犬も人間とおなじ。健康の秘訣は「一緒に時間を過ごす仲間がいるか否か」

GIZMODO

他者とのつながりで健康アップ。

犬と人間、全然ちがう動物同士ですが、「健康の秘訣」がかなり似通っていることが研究でわかりました。この共通要因は強い社会とのつながりなんだとか。

健康維持にだいじなポイント

Dog Aging Projectというプロジェクトのもと行なわれたこの研究。科学者や大学、研究機関が協力して2万1000匹の犬の健康状態を10年以上もトラッキングし続けてきました。

研究の中で、犬の飼い主たちは獣医からの診断記録と臨床結果のサンプルを1年に一度、プロジェクトへ送ります。そのデータから、犬の健康維持に重要なポイントが5つ見つかりました。

そのうち一番大きな割合(33%)を占めていたのが、犬が住んでいる環境。これには住んでいる場所の安定性、飼い主の収入や年齢、子どもと過ごす時間、同じ屋根の下で飼われているほかの動物と過ごす時間が含まれています。

住んでいる場所に安定性がなかったり、金銭的な問題がある家で飼われている犬は特に、ほかの犬よりも健康状態が劣っている傾向にあり、ほかの動物と一緒に飼われている犬は健康状態がより良いことがわかりました。ほかの動物との関わりは、飼い主の収入の安定性より5倍も健康への影響が大きいそう。友だちがいることは何よりも支えになるということですね。

「この結果は人間を含む社会性のある動物にとって、仲間がいることは健康に大きく影響を与えることを示している」と研究の著者の一人でアリゾナ州立大学のBri McCoy氏はコメントしています。

意外な調査結果も…

この研究では、一見良い環境と思われることが意外とネガティブにつながることも発見。

裕福な家庭で飼われている犬は病気の診断を受けることがほかの犬よりも多いことがわかりました。これは、裕福な家の犬が病気になりがちという意味ではなく、定期的に獣医に連れていく余裕があるため病気の発見も増えるということです。

また、子どもと過ごす時間が多い場合、健康状態にネガティブな影響をもたらすことも明らかに。著者によると、これは飼い主が子どもに費やす時間が多くなり、犬のために割く時間が減ってしまうからではないか?と仮説を立てています。

しかし、この調査結果は飼い主による主観的な経験をもとに導き出されたものであることは留意しておかなくてはいけません。

研究チームはフォローアップ研究として、犬たちの採血や身体検査などをして直接的な健康状態を計測したいと話し、「今回の結果から、人間にとっても犬にとっても安定性と社会的なつながりがとても大切なことが明らかになった」と述べています。

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