どことなく「フリーザ様」っぽさもあり。
こちらの一人用ソファのような乗り物は、ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-ONE」。ASIMOなどで培われたHondaロボティクス技術が継承され、2009年の「U3-X」、2013年の「UNI-CUB」といった系譜に連なる「乗れるロボット」(モビリティロボット)です。
目線の高さが歩行者に近いモビリティ
UNI-ONEは、いわゆる「セグウェイ」などと同様に体重移動で操作するタイプの乗り物。最大の特徴は、走行時には左右の車輪が車体全体を持ち上げる仕組みであること。
乗っている人の目線の高さや乗車姿勢が歩行者に近く、両手が自由に使えることには、様々なメリットが。
UNI-ONEに乗車した人が歩行者と手をつないで移動することができますし、荷物の運搬や清掃といった仕事に使うこともできます。また、会話の際にも目線が合わせやすいといった、コミュニケーションを円滑にする効果もあるでしょう。
また、高い位置でバランスをとっていることで、たとえば坂道など角度のあるところでも座面の水平が保たれたり、吊り橋の上でも揺れを吸収してくれたりといった効果があるとされています。
「歩くにはちょっと遠いな…」なんて距離感で活躍
「Japan Mobility Show Bizweek 2024」のホンダブースで、UNI-ONEが想定している利用シーンをきいてみたところ、「まさにこの幕張メッセや、御殿場のアウトレットのような広い場所を、疲れずに見て回ることができる」とのこと。
なるほど。「クルマに乗っていくのは大袈裟だけど、歩くにはちょっと遠いな」という場面で活躍してくれそうです。
また、観光地や美術館などを回遊するための乗り物としても想定。AR(複合現実感)などのXRコンテンツとUNI-ONEの動きを連動させたアミューズメントへの応用も検討されているのだそうです。ちなみに、揺れを吸収する足回りのおかげで、バーチャルリアリティ酔いを起こしにくい特性もあるといいます。
走行中の「ハイポジション」では車体の全高が950mmあるUNI-ONEですが、移乗時など4本の脚で着地した際の「ローポジション」状態での全高は770mm。最高速度は時速6km、航続可能距離はおよそ8kmです。
3歳の子どもから高齢者まで、マニュアルなしで直感的に乗りこなせるというUNI-ONE。座ったまま「ちょっとの距離」をゆったり回遊できるようになるのって、けっこう便利だと思うんだよなー!
Source: HONDA