パートナーの元カレや元カノが気になってしょうがない…。
まぁ、ある程度は仕方がないのかな、とは思いますが、過度な嫉妬や強迫観念に苛まれているのなら、それは「レベッカ症候群」かもしれません。
1938年に出版された『レベッカ』という、夫の前妻に嫉妬する女性を描いた小説からネーミングされたこの症候群は、ここ数年すごく増えているみたいなんです。IFLSが伝えました。
レベッカ症候群とは?
レベッカ症候群という用語が使われるようになったのは1970年代で、80〜90年代には恋愛絡みというよりは、ビジネス用語として使われていました。それが徐々に変化して、今では「パートナーの元恋人に病的な嫉妬を抱く」という意味になりました。
臨床心理士のLouise Goddard-Crawley氏は、「パートナーの過去の関係に強い興味を抱き、合理的な根拠がなくても妄想的な嫉妬にとりつかれてしまう状態」だと説明しています。
その原因の1つが、パートナーの元恋人よりも自分の方が格下ではないかと思い込むこと。元恋人の方が頭がいい、スタイルがいい、身体の相性がいい…。自分では満足してもらえずに、恋人もいつかそう思って離れていくのでは…と妄想を膨らませてしまい、結果的に異常なまでに嫉妬したり、束縛したり、過干渉になったりするのだとか。
SNSが嫉妬を加速させる
パートナーの元恋人が気になるなんて、どの時代だってあったはず。しかし、ここ数年レベッカ症候群に悩んでいる人が増加傾向にあるんです。理由はSNS。元恋人の名前を検索すれば、私生活が丸見えです。恋人と交際していたときのツーショット写真やコメントも見えてしまうかも。
2007年の調査によると、2/3の大学生がSNSで恋人を監視していたらしく、必然的に恋人の元交際相手の情報も目に入ってしまっていたようです。
レベッカ症候群になってしまったら
まず、自分がパートナーの元交際相手に影響を受けている事実を認め、なぜそうなってしまうのかを掘り下げる必要があります。自尊心が低くなってしまう原因に、幼少期の不完全な愛着形成があるのかもしれません。
次にパートナーと率直に話し合うことも大切です。自分が極度の不安に苛まれている理由を伝え、コミュニケーションを図りましょう。
ただ、このときにパートナーが耳を傾けてくれなかったり、理解してくれなかったりすると症状が悪化する可能性があることは留意しておくといいかも。パートナーがこういった感情を受け止めてくれないタイプなら、寛容な対応を求めて拒絶されるより、自分の中で折り合いをつけた方がいい場合もあるでしょう。
一番重要なのは、過去にとらわれず今を大切にすること。そしてネットで元交際相手のことを調べないこと。難しいことだとは思いますが、検索すれば大なり小なり気になることがヒットするでしょう。調べなければ不安要素を目にする率は低くなります。
とにかく今を大切に。過去は過去ですよ。
Source: IFLS