ミラーレス購入相談に勧めまくりのα7 IV。なぜ自分では買わないか

GIZMODO

カメラに何を求めるのか。改めて自分と向き合えました。

ソニー「α7 IV」は次世代フルサイズのはじまりか【写真編】ソニー「α7 IV」は次世代フルサイズのはじまりか【動画編】と2編にわたり、「α7 IV」をレポートしてきました。約3300万画素の画素数はトリミング耐性あるし、暗い場所でも撮影しやすい。AF、EVF、書き込み速度、直感的に理解しやすいUI。すべてが強い。数あるα7/9/1シリーズのなかでベーシックな立ち位置となるのに、最新こそが最良を具体的に示してきました。もっと高価な特化型モデルでなく、あえてα7 IVを推したくなる気持ちにかられました。

しかし、僕はまだ自分のα7 IVを手にしていません。発売される前はかなり悩んで衝動買いしたい気持ちを抑えてきたけど、いざリリースされたら「まだいいか」という気持ちをいだきました。

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Photo: 武者良太

そして振り返った先には、物撮り用のα7R IIと、動画撮影・持ち歩き用のZV-E10がある。まだこの組み合わせでいいか。と思えたんです。そういってもZV-E10が発売されてまだ1年経ってませんけどね。

性能は旧世代だけどα7R IIはまだまだ現役

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Photo: 武者良太

α7R IIは2015年のモデルです。いまのデジカメ基準と比較するとAF遅いし迷うし連写も遅いしバッテリーもたないロートル枠。でも、酸いも甘いも知り尽くしているからこれといった不満はありません。新型モデルのチェックのときくらいしか流し撮りはしないので、AFも連写も問題なし。同型バッテリーを用いるRX10 IVやNEX-7を使い続けてきたから、予備バッテリーもたくさんあるし。

そしてコロナ禍以降、旅行に行くことが激減したために高精細な写真を残したいという気持ちが薄れ、α7R IIを持ち歩くということがなくなっちゃった。出張取材帰りに人気の少ない公園を歩いて写真撮影を楽しむなら、ライカTやEOS Kiss MにGR IIIとGXR&50mmマクロ、そして後述するZV-E10のいずれかを持っていけばいいやというターンになっているんですよね。なんてったって小さくて軽いから。

α7R IIそのものはまだ手放せません。マウントアダプタを用いてオールドレンズの写りを楽しみたいし、仕事で物撮りをするときは三脚に据え置いてマニュアルでフォーカスを追い込むから、最新世代の性能は不要でもフルサイズ4240万画素のボディはほしい。壊れるまで愛機の1つとして使うんだろうな、きっと。

日常使いによすぎるでしょZV-E10

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Photo: 武者良太

んで、ZV-E10です。α6400/6600と比較するといかにも廉価な作りです。しかしサプライチェーンが壊滅状態となったコロナ禍以降、既存のデバイスをうまく組み合わせ、良質なマイクとバリアングルモニターを装備することで、Vlog向きのカメラとして仕立てたソニーの手腕には拍手を送らざるをえない。編注:残念ながらZV-E10は、2022年1月14日時点では入手が難しくなっています

じっくり写真と向き合うためのデジカメとすると、EVFがないからノリにくい。ソニーはAPS-C用の良質なレンズをあまり出してこなかったので、フルサイズと比較すると見劣りする。でも大丈夫。シグマの16mm/30mm/56mmのF1.4 DC DN3兄弟がいます。明るいしボケるし意外と寄れるしで、かなり使いやすいんですよね。ディスプレイが見えづらいくらいの全力晴天でなければ、写真を撮る楽しさは十分に味わえます。

動画だってもちろんいい感じにイケる。ボディ内手ブレ補正がないという弱点はあるもの、歩きながらの動画撮影をしない組としてはあまり気になりません。いざとなったらCatalyst Browseで補正しちゃえばいいし。

小さいから、シグマのF1.4レンズをつけてもコートのポケットに入っちゃう。このコンパクトさあってこそ、スマホじゃなくてデジカメで撮影しようって気にもなってきます。

SIGMA 16mm F1.4 DC DN | Contemporary C017 | Sony Eマウント | APS-C/Super35 ミラーレス専用
SIGMA 30mm F1.4 DC DN | Contemporary C016 | Sony Eマウント | APS-C/Super35 ミラーレス専用
SIGMA 56mm F1.4 DC DN | Contemporary C018 | Sony Eマウント | APS-C/Super35 ミラーレス専用

僕にとって日常カメラはサイズ感が大事

メインカメラをD750からα7R IIに乗り換えたとき、ボディが小さくなるっていいことだ!と強く感じました。とはいっても高画素フルサイズ。その性能を活かすには巨砲なレンズが必要となり、使いこなすには結局システム全体が肥大化する。これは3300万画素のα7 IVでも同じで、GMレンズとはいわずともGレンズでなければせっかくの高精細な価値を引き出せません。

時代とともに持ち歩くガジェットが変わり(VR打ち合わせが増えたため、近年はQuest2を持ち歩く機会が増えた)、より小さくても使いやすいデジカメを求めた結果、ZV-E10を買い足したのが2021年の夏。外部マイクも不要だし、いまの僕にとってはちょうどいいデジカメだということがわかりました。

それゆえに、α7 IVのオールインワン性能を高く評価するものの、普段使い時の気楽さを含めてZV-E10のほうがいいし、自宅に帰ればα7R IIと70mm F2.8 DG MACROがあるし、急いで買い換える必要はないな、と思った次第。ソニーのデジカメ選びでお悩みの方の参考となれば幸いです。

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