映画「Winny」松本優作監督インタビュー、あのファイル共有ソフトを生み出した開発者・金子勇氏の姿を描き出す

GIGAZINE



2002年に世の中に現れたファイル共有ソフト「Winny」をめぐる「Winny事件」を題材にした映画「Winny」が、2023年3月10日(金)に公開されました。この事件では、著作権侵害行為により2人が逮捕されたのち、開発者の金子勇氏も著作権侵害を幇助(ほうじょ)したとして逮捕・起訴され、7年にわたる裁判が繰り広げられました。その7年の裁判記録を読み込み、金子氏が実際に使用していたものを実際に作中で利用して、しっかり「金子勇」像を描いた松本優作監督に話を伺いました。

映画『Winny』|公式サイト
https://winny-movie.com/

東出昌大さんが金子さん、三浦貴大さんが壇俊光弁護士を演じています。


GIGAZINE(以下、G):
公式Twitterで「映画で使用している????や????は実際に金子さんが使われていたものです」とのツイートがありました。これは同じモデルを用意したということなのでしょうか?それとも、金子さんの遺品を使ったということなのでしょうか?

松本優作監督(以下、松本):
金子さんが使っていた本物を使っています。

G:
おお、やはり本物なんですね。

松本:
レンズだけは東出さんに合わせて変更していますが、フレームは金子さんのものそのものです。ほかに時計やカメラもご本人のものです。時計は壊れていたので最初は動いてなかったんですけど、東出さんが金子さんのお墓参りをしてから突然動き出しました。これは本当にびっくりしましたね。あと、劇中で出てくる科学雑誌なども結構ありますけれど、あれもご本人のものです。

G:
本の山を見たときに「本物っぽく見せてるなぁ……ひょっとして本物だったりするのかな?」と思ったら。

松本:
PCとかも当時のモデルを用意しました。ないものに関してはオークションで購入したりして、藤井プロデューサーはじめ、演出部の方々がとても頑張ってくださりました。

G:
本物を使う理由はどういった点ですか?

松本:
俳優さんにとって、当時の本物の品を使うというのはお芝居に大きな影響があると思うんです。そこが一番大きいです。金子さんの映像は無罪になったあとのものがいくつかあるんですが、それほど多くなくて。そうなったときに、東出さんが金子さんを演じるにあたっての手がかりが何か必要ではないかと。本人の直筆のノートを見ることで、文字の書き方から人柄を考えたり、そういうヒントや材料をできるだけ多く自分の中に取り入れて芝居をしていただきたいと思っていたので。実物があるのとないのではまったく違うだろうと。


G:
なるほど。

松本:
それに、映画の見え方としてもオフィシャルのものとして感じられるというか、ご遺族の了承も得た上でやっているのだという説得材料になるかなというのもあります。こうした実話ベースの映画は海外も含めていろいろとありますが、いいものも悪いものもあって、中にはけっこう無理やり作っているようなものもあるんです。たとえば遺族の了承を得ずに、自分たちの都合のいいように描いているようなものとか。そういうことをするなら作る意味がないんじゃないだろうかと思っていて、ちゃんとそこはオフィシャルな作品なのだといえるものにしたいですから。

G:
本作の公式Twitterで、「松本優作監督インタビュー」と題した連番のツイートがいくつか流れていて、その中に、最初は別の企画の脚本があったという話がありました。監督は、自分がやるなら事件を真正面から扱った脚本をゼロから自分で書きたいと言ったとのことですが、最初の脚本というのはどういったものだったのですか?

◤映画『Winny』◢
3月10日全国公開????

