「 ダイヤモンド 業界は進化していない」:エシカルなダイヤモンドを提供するブリリアントアース ベス・ガースタイン氏

DIGIDAY

ベス・ガースタイン氏は、自身の経験から、2005年にブリリアントアース(Brilliant Earth)を共同設立。その後の数年間で同社はエシカルで環境的に責任のある供給元からのダイヤモンドを販売し、業界の慣行を打ち破った。そしていま、デジタルとリアルを組み合わせた新しいデジタル顧客体験を顧客に提供している。

ベス・ガースタイン氏は、エシカルに調達されたダイヤモンドの婚約指輪を見つけられなかったという自身の経験から、自ら問題を解決することを決心し、2005年にブリリアントアース(Brilliant Earth)を共同設立した。その後の数年間でブリリアントアースはエシカルで環境的に責任のある供給元からのダイヤモンドを販売し、業界の慣行を打ち破った。「ダイヤモンド業界の約3分の2は小規模なジュエラーなので、業界はほとんど進化していない」と、最新のGlossyポッドキャストで同氏は述べている。

ブリリアントアースは来店した顧客に極めてパーソナルな体験を提供することに誇りを持っている。全米には20軒のショールームがあり、最新のショールームは6月2日ミネソタ州エディーナにオープン。2022年にはさらに最大で15ロケーションが店舗を開設する予定だ。

2021年のパンデミックのあいだ、ブリリアントアースは年間純売上高が51%増加し、3億8000万ドル(約510億円)に達した。また、2022年第1四半期の収益レポートによると、純売上高は1億ドル(約13億円)。ガースタイン氏はこの成功を機敏なサプライチェーンのおかげだと考えている。また、エシカルなジュエリーの販売のほかに、同社はフィーディング・アメリカ(Feeding America)やレインフォレスト・アライアンス(Rainforest Alliance)などのソーシャルプログラムと提携して、グローバルなアドボカシーミッションを推進している。

以下に対談のハイライトを紹介する。なお、読みやすさのために若干の編集を加えている。

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新しい基準を設定する

「当社は、業界をより責任あるサステナブルな透明性の高いインクルーシブなものに変革するという使命を持って設立された。これらの価値は、サステナブルであることは当たり前と考えている若い消費者にとって非常に重要だ。当社に来る顧客は、我々が顧客のために非常に尽力しているのを知っている。我々は、コンフリクトフリーだけではなくそれ以上のダイヤモンドを提供した最初のジュエラーだ。顧客はダイヤモンドがどこからきたかが追跡でき、また、採掘現場についてはるかに高いレベルの透明性を提供している。透明性は顧客にとって重要であり、当社も大切にしているものだ」。

型にはまらない考え方をする

「パンデミックでは多くの課題があった。そのうちのひとつはサプライチェーンの混乱に関するものだった。当社は、柔軟に対応できるように非常に機敏なサプライチェーンを持って設立された。シャットダウンになったとき、ダイヤモンド会社として史上初のバーチャル予約を始めたが、顧客からは好評だった。顧客が望む納期で優れた品質の商品を確実に提供し続けることには常に課題が伴うが、当社はそれを強化することができたのだ」。

顧客の期待を維持する

「顧客が来店するとき、顧客の体験は厳選されている。通常はカップルが一緒に来る。プロポーズをする人、プロポーズされる人、それから、性別に関わらず購入プロセスに関与する全員と話すことが重要だ。予約のあとには、顧客が予約時に見た全製品を、追加の推奨事項とともにオンラインで見られる優れたデジタル顧客体験が我々にはある。このデジタルとリアルの組み合わせによって価値が提供できる」。

[原文:Brilliant Earth’s Beth Gerstein: ‘The diamond industry hasn’t evolved’

GABRIELA GARCIA-ASTOLFI(翻訳:ぬえよしこ、編集:黒田千聖)


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