ワイヤレスイヤホンおすすめ2選。2022年最新版をご紹介します!

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もはや、お耳の一部。

バッグの中でコードがこんがらがっていたのも、今は昔。電車や街中でも、イヤホンはワイヤレスが主流派になっている気がします。高音質で周囲音も軽減してくれて、通話までできちゃうのでとっても便利。今回は、Wirecutterが厳選した完全ワイヤレスイヤホンのおすすめ2022年最新版をご紹介します!


ここ数年でワイヤレスイヤホンはとっても高性能になりました。どれを購入しても大ハズレすることはなさそうですが、できればパフォーマンスや信頼性、快適さといった面で高機能な製品を選びたいもの。そこでおすすめなのが、Beats Fit Pro。コンパクトなボディに優れた音質、1日装着しても耳が痛くならない快適なフィット感を搭載しています。ノイズキャンセリング効果は素晴らしいですし、マイクや防水機能、使いやすいボタンなど驚く機能が満載。数カ月にわたる長期テストでも品質が落ちることなく、確かな性能を発揮しています。

おすすめ第一位のBluetooth ワイヤレスイヤホン:Beats Fit Pro

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Photo: Wirecutter

真のワイヤレスイヤホンの最高峰。Beats Fit Proイヤホンは、音が良く、しっかりとフィットし、様々な便利な機能を備えているため、万能な選択肢と言えます。

通勤、職場、ジムとシームレスに使えるイヤホンをお探しなら、Beats Fit Proがおすすめナンバーワンです。低音の効いたミュージックとクリアなボーカルで、音質は最高。内蔵マイクは風切り音や周囲の騒音を効果的に低減してくれるので、通話時も快適です。アクティブノイズキャンセリング機能(ANC)のおかげで飛行機や電車のエンジン音、掃除機、エアコンの音も気になりません。IPX4の防水機能で、幅広いアクティビティにも対応。柔軟で安定感のあるウイングチップは「快適で、安全性が高い」とモニターからも高評価ですが、ウイングのハマリ感が苦手な方もいるかもしれません。

片側のみでも使用可能。ANCオン状態で最大6時間利用できるバッテリー性能は、このタイプのイヤホンとして平均的だといえます。クイックチャージ機能搭載で、充電ケースに5分入れておくと1時間再生可能。ケース自体はワイヤレス充電に非対応でちょっと大きめです。

AppleのH1チップが採用されており、AppleユーザならAirPods Pro同様、iCloudに接続されたAppleデバイスとのペアリングやスイッチングが手軽に行なえるほか、ヘッドトラッキングやSiriを介した音声操作にも対応。物理ボタンはAppleデバイスのトラックスキップ、通話、音量のコントロールに使用します。ちなみにAndroidデバイスでなら、ボタンのカスタマイズとワンタッチペアリングが可能です(Beatsアプリをダウンロードした場合)。

あえて不満を挙げるなら、同時に2つのデバイス(電話やラップトップなど)にペアリングできないこと。ただ、実際に使ってみると、同時ペアリング機能は便利さよりも「イライラ」のもとになりがちのようです。

5,000円以下で充実機能が満載! おすすめ第二位:EarFun Free 2

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Photo: Wirecutter

5,000円以下の格安ワイヤレスイヤホン。この手頃な価格の真のワイヤレスイヤホンは、機能が満載で、立派に実行されます。

5,000円以下の完全ワイヤレスイヤホンをお探しなら、EarFun Free 2が断然おすすめです! EarFunは低価格でありながら、IPX7の優れた防水効果Qi対応充電ケース7時間再生可能(充電一回につき)の長寿命バッテリー18カ月保証など、プレミアムな機能を数多く備えています。充実したコントロールオプションや背景のノイズを低減するマイク品質などは、高価格帯のイヤホンにも匹敵します。ただ高音域がやや強すぎたり、少々大ぶりなサイズ感はフィットしにくい恐れがあり、タッチ式がベースの操作感は物理ボタンよりもイラっとすることが多いなど、ちょっぴり不満もあります。

