IntelがLinuxカーネルに用途不明のコードを追加、新たな収入源の模索か

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Intelが用途不明の謎のコードをLinuxカーネルに追加したことが話題になっています。

Intel teases upgradable ‘software-defined silcon’ • The Register
https://www.theregister.com/2021/10/19/intel_sdsi/


Intel updates mysterious ‘software-defined silicon’ code • The Register
https://www.theregister.com/2021/12/08/intel_software_defined_silicon_update/

話題となっているコードは、IntelのプログラマであるDavid E. Box氏が2021年9月にLinuxカーネルに追加した「Intel Software Defined Silicon (SDSi)」と呼ばれるものです。Box氏はLinuxカーネル開発者向けメーリングリストの中でSDSiについて「シリコンの追加機能を製造後に有効化するための仕組み」と説明しています。また、メール本文の中には以下のGitHubリポジトリへのリンクが含まれており、リンク先を確認するとSDSiがIntelのサーバー向けCPUシリーズであるXeonの追加機能を有効化するための仕組みであることが分かります。

GitHub – intel/intel-sdsi
https://github.com/intel/intel-sdsi


テクノロジー関連メディアのThe Registerは、SDSiについて「Xeonを使うクライアント企業がIntelに追加料金を払うことで追加機能を有効化するための機能」と推測し、Intelに詳細を説明するように求めました。しかし、Intelからは「現時点では、SDSiについて詳しく説明しません。ご存知のように、Intelは将来の製品で使用される可能性のあるコードをLinuxカーネルに定期的に送信しています。これらの更新を将来の製品に実装する予定が確定した場合は、詳細に説明します」という返答が送られてきたとのこと。

さらに、2021年12月には「SDSiのバージョン2」について告知するメールがBox氏によって投稿されました。このメールには「SDSiのバージョン2がIntelのドライバーに変更を加え、ベンダー固有の拡張機能に対する幅広いサポートを可能にする」という旨の説明が含まれていたものの、依然としてSDSiの詳細は不明なままでした。

The RegisterはLinuxカーネルに意図的にバグを仕込んだ研究者がコミュニティ出禁措置を言い渡された事件を例に挙げて「IntelがLinuxカーネルに実際には使用しない可能性がある変更を加えている現状は、Linuxのメンテナーを悩ませることにつながります」と指摘し、改めてIntelに対して問い合わせを行いました。しかし、Intelは「現時点でこれ以上追加の情報はない」と返答しており、記事作成時点ではSDSiの詳細は謎のままとなっています。

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2021年12月10日 20時00分00秒 in ソフトウェア, Posted by log1o_hf

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