潜水艦の大幅な性能向上に!
原子力潜水艦の登場で、グンと長く深く海の底に潜れるようにはなったものの、ずっとそのままだと外部との通信まで遮断され、思うような活動ができないそうです。かといって、海面近くまで浮上してきて、ワイヤレス通信用のアンテナを展開したり、潜望鏡を海の上から出しつつ周囲をチェックしたりしようものなら、敵に発見される危険性が増すことにもなるでしょう。
このほどSpearUAVは、新開発の「Ninox 103 UW」の情報を公開しました。なんと深く深く潜ったままの潜水艦からでも、海面に向けて、まるでミサイルを発射するごとく、Ninox 103 UWを格納したカプセルを発射。そこからドローンとしてNinox 103 UWが離陸し、自動操縦でプログラミングされたエリアを探索して、海中の潜水艦へ偵察データを送信できる仕組みになっていますよ。カプセルは、発射後24時間は海面に浮くようになっているため、ひとまず潜水艦は付近から離れ、まったく別の位置へ移動したのに、Ninox 103 UWだけ飛び立って、その地点から半径10kmのレンジの偵察を完了できることがアピールされています。
軍事利用を想定し、Ninox 103 UWの詳細なスペックなどは公表されていませんが、たとえNinox 103 UWがドローンとして飛来しているのを発見されたり、無事に帰還する前に撃ち落されたりしても、データだけは安全に水面下の潜水艦へ届けられるようです。こんなSF映画のようなコンセプトが、もうどんどん実戦で用いられる時代になっているのですね。
Source: SpearUAV