デジタルネイティブ ブランドのファンクション・オブ・ビューティ、オムニチャネル戦略を強化

DIGIDAY

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デジタルネイティブブランドのファンクション・オブ・ビューティは現在オムニチャネル戦略に専念している。2020年12月、ターゲットでカスタマイズヘアケア製品群の1バージョンを発売したあと、カルトビューティやショッパーズドラッグマートなど小売パートナーを通じて英国とカナダで同様なアプローチを取っている。

デジタルネイティブブランドのファンクション・オブ・ビューティ(Function of Beauty)は現在オムニチャネル戦略に専念している。

英国とカナダで小売業者と提携

ファンクション・オブ・ビューティは、2020年12月、ターゲット(Target)でカスタマイズヘアケア製品群の1バージョンを発売したあと、カルトビューティ(Cult Beauty)やショッパーズドラッグマート(Shoppers Drug Mart)のような小売パートナーを通じて英国とカナダで同じようなアプローチを取っている。ファンクション・オブ・ビューティは9月にショッパーズドラッグマートでカナダ市場に進出、1100店舗とオンラインで販売される。ターゲットでの展開と同様に、顧客はシャンプーとコンディショナーの4種類のベース(ストレートヘア、縮毛、巻き毛、渦巻き状の毛向け)から1種類を選び、ブースター10種類のうち2種類をベースフォーミュラに加えることができる。オンラインだけで展開しているカルトビューティの顧客にも同じことが可能だ。ファンクション・オブ・ビューティはカスタムスキンケア製品も展開しているが、現時点ではそのカテゴリーを小売に拡大する計画はない。

ファンクション・オブ・ビューティのCEO、アレクサンドリア・パパジアン氏は次のように述べている。「我々は英国で認知度と顧客基盤を持っており、いっそうアクセスしやすい方法で購入したいという顧客の思いに賭けている。カルトビューティは当社と同じように(オンライン)業者なので、おたがいを理解している。そして、カルトというブランドの立ち位置、カルトの顧客が誰か、ビューティ市場でのカルトのポジションは明確に一致している」。

実店舗環境で成功する理由

パパジアン氏は、ターゲットでの店舗ローンチから得られた2つの重要点によって、カスタマイズ製品が実店舗環境で成功を収められるという同社の仮説が確認できたと述べている。その1つ目はカスタマイズヘアケアに対する多大な要望であり、2つ目はオーダーメイド製品により消費者が得られるコントロールだ。同氏によると、ターゲットでもっとも人気があるのは縮毛とストレートヘアのベースだという。一方、もっとも売れているブースターは、同社のD2Cで見られた結果と同じで、ボリューム、強化、ツヤ用である。パパジアン氏からは、2022年または2023年で外部小売パートナーが占めると予想される売上の割合は共有されなかった。

同社のeコマースサイトから完全にカスタマイズされた製品を購入することと比較して、限定的なカスタマイズ製品をオンライン小売業者から購入する理由について、パパジアン氏は、その小売業者を愛用しており、より廉価なバージョンの製品を購入したいと考えている顧客に向いているからだと述べている。ファンクション・オブ・ビューティは45の国際市場に出荷されている。英国では限定カスタマイズベース製品の価格は12ポンド(14ドル、約2000円)であるが、同社のD2C eコマースサイトでは8オンス(約240ml)が約17ポンド(20ドル、約2900円)である。

(グローバルマーケットリサーチ会社の)ミンテル社(Mintel)のビューティ・パーソナルケア担当アナリスト、マディ・マローン氏は、英国のビューティ消費者について「頭皮の健康も依然として関心の高い分野だが、髪の健康の優先事項によってトリートメント製品の好みは引き続き推進されるだろう。女性はヘアケアカテゴリーの良い製品でレベルアップしたいと思っている。つまり、ヘアケアは手が届くラジュグアリーだと見なされている」。

小売契約で実店舗進出のリスクを分散

ファンクション・オブ・ビューティは完全なカスタマイズブランドとして実店舗と卸売りに進出しようとしており、ビューティ分野で独自の位置を占めている。最大のライバルのプローズ(Prose)はまだオンライン限定である。一方、ウォルマート(Walmart)は、8月からカスタマイズヘアケアブランドのストランズ(Strands)を販売している。ストランズは目的別ブースターと混ぜ合わせるベースシャンプーとコンディショナー製品群を展開している。YSLボーテ(YSL Beauty)クリニーク(Clinique)のような実店舗で販売されているヘリテージブランドもパーソナライズされたカスタマイズ製品の開発を試みているが、その範囲は限られている。ファンクション・オブ・ビューティは、新CMOにマリアンナ・トロフィモバ氏、新CDOにマシュー・エバーハート氏、チーフクリエイティブオフィサーにボヨン・リー氏を迎え、新しい経営陣を構築したばかりである。

「実店舗進出のような計画を進めるときには多大なリスクがある。それは常に計算されたリスクではあるが、(重要なのは)適切な小売パートナーを見つけることだ。そうすれば自社だけでリスクを背負うことはない」とパパジアン氏。「独占契約を通じてパートナーの双方が力を合わせて強力な方法でブランドをローンチすることができる」。

カルトビューティの強み

カルトビューティもこの1年ほど大変化を経験している。同社は、2021年8月、現金と無借金ベースで英国企業のTHGに3億8291万ドル(約5457億円)で買収された。4月にはカルトビューティの共同創業者兼共同CEOだったアレクシア・インゲ氏が辞任。THGはそのコーポレートガバナンスと収益性への道のりが精査されており、激動の時を経験している。2021年1月から8月の間に公開株は90%下落し、最高値は1株あたり9.66ドル(約1400円)だった。THGは、サブスクリプション会社のグロッシーボックス(Glossybox)、小売業者のルックファンタスティック(Lookfantastic)、クリストフロバン(Christophe Robin)、ペリコンMD(Perricone MD)、ESPAといったブランドも所有している。英国国内のビューティ市場ではカルトビューティはニッチなブランドとカテゴリーを取り揃え、品揃えの宣伝にはクリエイティブなエディトリアルを活用し、値引きを避けており、オンラインビューティ分野で引き続き高い評価を受けている。

[原文:Function of Beauty expands retail partnerships in U.K. and Canada

EMMA SANDLER(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)


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