プラダ のキャンディークラッシュ・フレグランス・キャンペーンが大成功:売上が急増、トラフィックは1800%増加

DIGIDAY

プラダ・ビューティ(Prada Beauty)は、キャンディークラッシュ(Candy Crush)の新しいキャンペーンでカジュアルゲーミング分野に進出、その結果はすばらしいものとなった。

ニューヨークで地下鉄に乗る人は誰もが、キャンディークラッシュをあちこちで目にしているだろう。12月、プラダのフレグランスブランドは、このアプリ内にミニゲームをローンチし、2億人の月間アクティブユーザーというオーディエンスを活用した最初の美容レーベルとなった。11月24日、このラグジュアリーフレグランスブランドは、アクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)が10年前に発売したモバイルゲーム、キャンディークラッシュサーガ(Candy Crush Saga)のアプリ内のプレイアブル広告をローンチした。フレグランスのプラダ・キャンディ(Prada Candy)の宣伝にふさわしく、アイテムマッチのミニゲームでは、ゲームをクリアしたユーザーがブランドサイトをクリックすると、製品の無料サンプルを受け取ることができるようになっている。

ホリデーシーズン前にトラフィックが大幅に増加

12月31日まで実施されるこのゲームは「人々がまさに予想しない場所にプラダを導入するすばらしいスポット」と語ったのは、プラダ・ビューティのライセンスをもつロレアル・グループ( L’Oréal Group)のクチュール・ビューティ部門で消費者アクティベーション・アシスタントバイスプレジデントを務めるノーブルズ・クロフォード氏だ。

今回のアクティベーションのコンセプトを考案し、率いてきたクロフォード氏は、「感謝祭にこれをドロップしたら非常に成功し、当社のウェブサイトへのアクセスが急増した。それこそ大幅な増加だった。実行してすばらしい結果が得られた」と話す。

その週のトラフィック増加率は前週比1813%で、ミニゲームに参加したプレイヤーのクリック率は6.6%だった。ゲームローンチ後24時間以内に割り当てられた4万個のサンプルすべてがリクエストされ、CTAがサイトリンクに切り替わった。またクロフォード氏いわく、プラダ・キャンディの売上も「下降トレンドから反転」して、「跳ね返った」。同ブランドは正確な数字については言及していないが、特にサンプリングの面が、売上を伸ばす上で非常に重要だったとクロフォード氏は言う。

「私たちは『実際多くの人に影響を与えたい』と言っていたが、ホリデーギフトの時期の前に人々に注目してもらうことが重要だった」。

ブランドをより深く取り込むための新しい模範

キャンディークラッシュが、自社のIPをアプリ内のインゲームがプレイできるブランドアクティベーションに活用したのは、今回が初めてだ。

アクティビジョン・ブリザードのビジネスリサーチおよびマーケティング・バイスプレジデントのジョナサン・ストリングフィールド氏は、「ブランドをより深く取り込むための仕組みを模索している我々にとって、これは新しい模範事例となる」と話す。プラダは、キャンディークラッシュの広告ターゲティング機能を利用して、18歳から34歳の女性にゲームを見せた。キャンディークラッシュのオーディエンスは同社によれば「やや女性」に偏っている。

ブランド化されたミニゲームを作る際にカギとなるのは、「そのゲーム体験の中に悪い体験を詰め込むのではなく、そのゲーム体験を維持するよう細心の注意を払うこと」だとストリングフィールド氏は述べた。

ゲームを中断させる広告をユーザーに浴びせるモバイルゲームとは違い、ストリングフィールド氏いわく、キャンディークラッシュは「ユーザーに広告を強制することはない。それはオプトインであり、その時間に対してリワードを与えている」。プラダ・キャンディのゲームへの参加率は、そのリンクをクリックした人の99%で、その95%がゲームを完了している。

ミニゲームは、ユーザーがカードをめくって一致する画像を探すというもので、やや難易度の高いデザインになっている。サンプルを受け取る前に「人々に達成感を味わってもらいたかった」とクロフォード氏は話す。「キャンディークラッシュのファンは熱狂的だ。キャンディークラッシュが大好きなのだ。あまりに簡単すぎたら、プレゼントされたものをほしいとは思わないだろう」。

アクティベーション後のハロー効果に期待

このフレグランスブランドの今年のメインとなる「柱となる香り」は、プラダ・パラドックス(Prada Paradoxe)で、マーケティング費用が重点的に投入されている。

「今回のアクティベーションをやろうと勧めたとき、会社は私と一緒に思い切って行動しなくてはならなかった。この半期でプラダ・キャンディに費やしたお金はこれだけだ」。

このアクティベーションが終われば、ブランドはポートフォリオの他のフレグランスへのハロー効果を評価することになるだろう。

ロレアルグループのブランドがゲーム内のプレイアブル広告でカジュアルゲーミング分野に参入するのは、プラダが2番目だ。今年8月、メイベリン(Maybelline)はジンガ(Zynga)と提携し、同社のさまざまなモバイルゲームのプロパティの中でミニマスカラゲームを展開している。

[原文:Prada’s Candy Crush fragrance campaign drives sales bounce, 1,800% traffic growth]

LIZ FLORA(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)

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