「 D2C モデルは好きだが、加速するときがきた」:高級ジュエリーのジェニファーフィッシャーのJ・フィッシャー氏

DIGIDAY

ジェニファー・フィッシャー氏にとって、自身の名を冠した高級・真鍮ジュエリーブランドを2006年に立ち上げたことは成り行きだったかもしれないが、同氏は会社を拡大するための才覚を持っていることを証明している。フィッシャー氏は創業以来ジェニファーフィッシャーをライフスタイルブランドへと成長させてきた。

ジェニファー・フィッシャー氏にとって、自身の名を冠した高級・真鍮ジュエリーブランド、ジェニファーフィッシャー(Jennifer Fisher)を2006年に立ち上げたことは成り行きだったかもしれないが、同氏は会社を拡大するための才覚を持っていることを証明している。

フィッシャー氏は創業以来ジェニファーフィッシャーをライフスタイルブランドへと成長させてきた。2021年に西海岸に第1号店をオープン、6月にはニューヨーク市のソーホー地区に1店を加えた。また、全米のサックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)の8店舗でも取り扱いがある。

「当ブランドを始めたときには卸売に依存したくなかった。自宅の寝室から起業して、カスタマイズできる高級ジュエリーをD2Cで販売した。ブランドに対する私の意図はその原点に忠実であり続けることだった。…(ジェニファーフィッシャーが)大規模な卸売事業を意図的に展開したことはないのだが、状況は変わりつつある」とフィッシャー氏はGlossyポッドキャストの最新のエピソードで語っている。「今でもD2Cモデルが好きだ。しかし、(ブランドの)成長のためにはほかの都市に進出して客がジュエリーを体感できるようにすることが重要だ。2店舗をオープンして、客にジュエリーを実際に見てもらうことの重要性に気づいた」。

フィッシャー氏は2023年の計画を立てているところであるが、あらゆることが検討の対象になっているという。食品やインテリアからフレグランスや美容にいたるまで、同氏は自社ブランドにとって有意義なカテゴリーすべてを検討して拡大する準備ができている。「絶対にやらないとは決して言わない」。

以下に、ポッドキャストで語られた内容を読みやすさのために若干編集を加えて紹介する。

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有機的に消費者を獲得する際の信頼性のパワー

「クレイジーだと思ったのは、パンデミックの最中に(オンラインで)知り合った人のなかには私がジュエリーデザイナーだとは知らなかった人たちがいたこと。(そのような人たちから送られてきたメッセージでは)『私は友人にシナモンロールを作ってあげることになったので、彼女からあなたのアカウントが送られてきた。あなたがジュエリーをやっているジェイファー・ファッシャーだとは知らなかった』と言われた。興味深いことだ。また、すごいと思ったのは、大勢の人たちから食品がすごく共感されたことと食品が持つ幅広いリーチ、そしてそれが当ブランドにもたらしてくれたこと。言葉にできないほどの影響だった。食品のアカウントからアクセスしてくれた人々がソルトを買い、次にフープイヤリングを買ってくれる。フレグランスを買ってからジュエリーを購入してくれたりする。異なるアカウントを通して顧客がどこから来たかというデータを見るのは実に興味深い」。

ロックダウン後の適応

「投資して永久に所有できる高級ジュエリーを求める人々が増えていたり、以前ほど支出をしていない人々も増えている。実際、我々は真鍮の在庫を確保するのに苦労している。フープイヤリングの需要はとんでもないことになっている。当社がニューヨーク・タイムズ紙からフープの女王と呼ばれたことはとてもラッキーだったし、すごくプラスになっている。だが、需要に追いつくのは難しい。現在の問題はパンデミックによるサプライチェーンの課題だ。チューブを確保しなければならない。(課題は)素材と配送に関するあらゆることであり、当社は障害を感じ始めている。市場はいまのところ問題ではない。当社にとっては在庫の遅れが原因だ。いまは誰もが立ち直ってまたなんとかコントロールをしようとしているところだ」。

今後について

「いま、当社にもたらされている機会は素晴らしく、さまざまなカテゴリーに及んでいる。さらに高級なジュエリーカテゴリーかもしれないし、食の世界やライフスタイルの何かかもしれない。自分がやりたいことや正しいと思うことを行うのが好きだ。正しいと感じられないことはブランドのためにはやらない。また、金銭のためにも行わない」。

[原文:Jennifer Fisher on growing her namesake brand: ‘It’s time to step on the gas’

TATIANA PILE(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)


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