ワイヤレスイヤホンをおすすめしたい人

ワイヤレスイヤホンは、文字どおり「ワイヤレス」で音楽を聴きたい人向き。また、強度の耐汗性やノイキャン機能よりも、利便性や音、快適性、通話品質に予算をかけたい方にもおすすめです。今回ご紹介するワイヤレスイヤホンはいずれも信頼性の高い構造や機能を持ち、デスクの前や通勤時、犬の散歩の最中でも高音質の音楽を、さらに通話相手にはクリアな音声をお届けします。オンイヤーあるいはオーバーイヤーのBluetoothヘッドホンでもこうしたことはできますが、眼鏡の邪魔になったり、かさばるのがネックです。

このカテゴリーのヘッドホンは水や汗に強いものも多いですが、高負荷のエクササイズや水中での使用には不向きです。より安価に購入したい場合は、「5,000円以内のイヤホンガイド」も要チェックです。

それでは、おすすめのワイヤレスイヤホン2点のスペックや特徴を詳しくご紹介していきましょう!

おすすめ第一位のBluetooth ワイヤレスイヤホン:Beats Fit Pro

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Photo: Lauren Dragan

Beats Fit Proは、とっても魅力的な完全ワイヤレスイヤホン。強めの低音に繊細な中高音と音質は素晴らしく、イコライザーを調節する必要はないでしょう。しなやかで安定感のあるウイングチップは、快適で安定した着け心地。IPX4の防水基準準拠のため汗をかいても大丈夫です。アクティブノイキャン機能は、地下鉄や芝刈り機といった騒音を木の葉のざわめき程度に軽減。バッテリー寿命はノイキャンONで6時間ほどです。物理ボタンはタッチ式やタップ式に比べて操作ミスが少ないですし、それほど力を入れなくても反応してくれるので、指でギュッとイヤホンを耳に押し込む必要はありません。ただしすべての操作を物理ボタンで行なえるわけではなく、一度に1デバイスとしかペアリングできない、充電ケースが少々大きめ、というデメリットも。

かつてBeatsのヘッドフォンは低音が強調されることで知られており、「ちょっとやりすぎ」や「完全に圧倒される」と、ユーザからは幅広い反応がありました。しかし、BeatsはFit Proでサウンドプロファイルを洗練させることに成功したようで、音質は素晴らしいものです。もちろん、完全にニュートラルでオーセンティックな音なのか、といわれればその答えはNOです。でも効かせた低音はかえって心地よく、ぼやけたり残響したりすることはありません。子音やシンバルのような高音域もクリアで、テストでは耳に突き刺さるようなこともなし。ただ高音域のはじけるようなにこだわりがある方には、やや物足りないかもしれません。とはいえ、一般的な完全ワイヤレスイヤホンと比べると、音質は非常に良かったです(音質に熱いこだわりがある方などはKEF Mu3やMaster & Dynamic MW08などが好みかもしれません)。

マイクの品質は、電話やビデオチャットに最適。静かな部屋では非常にクリアに聞こえますし、外出先では背景ノイズ除去テクノロジーが大活躍します。ノイズを消すことで音声が多少圧縮されますが、風切り音や交通音などの持続的な騒音も効果的に除去します。ただし、1つ注意があります。この機能の仕組み上、銀製の食器がぶつかる音など、話し声に近い周波数帯域にある音は通話相手に届いてしまいます。なので、耳の聞こえにくい方とおしゃべりしているときは皿洗い等は控えておきましょう。

左右それぞれのイヤホンに1つずつ物理ボタンがついており、手探りで簡単に見つけられ、押し心地も快適です。ボタンを押すときに力がいらないのは、イヤホンを耳の奥に押し込まなくて済むのでとてもありがたいです。このボタンでは音楽再生、通話応答/終了、デジタルアシスタントの起動、アクティブノイキャンとヒアスルー(外部音取り込み)モードの切り替えができます。そうすると音量調節はAppleの設定メニュー(AndroidユーザーはBeatアプリ)で行なうため、スマホが近くにないと不便。“Hey Siri”でデジタルアシスタントを起動できるAppleユーザに有利な設定だな、と思います。