⚫️Winny制作秘話⚫️
✎????松本優作監督インタビュー① pic.twitter.com/VzJ9p5IGfN

— 映画『Winny』全国大ヒット上映中!! (@winny_movie)


松本:
これは、パンフレット掲載のオフィシャルインタビューを小出しにしたものですね。最初に見せてもらった脚本は、「Winny事件を映画化しようとする映画監督」が主役の現代劇だったんです。現代に、Winny事件のことを調べて描いていくという話だったんですけれど、まだ第一稿だったということもあって、内容がインターネットで調べると出てくるような話が中心で、これを映画にしたとして面白くなるだろうか、という思いがありました。

G:
ふむふむ。

松本:
自分がやるならWinny事件に真正面から取り組んで、ネットで調べてもわからないような部分まで描く映画にしたいと。それで、その脚本のことはいったん忘れて、ゼロから取材をして脚本作りをしていったという感じです。

G:
監督は他作品でもインタビューに答えておられて、はじめにさくっとプロットのようなものを書いて、細かいところを詰めていくというやり方だということでしたが、本作はどのように作られたのですか?

松本:
本作の場合、まずは7年間の裁判を知るところから始めました。それで、当時の弁護士の方に会いに行ってお話を聞き、裁判資料を借りて、調書を読んでいきました。なので、プロットを書くのはだいぶ後でしたね。まずは全部調べて、自分自身が当時の事件のことや裁判のことを把握し、年表に「ここでこういうことがあった」と出来事を書いていきました。その上で、どこを描くのか、どうすれば映画として成立するかを考えていくところが、一番時間がかかったのではないかと思います。

G:
実際、脚本の完成まではどれぐらいかかったのですか?

松本:
撮影中も書いていたりするので、たぶん4年ぐらいかかっています。

G:
それは、演技している様子を見ていて「この方がいいかも」と書き換えるのでしょうか?

松本:
本作を作るにあたって、金子さんのお姉さんに会えたのが撮影のギリギリだったんです。それでいろいろと金子さんについてお話をうかがったのですが、聞ききれなかった部分もあり、撮影現場に実際に来ていただいて東出さん演じる金子さんを見てもらい、それで思い出した当時のことを聞いたりしました。堅苦しい取材形式だと出てこなかった話がポロッと出てきたり、ご本人がそれほど重要とは思っていなかったことがこちらにとっては大きなヒントになったりというのがあって、撮影と取材を兼ねながら進んでいくようなところもあったんです。

G:
なるほど。

松本:
東出さんが金子さんになりきることで、「金子さんだったらこう言うんじゃないか、こうしたんじゃないか」というのも見えてきたりします。裁判のあたりは映像がありますけれど、そうじゃない一人の時間に何をしていたのだろうか、とか。それはもう随時、脚本を書き直していました。

G:
金子さんのお姉さんについては、撮影初日に現場に来て東出さんの姿を見て号泣され、それを見た監督が「これでいいんだ」と感じたという話がツイートに出ていました。

◤映画『Winny』◢
3月10日全国公開????

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✎????松本優作監督インタビュー⑦ pic.twitter.com/ltZdWy0IDZ

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松本:
「金子さん像」というのがなかなかつかめなくて、確信がなかったんです。僕は金子さんにお会いしたことがなくて、会ったことがある人に話を聞いて作っていますけれど、ベースになるものがなかなか見えてこなくて。それで、撮影の時に、カットの声をかけたらまずお姉さんを見たんです。お姉さんが納得する表情をしておられたら、金子さんになっているだろうと。最初の方は、そんな感じで探り探りでした。それで、お姉さんが「当時のことを思い出しました」と言ってくださったので、「これは、東出さんに金子さんが乗り移って、金子さんになっている」と。撮影の序盤で、見通しが立ったのでよかったです。

G:
ちなみに、松本監督は本作の企画以前に「P2P」や「Winny」に対するイメージや知識はどんなものでしたか?

