ライフハッカー[日本版]2021年9月13日掲載の記事より転載。記事中の情報は掲載時点でのものです。
プライバシーに配慮した製品と言えばAppleかもしれません。
ですが、念には念を入れて、さまざまな設定を変更すれば、Appleやいろんなアプリから、自分の位置情報が探られないようにすることができます。
iPhoneのすべての位置情報サービスをオフにする方法
Appleは、ユーザーのプライバシーを第一に考えています(こう書くと、この記事のコメント欄で、児童性的虐待コンテンツ[CSAM]についての議論が白熱するのが目に見えるようですが)。
ですから、ユーザーの位置情報にどのアプリがアクセスできるかの管理をとても簡単にしています。
お望みなら、すべての位置情報サービスを一発で無効に設定できますよ。
(1)まず、設定>プライバシー>位置情報サービスの順に進みます。次に、位置情報サービスの横にあるトグルをオフにします。
(2)そうするとポップアップが表示されます(「iPhoneを探す」を使用して「紛失モード」を有効にする場合には、アプリの位置情報サービスの個人設定は一時的に復元される、という内容です)。
(3)オフにするをタップして、次に進みましょう。
これで完了です。
ただしそれは、位置情報サービスを使うアプリはいっさい必要ない人に限られます。
実際には、「Googleマップ」などのナビゲーションアプリなしで出かける人は、そんなに多くありません。
位置情報サービスをオフにしていると、ユーザーの位置情報を必要とするアプリすべてが使えなくなってしまいます。それではちょっと困りますよね。
アプリ別に位置情報を管理する方法
すべてをオフにせず、アプリごとに位置情報を設定するやり方のほうが、便利かもしれません。
こちらの方法を選ぶ場合は、位置情報サービスの設定ページに戻り、位置情報の使用許可を編集したいアプリをタップします。
すると、アプリやその機能に応じて、次の5つのオプションが表示されます。
・なし:そのアプリはあなたの位置情報にアクセスできなくなります。
・次回確認:次にあなたの位置情報にアクセスする必要が生じたときに、アプリがユーザーにどうしたいかを尋ねてきます。
・このAppの使用中のみ許可:これを選ぶと、そのアプリを使うときだけ、位置情報サービスが許可されます。
・このAppまたはウィジェットの使用中のみ許可:これを選ぶと、そのアプリ、またはそのアプリのウィジェットを使うときだけ、位置情報サービスが許可されます。
・常に:そのアプリは常にあなたの位置情報にアクセスできるようになります。
これらのオプションは、アプリごとに違います。
たとえば、「Facebook」アプリには「常に」のオプションがありますよね。「近くにいる友達」や「Wi-Fiを検索」といった、常時型の追跡機能が組み込まれているからです。
ウィジェットが入っている天気アプリ「CARROT」には、「このAppまたはウィジェットの使用中のみ許可」のオプションがあります。
これらの設定はいつでも変えられるので、どのオプションを選べばいいのか、そこまで真剣に考えなくても大丈夫です。
どのアプリも、Appleの要求により、ユーザーの位置情報を求める理由を説明しています。こうすることでユーザーは、そのアプリが自分の位置情報を提供するに値するかどうかを自分で判断できるわけです。
このアプリ別設定ページの下部には、「正確な位置情報」のオプションもあります。
ユーザーの特定の位置情報を使用する許可をアプリに与えるオプションです。この機能をオフにすると、アプリは、ユーザーのおおよその位置情報しか入手できなくなります。
プライバシーを考えると、オフにしておいたほうがいいかもしれませんが、「Googleマップ」やフレンドトラッカーといった、正確な位置情報を必要とするアプリにはマイナスに。
ほかのユーザーとの位置情報の共有を停止する方法
何かと立ち入ってくる大手テック企業だけでなく、知人や友人など付き合いのある人にも、自分の居場所を知られたくない――。そう思っている人もいるかもしれません。
もちろん、そもそもは位置情報を共有する許可を与えなければ問題はないはずですが、誰だって反省する点はあるはずです。
ほかの人たちとの位置情報の共有を無効にするには、設定>プライバシー>位置情報サービス>位置情報を共有の順に進み、位置情報を共有をオフにするだけ。
あるいは、位置情報を共有する関係者を減らすこともできます。
探すを開き、人を探すをタップしたら、削除したい連絡先をタップします。下へスクロールして、自分の位置情報の共有を停止をタップしましょう。
システムサービスをオフにする
位置情報サービスにあるアプリのリストを下までスクロールしていくと、システムサービスというオプションがあります。
それをタップすると、iPhoneがユーザーの位置情報を使用しているサービスのリストが表示されるはず。
このリストを確認し、オフにしたいサービスがあれば、そうできます。
ただ、ほとんどとまでは言いませんがその多くは、わずらわしさよりも便利さのほうがまさっていると言っていいでしょう。
例外があるとすれば、製品の品質向上の下に並ぶ3つのオプション、iPhone解析、経路と交通情報、”マップ”の改善かもしれません。
これらはAppleが、自社のエコシステム全体を改善するために、位置情報を収集しているサービスです。
Appleのプログラムをオプトアウトしたければ、これらのオプションの一部または全部を無効にできます。
最後は、「利用頻度の高い場所」です。Appleはこの機能を使って、ユーザーが最も頻繁に足を運ぶ場所を学習し、「マップ」や「カレンダー」「写真」などのアプリで位置に基づく情報を提供しています。
このオプションをオフにすることはできますが、そのデータは、デバイス上でエンドツーエンド暗号化、つまり、Appleもそのデータにはアクセスできないわけです。
それでもこの機能をオフにしたければ、利用頻度の高い場所の横にあるトグルをタップし、表示されるポップアップでオフにするをタップします。
特定の場所を削除することもできます。編集をタップし、その場所にある赤いマイナスのアイコンをタップしてください。
また、すべての場所をいっぺんに削除することもできます。利用頻度の高い場所の下までスクロールし、履歴を消去をタップ。表示されるポップアップの履歴を消去をタップしたら完了です。