ちなみに、一昔前のヘッドセットのように片耳だけ装着して通話したり、周囲の音も同時に聞きたい場合は、左右のどちらかを単独で使うことも可能です。

フレキシブルなウイングチップはテストでも人気で、圧力をかけすぎずに外耳をしっかりグリップしてくれます。イヤホン自体が軽くて小さいので重さも気になりませんが、耳の小さい方や敏感な方は圧迫されていると感じ、長時間使用すると疲れてしまうかも。今回のテストでは、そうした意見はありませんでした。

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Photo: Lauren Dragan
小ぶりでフレキシブルなウイングで、安定感OK。

Fit Proはその名のとおりフィット感が高いので、オフィスだけでなくジョギング中などにも快適です。IPX4の防水性能は平均的なランニングやエクササイズにも十分対応。ただし滝のような汗や水上エクササイズ、超ヘビーなトレーニングなどには運動用のヘッドホンをおすすめします。

バッテリー駆動時間は最大6時間(連続運転せず、ノイキャンOFFならさらに長持ち)と一般的ですが、急速充電機能やケース使用で3回フル充電できることを考えれば、丸一日使用してもまず困ることはないでしょう。

ノイキャン機能は特定の周波数帯に対して非常に効果的で、飛行機に乗るときにアクティブノイキャンを効かせたい方も満足できるはず。Fit Proはカットする音域が広いので、人の声や赤ちゃんの泣き声などの高い音でも効果的にブロックしてくれます。ただその分、鼓膜が敏感な方は(高速のエレベータに乗った時のような)不快感があるかもしれません。ちなみにノイキャンの強弱調節はできません。また、ヒアスルーモードは素晴らしく、騒音が気にならない程度に、会話を続けたり外部の状況を認識したりできます。

Appleユーザーなら、AirPods ProにできることはFit Proにもできる、ということに感動するでしょう。Apple製品とのペアリングやデバイス間のスイッチング、“Hey Siri”での音声操作、Apple Musicのヘッドトラッキングに空間オーディオ、「探す」機能などなど、物理ボタン操作可能。コンパクトなイヤホンに高機能がいっぱい詰まっていることがわかるはず(BeatsはApple傘下です)。空間オーディオやヘッドトラッキングなどのボーナス機能はまだそこまで「推し!」とは言えませんが、タッチレスの“Hey Siri”操作や「探す」機能などはかなり便利です。Fit ProにはApple AirPodsと同じH1チップが搭載されているため、Appleデバイスとほぼ瞬時にペアリングできます。というか、iPhoneのそばで横でケースを開くと「接続しますか?」と聞いてくれますので、タップすればそれでOK。iCloudアカウントにサインインしていれば、あらゆるAppleデバイスのBluetoothメニューにBeats Fit Proが自動的に表示されます。

Androidデバイスともササっとペアリングしますが、前述のような即時ペアリングのポップアップを体験するには、Beatsアプリをダウンロードする必要があります。デバイスの切り替えは、他のBluetoothイヤホンやヘッドホンと同様のプロセスで、一度に接続できるのは1つのデバイスのみです。

位置情報トラッカーを搭載したイヤホンはほかにもありますが、いずれもピンポイントの正確さはイマイチでした。その点、Appleデバイスの「探す」機能はやはり優秀で、 AirTag を使ったことがある方はわかるかと思いますが、GPSやBluetooth 近接通信、通知音を組み合わせた機能になっています。ほかの製品と比較した時に、「これがあるからおすすめ!」と言えるほどの位置情報トラッカーはこれだけ。安定感のあるウイングと「探す」機能で、イヤホンをなくす恐れはほとんどなくなるでしょう。なので、なくしものの多いiPhoneユーザにBeats Fit Proは特におすすめです。Beatsアプリで位置情報を有効にすると、最後にイヤホンの電源を入れた場所を記録し、さらにマップ機能で経路を提示してくれます。家の中のどこかにあると分かっているときはあまり使わないでしょうが、「どこでなくしたかまったく覚えてない」という時には便利です。

もし家族や友人がBeatsやAirPodsを持っていれば、Appleのオーディオ共有機能で二人で一台のiOSデバイスをワイヤレスで聴くことも可能です。

気になる点

本品は、一度に1つのデバイスとしかペアリングできません。複数のデバイスを切り替えて使いたい方には物足りないかもしれません。とはいえ我々の経験や、多くのユーザから話を聞いた限り、デュアルデバイスペアリングは混乱のもとになることも多いようです。特にZoomなどのビデオ会議サービスのソフトウェア設定変更に振り回されるなど、メリットばかりではなさそう。