松本:
僕自身はWinnyのことは知らなかったんですが、よく考えたら、小学校のとき、先輩に「LimeWireっていうのがあるんだ」と教えてもらったことがあったのを思い出しました。

G:
LimeWire(笑)

松本:
音楽を聴いたりしていて、知らない間に使えなくなっていましたが、そういう意味では自分も使っていたんだなと過去の記憶がよみがえりました。アップロードはしていなかったのですが、ユーザーとしていい使い方ではなかったかもしれませんが(笑)

G:
本作も、上映前には「違法アップロードは犯罪です」というあの映画泥棒の映像が入るんだなと思うと、「この作品で入るのか~」と不思議な思いがあります。

「NO MORE映画泥棒」劇場用CMがリニューアルしました! – YouTube
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松本:
Winny事件の当時はダウンロードは違法ではなくて、その後、ダウンロードも中身によっては違法になったという違いがありますけど、確かに「映画泥棒、流れるんだな」とは思いました(笑) そこもある種のエンタメになっているんじゃないかと思います。僕も映画館で、映画泥棒を見てから本編を見てみたいです(笑)

G:
最初にこの作品のことを聞いたときは、Winnyを扱うこの映画が、配信ではなく、映画館で上映されるのか、と思いました。

松本:
そうですね、僕も最初はシネコンで上映できるとは思っていませんでした。こういった作品がシネコンでも上映されるというのは、すごく大きな意味があるんじゃないかと思います。

G:
Twitterに掲載されたインタビューで、監督は「『Winny事件を通して変わったことと変わっていないこと』を、この映画から感じられるようにしなければならない」と語っておられますが、監督自身が感じる、変わったことと変わっていないことはどういったところでしょうか?

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✎????松本優作監督インタビュー⑨ pic.twitter.com/f99OZ97EZL

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松本:
僕も裁判のこととかはまったく知らなかったんです。それが、映画作りを通して勉強していく中で、当時は人質司法とか、接見禁止と言って近親者に会えないことだとか、いろいろな刑事裁判に対する問題があって。今は取り調べを録音したり可視化する試みが進んでいて、少しはいい方向に前進しているとは思うんですけれど、弁護士さんからすると「変わっていない、刑事裁判の問題は地続きで続いている」と感じておられると思います。

変わったといえば、Winnyが出てきたころはまだYouTubeはなかったし、iTunesもなかったですから、もし日本でうまくビジネス化できていたら、世界でGAFAに通じる何かがもしかしたら生まれていたかもしれない、とも思います。アメリカではNapsterが問題になりましたが、創業者(ショーン・パーカー)は逮捕されず、FacebookのCEOになりましたからね。世界ではそういうものが作れているのに、日本は他国に牛耳られるような状態というのは残念だなと思いますし、作中でも言われたような「出る杭は打たれる」は変わっていないのではないかと思います。「Winny事件」をとっかかりにして、今の時代を見つめ直せるのではないかと思うところはあります。メディアを受け取る側も、今の時代は特にリテラシーを持って読み解かないと、ちゃんとした理解ができないというか、間違った理解をしてしまうというか……。

Winny事件って、いろいろなところの黎明期だったと思います。僕も、家にPCが来たのが2000年代前半で、そこからいろんなことが大きく変わっていったのですが、そういった時代の空気も映画を見てもらうと感じ取れるんじゃないかと思います。

G:
監督のインタビューでは、自主映画の作り方を教えてくれた岸建太朗さんとの話で、「遺された人」が共通するテーマだという話が出ていました。過去に松本監督は、学生時代に同級生が自殺した経験があるというお話をされていましたが、「遺された人」が自分の熱量を傾けられるテーマだということはいつごろから意識されたのですか?

