【リサーチまとめ】 ラグジュアリー顧客 の今年の支出予想。ケイトスペードがブランド認知度を高めた方法

DIGIDAY

Glossy+リサーチ・ブリーフィングではファッションと美容に関するリサーチインサイトを紹介していく。

今回は最近発表したレポートのなかから、マーケターのソーシャル・プラットフォーム予算の配分がどうなっているか、またラグジュアリーの購入者はどのように今年支出を増やす計画なのかについて、注目のポイントを紹介する。

CMO戦略:インスタグラムからTikTokまで、マーケターのソーシャルプラットフォーム予算はどのように配分されているか

このレポートは、マーケティングチャネルにおけるCMOの戦略について解説するシリーズの第1回目である。今後はリテールメディアに関するレポートも予定しているので、そちらもお見逃しなく。

個人情報保護規制の変更からマーケティングコストの増加、マクロ経済がマーケティング費用に与える影響など、近年、マーケティングチャネルは激動の時代を迎えている。消費者のトップオブマインドを維持するブランドの取り組みにおいて、マーケターが引き続き困難に直面する中、Glossy+リサーチはプログラマティックディスプレイ、インスタグラム、Amazon広告(Amazon Ads)といった主要なマーケティングチャネルにおける戦略と課題を分析、このCMO戦略シリーズで主要なトレンドとベストプラクティスを明らかにする。この最初のレポートでは、ソーシャルメディア・プラットフォームの予算配分を詳しく見ていく。

主な調査結果:

・2023年の予算配分で上位を占めたソーシャル・プラットフォームは、インスタグラム、Facebook、YouTubeと、広告が多く表示されるフィードがあるものだった。唯一の例外はTikTokである。TikTokは誕生して間もないプラットフォームであるにもかかわらず、急速にマーケターの間で人気となり、Google傘下のYouTubeを上回っている。

・Twitter、レディット(Reddit)、Snapchat(スナップチャット)は、マーケターの予算配分の下位に落ち込んでいる。これらのプラットフォームは、より質の高いインフルエンサーやプロフェッショナルのコンテンツをホストするのではなく、ユーザーに消費者同士の交流を促す機能を提供している。ブランドは通常これらのプラットフォームを、消費者に向けた宣伝というよりも、消費者を教育したり、消費者と関わったりする機会として利用している。

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Glossy x サックスリサーチ:ラグジュアリー購入者の3分の1が、今年は支出を増やすと予想

5月28日にシリーズ・フィナーレが放映されたばかりのHBOのドラマ『メディア王 〜華麗なる一族〜(Succession)』のようなテレビ番組が、静かなラグジュアリーの時代の到来を予感させる中、Glossyとサックス(Saks)の新たなリサーチで、ラグジュアリー購入者の3人にひとりが来年支出を増やす計画であることがわかった。これは2023年4月にラグジュアリー消費者3944人を対象に行った、現在の買い物習慣に関する調査によるものだ。ラグジュアリー消費者は支出を計画する際に、製品や商品以前に対面でのつながりや没入感のある経験を求めており、通常の金額よりもはるかに高い支出を行うことは考えていない。

主な調査結果:

・回答者の半数近くが、今後1年間の消費額は前年と同額になるだろうと回答した。回答者の23%がラグジュアリー商品への支出をやや増やすだろうと回答し、やや減らすと回答したのは16%だった。

・回答者のほぼ3分の2が、今後1年間でもっともお金を使うのは旅行になりそうだと答えている。次いで、美容製品(37%)、現地での体験とエンターテインメント(37%)となっている。

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Glossy+ケーススタディ:ケイト・スペードがニューヨークファッションウィークでインフルエンサーを起用し、ブランド認知度を高めた方法

以前の記事を見逃した人向けに伝えておくと、多くのインフルエンサーがイベントに招待されるようになり、ファッションウィークの観客席の様子は様変わりしている。2月、ケイト・スペード・ニューヨーク(Kate Spade New York)は、ニューヨーク・ファッション・ウィークで2023年秋コレクションを発表、インフルエンサーを招待して新作コレクションに関与させた。ケイト・スペードは、ファッション・インフルエンサーのチャールズ・グロス氏とマデレーン・ホワイト氏と提携してライブストリームを共催、ホワイト氏(TikTokのフォロワー数410万人)とグロス氏(TikTokフォロワー数130万人)が作成したコンテンツを、他のインフルエンサーやセレブリティのコンテンツとともにTikTok、インスタグラム、Twitterのアカウントで投稿した。

このライブストリームはFacebookWatchの視聴者に好評で、120のリアクション、106件のコメント、17のシェアがあった。また、ソーシャルメディアの投稿も同様に好意的な反応だった。Glossy+リサーチによるこのケーススタディでは、ケイト・スペードをはじめ、タルト(Tarte)やフェンティ(Fenty)などのブランドが、ブランドを宣伝するために最近ではどのようにインフルエンサーを活用して消費者を魅了しているのかを検証した。

主な調査結果:

・ケイト・スペードは、ニューヨークファッションウィークで発表したフレッシュなコレクションで、ブランドの伝統的なイメージに沿いつつ、ターゲットとしている若い層にもアピールするファッションインフルエンサーを選び、ブランドの活性化を図った。これは特にユーザーの大半(71%)が18歳~24歳のTikTokで顕著だった。

・ケイト・スペードのブランドのソーシャルメディア投稿は、特にインスタグラムでは5万を超える「いいね!」を獲得するなど、強力なエンゲージメントを生み出した。またTikTokでは6万4000を超えるビューを獲得、Twitterでは16万3000回のインプレッションとなっている。

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[原文:Glossy+ Research Briefing: How marketers’ social platform budgets stack up]

CATHERINE WOLF(翻訳:Maya Kishida 編集:山岸祐加子)

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