Beats Fit Proのもう一つのマイナスポイントは、充電ケース。Apple MagSafeファンが切望するQiワイヤレス充電機能はありませんし(充電はUSB-C経由)、サイズもちょっと大きめ。旧型のBeats Powerbeats Proのよりは改善されていますが、メンズデニムパンツのコインポケットには入りきりません。ただ、ウェアセンサーが改良され、耳に入れていないのにイヤホンが起動してしまうことは少なくなりました。気づいたらバッテリーが空になっていたということも、突然ポケットで音楽が鳴るということもないので、ケースなしでポケットに入れても心配ありません。また、「バッグの奥でも見つけやすい」という理由で、大きめケースを好む人もいるようです。

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Photo: Lauren Dragan
もう少し小さければ最高ですが、ポケットに入れようと思えば入らなくもない感じ。

通話や音楽の再生/一時停止、曲のスキップなど、物理ボタンでほとんどの機能を操作できますが、音量調節はアプリで行ないます。前述のとおり、Appleユーザであればハンズフリーで“Hey Siri”を活用できるでしょう。しかしApple以外の機種をお持ちの方で、イヤホン本体ですべての操作を完結させたい場合は「その他の優れたイヤホン」を参考に、別のアイテムを探してみてください。

アプリでのイコライザー操作なしで音楽を楽しめるのはメリットですが、自分好みの音質に調整するのが楽しみ、というこだわり派の方には少々物足りないかもしれません。本品は、箱から出してすぐ聞こえる音がそのすべてということになります。

5,000円以下で充実機能が満載! おすすめ第二位:EarFun Free 2

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Photo: Rozette Rago

完全ワイヤレスイヤホンはほしいけど予算はあまりない…という方には、EarFun Free 2がおすすめです。価格的にワンランク上(1万円以上)の製品に匹敵、あるいはそれ以上の体験を叶えてくれます。パフォーマンス面ではBeats Fit Proに及びませんし、アクティブノイキャン機能もありませんが、5,000円以下の価格にして高音質・高機能であることがモニターから大絶賛されました。

低価格のワイヤレスイヤホンは本体で直接操作できる機能が限られていることが多いですが、EarFun Free 2なら再生/一時停止、音量調整、曲送り/曲戻し、通話応答/終了、デジタルアシスタント起動などをコントロール可能。どちらかというとタッチ操作より物理ボタンの方が好きですが、こちらのタッチ面は広めで、これまでテストした他のシステムよりも寛容な印象。物理ボタンと比べれば正確性は落ちますが、しょっちゅうタッチミスがあるわけではないので、大きな欠点とはいえないでしょう。

価格から考えて、音質も十分。中低音域のチューニングは素晴らしく、低音もゴツゴツ感なく本来の音を楽しむことができます。キックドラムもクリア。同価格帯のイヤホンと比べれば高音域のディテールにも優れていますが、「s」「t」の音やシンバルのクラッシュ音はちょっと耳に障る感じがするので、大音量だと聴き疲れしてしまうかもしれません。音に敏感な方は、Beats Fit Proのバランスの取れたサウンドがお好みかも。残念ながらお気に召さない場合でも、音楽アプリのイコライザーを変更する以外に改善方法がなく、動画ストリーミングや通話の際は我慢するしかありません。

チップのサイズは大中小の3種類で、テスト参加モニターは全員自分にフィットするものを見つけることができました。ただBeats Fit Proよりも少しずんぐりしたフォルムで、安定させるためのウイングチップなどもありません。ほとんどの方は問題なく着けられると思いますが、耳や外耳道が特に小さいと、ちょっと苦労するかもしれません。

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Photo: Rozette Rago via Wirecutter
充電ケースは比較的コンパクトで、Qiワイヤレス充電対応。

