ミスで自滅した。2021年10月8日の巨人―ヤクルト戦は0-0の9回2死二塁で山田哲人のゴロをさばいた坂本勇人の送球がショートバウンドに。一塁手・若林晃弘がファンブルする間に二塁走者・塩見泰隆が本塁生還し、ヤクルトが劇的なサヨナラ勝ちを飾った。
このミスで首位・ヤクルトに同一カード3連敗を喫した巨人。9日の広島戦も2-6で敗れ、首位とのゲーム差は9.5に拡大。リーグ3連覇は絶望的な状況だ。
勝負の9・10月で大失速
「(ヤクルト戦の)最後の場面で坂本を責めるのは酷です。遊撃の前のゴロにチャージをかけて苦しい体勢からの送球だった。あれは捕ってやらないと。
若林は内野ならどこでも守れるユーテリティープレーヤーですが、本職の一塁に比べたら送球の処理が巧いわけではない。スタメンで本職が捕手の大城卓三を一塁で起用していましたが、なぜ中島宏之やウィーラーを使わないのか。首脳陣の判断に疑問が残ります」(スポーツ紙記者)
ヤクルト、阪神との優勝争いで有利と見られていた巨人だが、勝負の9、10月は8勝18敗6分と大失速(8日まで)。5日のヤクルト戦から阿部慎之助2軍監督が1軍作戦コーチ、二岡智宏3軍監督が2軍監督代行、石井琢朗1軍野手総合コーチが3軍コーチに配置転換と首脳陣のテコ入れを行ったが、状況は改善しない。
気になるのはベンチの雰囲気だ。首位を争うヤクルト、阪神は声が出て活気にあふれているのに対し、巨人は重苦しい雰囲気で声が出ていない。もちろん、負けが込んでいるのも大きく影響しているだろう。
ただ、こういう時こそチームの雰囲気を変えるムードメーカーの存在が必要なのではないだろうか。