本当にみんな使うの…? Netflixの中の人はApple Vision Proに懐疑的

Netflix、それはもう1つのカルチャーです。

Netflix and Chill(ネトフリ見ながらゆっくりする)」という定型文があることが、もはやNetflixというものがサービス・企業名を超えて、日常に根付いた現代カルチャーである証拠です。

カルチャーなんて仰々しく考えずとも、そもそも周り見渡せばあちこちにいますから。テレビのリモコンにもボタンがあるし、スマホにもタブレットにもゲーム機にもNetflixは存在しています。なんなら、あのジムのエクササイズ器具にもネトフリが入っている時代。

そのNetflixが、今注目されるあの新しいプラットフォームには姿を表さないなんて…。そう、Apple Vision Proのことです。

現時点で、Apple Vision Proリリース時は、Netflixアプリは非対応。なぜなのでしょう。

みんな本当に使うの?

Netflixの共同CEOグレッグ・ピーターズ氏が、ビジネスアナリストのBen Thompson氏のインタビューでApple Vision Proについて触れています。いわく「サブスケール(他と比べ小さいこと)」だと。Netflixの登録者の多くに関係することなのかわからないと語っています。

なかなかリターンが得られないところに投資していないか、注意深く確認しなければいけません。Apple Vision Proについては、どう転ぶか、まずは見てからということですね。

気持ちはちょっとわかります。だって、「へぇー。そんなのあるんだ。ちょっと試してみようかな」って価格じゃないもので。しかも、そもそも入手も難しい。

Appleとの関係・ビジネスを継続したいのは変わらないというピーターズCEO。非常にビジネス的に外交的な言いまわしで、こう語っています。

ときに、お互いが重なる場所を見つけられることがあります。私たちは素早く動くことができますが、時間がかかってしまう時だってあります。

大手アプリで非対応は他にも

Apple Vision Proリリース時に非対応なのはNetflixだけじゃありません。SpotifyやYouTubeも、Vision Pro専用アプリはなし。代わりにAppleのウェブブラウザSafari経由での利用が推奨されています。

すでに予約は18万台

AVP
Image: Apple

著名Appleアナリストのミンチー・クオ氏によれば、予約のみで、すでにApple Vision proは16万台から18万台の売り上げているといいます。出荷開始は2月2日ですが、予約済みの人の中にはここに間に合わず、3月出荷の後ろ倒し組も。

3500ドル(約50万円)という超高額な初代デバイスとして、これは大きな数字です。Vision Proの年内出荷可能台数を、クオ氏は50万台と見ています。Appleにとって、Vision Proを成功と呼ぶ目標値がどこにあるのかはわからないものの、Netflixはまず初年度の端末出荷台数を注視しているのかもしれません。

Vision Proのデザイン上、仕事やエンタメで座って(あんまり動き回らずに)使用するシーンが多く想定されます。となれば、Netflixのようなコンテンツ配信サービスは重要な役割を担うはず…。

今後、どれだけのアプリ(サービス)が対応していくかが、Apple Vision Pro成功に大きく関わること。そして、その鍵を手に入れるには、まずは成功をアピールしなければならない…。チャレンジングな道をいくことになりそうです。

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