Free 2の充電ケースは比較的小型で、デニムパンツのポケットにも収まるサイズ。Qiワイヤレス充電器と互換性があり、10分間ケースに入れただけで2時間再生できるクイックチャージ機能搭載。フル充電後は7時間音楽を楽しむことができますが、通話時間や音量によって多少前後します。ケースから出したままにしておくと10分間で自動電源オフになるので、オーディオ機器との接続が切れているときに電池のムダ消費を防いでくれます。

電話やビデオ通話のマイク品質はかなり良かったのですが、風切り音を防ぐ機能はなく、突風が吹くと音が響くので、荒天の日は外での通話は避けた方が良さそうです。

防塵・防水性はIPX7と高く、雨が降っていても大丈夫。IPX7は、水深1メートルに30分間沈めていてもOKという規格です。ただし対象は真水のみなので、海水や汗、ほこりがついた場合は綺麗に洗い流し、しっかり乾かしてからケースに戻すようにしてください。不具合があった場合の保証期間は18カ月です。

【こだわり別】まだある! おすすめのワイヤレスBluetoothイヤホン

「とにかく良い音で聴きたい!」という音質重視派の方:KEF Mu3

KEF Mu3は、私たちがテストした中で最高レベルの音質を楽しめる完全ワイヤレスイヤホン。クリアな高音に深みのある低音で、小ぶりなイヤホンでありながら驚くほど幅広いサウンドステージを楽しめます。フィット感も良く、耳の小さい方でも快適に使用できます。ボタン1つで直感的に操作できますが、トラックのリバースはできません。アクティブノイズキャンは中級レベル。

1万円以下の格安ノイズキャンセリングイヤホンが欲しい方:1More PistonBuds Pro

1More PistonBuds Proはお手頃価格でありながら、騒音カットや快適なフィット感が自慢の完全ワイヤレスイヤホン。通話時もクリアなサウンドで、音楽の楽しさを味わえます。この価格で、高機能の外部音取り込みモードや通話・ビデオチャットで聞き取りやすいクリアな音声を提供してくれるマルチマイクも搭載。デフォルトの音がお気に召さない場合も、イコライザーのプリセットがアプリに用意されていますので、好みに近い音質を選べます(私たちはクラシック設定がお気に入り)。

ケースもイヤホンもコンパクト、さらにIPX5の防水性能で多少の雨や雪ではショートすることもありません。ただし、デメリットもあります。バッテリーはANC有効で5時間(ANCオフで7.5時間)と、やや短め。ウイングチップなど、安定した装着感をサポートするアイテムがないので、耳の小さな方はちょっと心もとないかもしれません。また、耳の大きな人にとっては付属のチップでも小さく感じられ、外耳道が完全に密閉されないことも。本体にタッチベースのボタンがついていますが、すべてをここでコントロールできるわけではありません。ANCオン/オフ、ヒアスルーモードの2つ以外は再生/一時停止、スキップ/リバース、音量調節、デジタルアシスタント起動から2機能を選ぶことになります。一度に1台のデバイスにしか接続できないのも、少々不便。

フライト中に最適なノイキャン機能が欲しい方:1MoreデュアルドライバANCプロ

最高のノイキャンイヤホンが欲しいなら、1MoreデュアルドライバANCプロが要チェックです。柔軟性のあるネックバンド(カラー)スタイルのBluetooth イヤホンで、効果的に邪魔なノイズを低減し、長時間フライトでも心配なしの長寿命バッテリーを搭載しています。機内エンタテインメントシステムを利用したいときは、ANCオン/オフを切り替え可能なコード付きイヤホンとして使用することもできます。完全ワイヤレスイヤホンの便利さはありませんが、史上最高のノイキャンが欲しい方には絶対おすすめ。

最高のノイズキャン機能を持つワイヤレスイヤホンが欲しい方:1More完全ワイヤレスイヤホンANC

優れたアクティブノイズキャンセリングを備えた完全ワイヤレスイヤホンが欲しいなら、1More True Wireless ANCをご一考あれ。ANCを搭載した完全ワイヤレスイヤホンは数あれど、こちらは飛行機や地下鉄で気になる音域をしっかりカットしてくれます。ちょうどいい大きさのイヤーバッドと6種のシリコンチップ(さらにウイングチップ3種)が同梱されているので、あらゆるサイズや形状の耳にフィット。音質はやや歯擦音寄りですが、子音を強めに効かせるのが好きな方は気にならないでしょう。

