランドは今年は1%未満だった。昨年も暴落した仮想通貨は2022年の5%から2023年には1%未満に減少した。

[原文:Glossy+ Research: 73% of brands say they don’t buy into web3

LIZ FLORA(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)


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