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✎????松本優作監督インタビュー② pic.twitter.com/h6EGFIYqsF

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松本:
自主制作映画を作っていたときに、僕自身が「遺された人」がテーマだと頭で理解していたわけではないんです。岸さんも同じような経験をしていて、同じような熱意で映画を作っていたんです。結果、「遺された人」はそれでも生きていかなければいけないということを自分の中で1つのテーマにして映画制作を続けていて、Winny事件でも金子さんが亡くなった今、遺された人がいて、それは僕たちを含めてだと思うんですが、どう今の社会で生きていくべきか。当時、自主制作映画でやっていたことは、もう少し狭い世界のことでしたけれど、同じような根本的なテーマを持ちつつ、もう少し広い目線になったという感じはあります。

G:
本作では金子さんがオレンジジュースを飲みまくっていて、これは実際に、金子さんの部屋を訪れたという人の証言でわかった、ということなんですが、作中だと金子さんを訪れる人というのはほとんど描かれていませんでした。どうやってその人を見つけることができたのですか?

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✎????松本優作監督インタビュー⑥ pic.twitter.com/JcAIGzAKXi

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松本:
実は1人だけ、弁護士の方が金子さんの部屋に行ったことがあったそうなんです。部屋の真ん中に電動ベッドがあって、オランジーナが山積みになっていて、あとはぐしゃぐしゃで、と。あとは、お姉さんの証言ですね。そういうのはできるだけ再現したいなと思いました。どういうPCがあったかとか。PCの実物はいま東京大学に置かれているんですけれど、最初のワンシーンをあの部屋にしたのは、ばーっと部屋を見てもらうことで、彼がどういう生活をしていて、どういう空間に生きているのかが言葉にしなくても伝わるんじゃないかなと。


G:
確かに、あの部屋のシーンはすごく強烈でした。ああいう環境に住んでいる人の解像度が高いというか、リアリティがすごいというか……。この部屋の延長線上にWinny制作があったのかと納得させられました。

松本:
基本的に、ベッドの配置も同じはずです。部屋にある本も含めて、こだわった部分です。

G:
外を走っている車とかも、時代を反映している感じがありました。

松本:
時代考証をして、できるだけ合わせています。ただ、あえて時代をずらしているものもあって、その1つが、金子さんがデジカメで写真を撮ってるシーンなんですが、あのデジカメは結構新しいものです。金子さんが亡くなられる前に使用していたものなので、時代考証としてあのシーンで金子さんが使っているのはおかしいのですが、あえて使用しました。そのほかにも、もし時代考証と合っていないものがあるとしたら、金子さんが使っていた実物が出ている可能性があるので、そこも見ていただけるとうれしいです。

G:
そういうことだったんですね。今回、制作にあたってまずは7年分の裁判資料を読んだという話がありましたが、実際に読んでみた感想はどうでしたか?

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3月10日全国公開????

⚫️Winny制作秘話⚫️
✎????松本優作監督インタビュー⑤ pic.twitter.com/PZHFWFBSLU

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松本:
こういう表現が正しいかはわかりませんが、すごく面白かったです。金子さんがどういう話をしたか、警察や検察はどういう話をしたかが全部わかるので、小説を読んでいるような感覚でした。通して読んだ結果、京都地方裁判所での第一審に話を絞ることにしたんですけれど、その部分だけでも膨大な量があって。どこを描くのかを決めつつ、ちょっとずつプロットにしていきました、最初は2時間という枠をあまり気にせずばーっと中身を入れていって、どうしても収まらないので「ここを切るか」と。最初は裁判の証人にもなった村井純さんが登場するシーンもあったんです。ただ、「面白いけれど、映画としては外す」というところも出てきて、取捨選択をしていった感じです。

G:
実際に現役弁護士に模擬裁判を演じてもらって、役者さんにも参加してもらったと。

松本:
当時の弁護士の方々に集まっていただいて、資料を読みつつ、会議室で「ここが裁判官席」のようになんとなく場所を作って、まずは弁護士の方々に当時の裁判をそのまま再現してもらいました。それを役者さんたちに見ていただき、次はその模擬裁判の中に入ってもらう。次は、僕たちが要約して脚色した裁判を弁護士の方々に見てもらい、リアルじゃないところやよくないところを修正していき、また役者さんに入ってもらう、ということを繰り返しました。カメラはGoProも含めて5~6台をいろいろなところに設置して、裁判時のアングルをチェックしていきました。やはり、「プロの弁護士さんの動き」というのがあると思ったので、それを役者さんに見てもらって。僕自身としても、裁判のシーンをどう撮ればいいのか、勉強と研究をしていた感じです。