“OK, Google”や“Alexa”対応のイヤホンが欲しい方:SONY(ソニー)WF-1000XM4/ソニーLinkBuds S

ソニーWF-1000XM4/ソニーLinkBuds Sは共通の主機能が多く、いずれも選択の価値ある製品です。両モデルとも、GoogleとAlexaベースのウェイクワード機能を搭載。またどちらもIPX4等級の防水性能を備え、ビームフォーミング技術を採用したマイクは強い指向性が自慢。通話中の音声が非常にクリアで、これまでテストした機種の中でも風切り音の低減効果はピカイチ。声を発するだけで会話が始まったことを認識し、音楽を止め外音取り込みモードに切り替わる「スピーク・トゥ・チャット」モードは、短い会話が頻繁にあり両手がふさがっていることの多いビジネスパーソンや子育て世代にも非常に便利です。アクティブノイズキャンセリングはフライト中は十分に活躍してくれますが、最高性能とまではいきません。とはいえ、超一流のノイズ・アイソレーションを備えているので遮音性は抜群。人の話し声や赤ちゃんの泣き声、犬の鳴き声といった集中力を妨げる高音を効果的にブロックします。操作ボタンは多くなく、音量やヒアスルーモードの切り替えなどのアクションから選択しなければなりません。

両機種ともソニーのアプリを共有しており、かゆいところに手が届く機能が数多くありますが、ナビゲートが面倒で、あまり使い勝手は良くありません。両機種の主な違いは、まずXM4はワイヤレス充電OKで8時間の長寿命バッテリーを内蔵している点。ただ、サイズが大きめなので、長時間使用すると快適さが薄れるかもしれません。LinkBuds Sのうほうがユニバーサルなイヤーバッドの形状をしていますが、バッテリー駆動時間が6時間と短く、ノイズを遮断する性能も劣ります。XM4はイヤーバッドのサイズが大きいため装着が面倒なことと、XLチップが付属していないため耳の小さい人も大きい人も快適に装着するのが難しい、という理由からおすすめランキングは圏外になりました。LinkBuds Sは軽量で装着感も良いのですが、ノイキャン機能や遮音性、音質がイマイチでコスパが悪く感じられます。やや高価ですが、Google/Alexaにアクセスしたい方には使いやすいイヤホンだといえるでしょう。

高級感のあるスタイリッシュな外観を求めるなら:Master & Dynamic MW08

本体はセラミックとステンレス製、コンパクトながら重量感のある充電ケースはメタル製、とMaster & Dynamic MW08は輝かしいビルドクオリティが自慢です。最大設定時のノイズキャンセリングは低周波の音に非常に効果的で、充電1回で12時間使用できるバッテリー寿命もかなり好印象。クイックチャージ機能も有効で、本体とケースを15分充電後には50%チャージします。物理的なボタンはわかりやすく使いやすいですが、指が太めの方は小ぶりの音量調整ボタンにちょっと苦労するかもしれません。

IPX5の防水性能は雨に降られたり、軽く汗をかいたりしたときも安心。会話の際や公共の場を移動する際にはデュアル環境認識モードが活躍します。音質は文句なしですが、高価格製品なのであえてひと言いうならば、強調され気味の低音と高音域は本格的とはいいにくい印象。プレミアム製品としては立体感に欠ける気がします。マイクは通話時にもクリアで背景の音や風切り音もカットしてくれますが、できれば大声を出さずに済むように、マイクを通して自分の話し声が聞こえるサイドトーン機能も欲しいところ。予算に余裕があり、高級感のあるデザインが好きな方なら満足できる製品です。

Samsungのエコシステムをイヤホンに活かしたいなら:Samsung Galaxy Buds Pro

Galaxyデバイスならではの機能にアクセスしたいSamsung愛好者には、Samsung Galaxy Buds Proが最適。Samsungアカウントを持つデバイスに一度サインインしてペアリングすれば、他のSamsungデバイスにも自動でペアリング。シームレスな接続体験を実感できます。マイク品質は風の中でも驚くほどクリア。やや低音が強調された音質ですが、不快ではありません。ユーザーが話し始めると周囲の音モードが起動し、外音を取り込みます。15秒で自動シャットオフしてくれますが、相手の話をゆっくり聞いていると勝手にオフになるのはちょっとイラっとします。

