Googleに依存しないプッシュ通知プロトコル「UnifiedPush」

GIGAZINE



新着メッセージや新着ニュースなどの情報をスマートフォンに即時通知してくれる「プッシュ通知」は、スマートフォンを使う上で非常に便利な存在です。しかし、ほとんどのAndroidアプリのプッシュ通知はGoogleが開発したプロトコルに依存しているのが現状。この現状を打破するべくオープンソースで開発されたプッシュ通知プロトコルが「UnifiedPush」です。

UnifiedPush
https://unifiedpush.org/

UnifiedPush: a decentralized, open-source push notification protocol | F-Droid – Free and Open Source Android App Repository
https://f-droid.org/2022/12/18/unifiedpush.html

プッシュ通知は情報を迅速に確認できる便利な仕組みで、Android向けアプリにプッシュ通知機能を搭載する際はGoogleが開発した「Firebase Cloud Messaging(FCM)」を用いるのが一般的です。しかし、FCMはクローズドソースで開発されており、ソースコードの公開を是とするオープンソースコミュニティにとっては採用しにくい技術です。

オープンソースアプリの開発者がFCMを用いずにプッシュ通知機能を搭載する場合、アプリをバックグラウンドで動作させてサーバーと通信させ続ける必要があります。しかし、アプリをバックグラウンドで動作させ続けるとAndroidに搭載されている「長時間動作していないアプリを一時停止させてメモリ使用量やバッテリー消費量を最適化する」という仕組みを活用できず、システムのリソースを圧迫してしまいます。また、独自のプッシュ通知の仕組みを採用すると、開発者にはサーバー運用コストなどが重くのしかかることとなります。

UnifiedPushは上記の状況を緩和するべく開発されたオープンソースのプッシュ通知プロトコルで、記事作成時点では「ntfy」「UP-FCM Distributor」といったディストリビューターによってサポートされています。


UnifiedPushは最も手軽な使用方法としてntfyを用いる方法を推奨しています。ntfyの設定手順や使用例は、以下の記事で詳しく解説しています。

無料で簡単に通知の送受信ができつつオープンソースでセルフホストも可能な「ntfy」を使ってみた – GIGAZINE


また、UnifiedPushのソースコードは以下のGitHubリポジトリで確認できます。

UnifiedPush · GitHub
https://github.com/UnifiedPush


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