G:
おおー、なるほど。

松本:
実際に、壇弁護士がやっている裁判を実際に見たりして、できる限りリアルにしています。裁判シーンに関しては、本当に「日本一リアルな裁判シーン」になっているのではないかと思います。

G:
金子さんの横に弁護士が来て資料を見せるとき、検察官も真横に来ていましたけれど、ああいう感じなんですか。プレッシャーかかるなぁと思って見ていたのですが。

松本:
提出している資料と見せている資料がちゃんと合っているかどうか、確認のために来るんです。

G:
なるほど。次はちょっと作品から離れるのですが、松本監督は「ぜんぶ、ボクのせい」の舞台挨拶で、テアトル梅田に通っていたことを語っておられましたが、どういった作品を見ていたのですか?


松本優作監督 登壇!『ぜんぶ、ボクのせい』公開記念舞台挨拶REPORT – YouTube
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松本:
何を見てたかな……うーーん、今ぱっと作品は思い出せないんですけれど、テアトル梅田とシネ・リーブル梅田には学生のころ、よく通っていました。ちょうど10年ぐらい前に話題になった邦画は、ほとんどどちらかで見ていたはずです。あとはナナゲイと。

G:
十三の(笑)

松本:
一番多かったのはシネ・リーブルかもしれません。

G:
それは、映画館に通っていて「これ見てないな」と思ったら見るという感じだったんですか?

松本:
基本的には、自分が見たいと思った作品は見に行っていました。学校終わりとか、レイトショーも行ってました。あと、「午前10時の映画祭」は学生は500円で見られたので行ってましたね。梅田は学校から近かったので。

G:
今も映画館にはよく行くんですか?

松本:
今は新宿中心なので、テアトル武蔵野館が多いですね。あとはシネマカリテユーロスペース……だいたい行ってます(笑)

G:
すごい、映画マニアと言っていいぐらいに見ているんですね。

松本:
いやー、本当のシネフィルの人に会うと、とても名乗れないです(笑) 学生時代なら、年間200本から300本ぐらいは見ていたんですけれど。映画館だけだとお金がかかってしまうので、DVDでも見ていました。今も、配信では見られない作品があるので、まるで図書館のように借りに行っています。渋谷のTSUTAYAはもう、図書館みたいなものですね。TSUTAYAも歌舞伎町とか新宿の店がなくなっちゃって結構きついです。

G:
配信では見られない作品ってありますよね。どうしても見つからない作品はTSUTAYAディスカスで借りるんですが、そういえば渋谷店から取り寄せているようなものもあります。

松本:
渋谷TSUTAYAがなくなったら本当にヤバいです。偉大ですよ、なんでもありますから。

G:
これで最後の質問なんですけれど、公式サイトに「もし金子さんが逮捕されなかったら、もしまだ生きていたら、今の日本は大きく変わっていたかもしれません」とのコメントを寄せられていました。何が変わっていたと思いますか?

松本:
結構難しいところだとも思っているんです。Winny事件で金子さんが逮捕されていなかったとしても、別のところで杭は打たれていたのではないか、と。日本が大きく変わっていたであろう可能性は高いですが、一方で、どこか別の場所でつぶされてしまったのではないかとも思えて。一概に、「金子さんが逮捕されていなければ、そのプログラムが日本社会で有用に使われて世界に羽ばたいた」とは言えないかな、と。

G:
なるほど。お話、ありがとうございました。

映画「Winny」は3月10日から、全国公開中です。

映画『Winny』予告編 3月10日全国公開 – YouTube
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