雨が降った後だけ現れる古代人の足跡「ゴーストトラック」が発見される

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アメリカ・ユタ州にあるグレートソルトレイク砂漠にて、雨が降った後のみ見えるようになるという謎の足跡「ゴーストトラック」が発見されました。少なくとも1万2000年前の人類が残したものではないかと見られています。

Archaeologists discover more pieces of the ancient past on UTTR > Hill Air Force Base > Article Display
https://www.hill.af.mil/News/Article-Display/Article/3104657/archaeologists-discover-more-pieces-of-the-ancient-past-on-uttr/

‘Ghost footprints’ left by ancient hunter-gatherers discovered in Utah desert | Live Science
https://www.livescience.com/human-ghost-footprints-utah

「ゴーストトラック」は、雨が降ると水分を含んで色が濃くなり、乾燥すると色が薄くなって周囲の風景と区別が付かなくなる不思議な足跡だそうです。

2022年7月初旬、研究者たちがグレートソルトレイク砂漠付近にある遺跡に車を走らせた際、偶然この足跡が発見されました。当初は数個の足跡しか見つからなかったものの、レーダーを使って周辺を徹底的に調べたところ、少なくとも88個の足跡が見つかったとのこと。


この幽霊のような足跡は少なくとも1万2000年前、周辺がまだ広大な湿地帯であった頃に人間により付けられたものだそうです。グレートソルトレイク砂漠は、かつて有名な塩湖「グレートソルトレイク」に似た大きな塩湖に覆われていたとのこと。その湖は氷河期が終わるころから徐々に干上がっていったのですが、途中一時的に大きな湿地帯となっており、その頃に人間が住み着いていたと考えられています。

考古学者のダロン・デューク氏は「古代の人々は浅い水の中を歩いていたようです。泥の中に足跡が残り、その上に砂が流れ込むことで形が保たれたのだと考えられます」と述べました。また、このような足跡を作り出せるような湿地は少なくとも過去1万年間は存在しなかったため、1万2000年以上前のものだろうと考えられるとのこと。

また、足跡が発見された場所から1マイル(約1.6km)足らずのところには1万2000年前の狩猟採集民のキャンプが発見されており、足跡を残した人類がそこに住んでいた可能性があるそうです。研究者らは堆積された有機物を調査できるよう、足跡の一部を採取したとのこと。考古学作業を監督したアーニャ・キッターマン氏は「一生に一度の発見です」と述べ、今回の発見を喜びました。


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