操作は限定的で、再生/一時停止や「次の曲を再生」といったトラック操作・通話への応答は常にアクセス可能ですが、ANCのオン/オフ、Bixby、Spotify、音量調整は選択式。ケースも本体も非常にコンパクトで、付属のチップも小さめ。なので耳穴の大きい方で密閉性を高めたいときには、サードパーティ製のチップが必要になるかも。ノイズキャンセリングは最小限で、イヤホン自体のアイソレーションもそこそこ。

番外編:ケーブルが取り外し可能な有線のイヤホンをワイヤレスで使用したい方:FiiO UTWS3

FiiO UTWS3は、厳密にはイヤホンではなくアダプタです。ケーブル着脱式のイヤホンを完全ワイヤレスイヤホンとして利用できる、興味深いアイテム。「最高の有線イヤホンガイド」をご覧ください。

ワイヤレスイヤホンの選び方

現在市場に出回っているワイヤレスイヤホンは大きく2タイプあります。ケーブル(ネックバンドなど)で左右一体型になっているものと、本体や左右のイヤホン同士をつなぐコードがない「完全ワイヤレス」と呼ばれるBluetooth イヤホン(補聴器のような外観)があります。

今は完全ワイヤレスのほうが、軽くて装着感が邪魔にならないと人気です。メーカー側も完全ワイヤレスに力を入れており、ネックバンドタイプなどの有線型は「低価格帯」以外のカテゴリではあまり見られなくなりました。本ガイドではまだ双方のタイプを検証していますが、やはりテストに参加したモニターや読者の間でも、完全ワイヤレスが持つ快適さと便利さは根強い人気を誇っているとわかりました。

今回のテストでは、毎日使える最高のワイヤレスイヤホンを見つけるべく、以下の基準で性能を評価しています。

・音質

音楽を楽しむ機器である以上、音質は何より重要です。WirecutterではCNETやPCMagなどの専門家のレビューや、Amazon、Best Buy、Head-Fiといったウェブサイトのカスタマーレビューやファンレビューを吟味し、おすすめ製品を厳選。レビューや評価が継続的に低いものは除外しました。

・安全で快適な フィット感

一日中使うワイヤレスイヤホンは、安全で快適な装着感も大事。完全ワイヤレスが主流派となることで、フィット感はさらに重要なポイントになっています。もしも外出先でワイヤレスイヤホンが耳から外れてしまったらアウトですから。耳の形は人それぞれなので、幅広いサイズのチップが同梱されたイヤホンを選んだうえで、テストのモニターにフィット感を実際に試してもらって最高の着け心地を提供する製品を厳選しました。

・バッテリー性能

毎日使うBluetooth イヤホンには、長寿命の高性能バッテリーもマスト。充電ケース付きのワイヤレスイヤホンなら5時間、USBケーブル接続を介して充電するネックバンドスタイルなら7時間はほしいところです。

・通話品質

イヤホンをしたまま通話したり、ビデオチャットすることもあると思いますので、通話品質も忘れてはいけません。

・防滴、耐汗性

エクササイズ用イヤホンでなくても、通勤中の汗や夕立に耐えられる程度の防滴・耐汗性はあったほうが良いでしょう。

・ノイズキャンセリング、遮音機能

ある程度のノイキャン機能や遮音性を備えていないと、自分の世界に没頭することができません。やはり周りの音をカットする機能は必要です。もちろん、外音取り込みモードが搭載されていることも大事。ただ、ノイキャン機能は今回の最優先項目にはしていません。ノイキャンに的を絞ったおすすめガイドはこちら。

・価格

上記の機能を備えた完全ワイヤレスホンでも、250ドル(約3万4,200円)以内におさめたいものです。ネックバンド式なら100ドル(約1万3,700円)以下が目安になります。これだけ出せば実績と信頼があり、カスタマーサポートも充実した企業から高音質かつ高性能のイヤホンを手に入れることができるはずです。

※表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。
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