リール はTikTokに匹敵する可能性を持っているのか。インフルエンサーの意見は

DIGIDAY

美容インフルエンサーのサラ・パルミラ氏がお気に入りの商品の宣伝をするうえで最も効果的なのは、インスタグラムのリール機能だった。昨年6月、同氏はボディケアブランドのソフトサービシズ(Soft Services)が展開するスムージングソリューション(Smoothing Solution)を愛用していることについての縦型の短い動画をTikTokで投稿し、後にインスタグラムのリール機能で再投稿した。

その結果、多くの顧客がインスタグラムの投稿経由で同社のサイトにアクセスし、商品が完売したという。

しかし、パルミラ氏と取引するほとんどのブランドの広告依頼は、TikTokチャンネルだ。彼女にとって、どのプラットフォームで取引するかは前述のソフトサービスのようなバイラル動画でさえ、アフィリエイトコマースのコミッションにはあまり繋がらないため、現時点ではそれほど重要ではないという。「TikTokやリール機能の縦型ショート動画内では、簡単に商品ページにリンクすることができないため、アフィリエイトリンクが切れたり、アトリビューションが失われたりすることが多い」と彼女は説明する。

「(コマースは)私にとって小さい」と、DIGIDAYポッドキャストのクリエイターシリーズの最後を飾る第4話でパルミラ氏は語った。しかし、彼女は収益化の手段として今後成長させたいと話し、「スポンサーシップを減らすことができれば、フォロワーも喜ぶだろう。私は本当に大好きな商品だけをスポンサードしているが、それでも視聴者はもっと少なくなってほしいと思っているだろう」と続ける。

このエピソードでは、美容業界の広告主がSNSキャンペーンで達成しようとしている目標の多くをインスタグラムが達成できるにもかかわらず、TikTokを優先している理由についてパルミラ氏が議論している。また、縦型ショートフォーム動画ブームでコンテンツクリエイターとして収益を上げる方法は、ブランド取引に大きく依存していることについても語っている。

以下は会話のハイライトだ。読みやすさのために若干の編集を加えてある。

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インスタグラムのリールとTikTokの販売力

それはとてもクレイジーな話だった。ご存じかもしれないが、端的に何が起こったかと言うと、私が紹介したことで(スムージングソリューション)が完売してしまったのだ。同社の創設者は商品が足りないため、「製造計画を全面的に変更しなければならなかった」と言っていた。私のプラットフォームがそれを実現できたことは本当に素晴らしいことだ。(ソフトサービスは)比較的小さなブランドだが、小規模ブランドの商品を発見しておすすめしてきた成果のなかでもお気に入りのものだ。私が仕事を愛している理由は、本当に素晴らしい商品を見つけただけで小さなブランドを成功させられるからだ。

インスタグラムがTikTokと同じくらいのバイラル性や商品を売る可能性があることを、人々は見逃している。そして、バイラルになる要因は嘘がないこと、純粋に本心から(商品を)好きだということだ。最終的には、ソフトサービスはそれを広告にしたいと考え、投稿を後押しするためにブーストもかけることになった。しかし長いあいだ、それは(広告としてではなくひとつの投稿として)独自の生命力を持っていた。インスタグラムにはTikTokと同じように可能性と成長のポテンシャルがある。

インスタグラムについて言えることのひとつは、「ストーリー機能ではリンクを埋め込むことができる」ということ。これはとくにデータ収集に役立つ。しかし、クリエイターとしては、動画内から商品ページにリンクする機能を両プラットフォームに望んでいる。私は、バイラルとなったソフトサービスの動画から一切の報酬を得られなかった。

私にブランドとの契約はなかったため、商品を完売させても一銭も得られなかった。数百万回の再生、多くのエンゲージメントがあったが、アフィリエイトリンクも持っていなかった。最終的には私のプロフィールやストーリーにリンクを置いたが、ほとんどの視聴者はWebサイトに自ら行っていた。

縦型ショートフォーム動画はブランド取引が重要。アフィリエイトコマースは大きくない

これらのプラットフォームがアフィリエイトマーケティングに対応していないため、多くのクリエイターが潜在的な報酬を逃していることが多い。動画内にクリック可能なリンクを設置できて、コミッションを生み出せるようになれば、どうなるか興味深い。商品を完売させたり、商品を宣伝したりすることで信頼やお金を手に入れられるようになれば、多くのクリエイターたちがスポンサー契約の数を減らせるかもしれない。しかし、私たちはそのような状況にはなく、純粋に商品を宣伝して盛り上げてもお金を得ることができないため、スポンサーシップにほぼ100%依存している。

例外的な存在のYouTubeショートはまだ進化の途中

YouTubeは実際に、縦型ショートフォーム動画のアフィリエイトコマースを最もうまくやっている。YouTubeは商品をリンクして、動画の横に小さなアイコンが表示されるような新しいプログラムを行っているからだ。そのリンクをクリックするたびに報酬が得られ、それがアドセンスに追加される。これは素晴らしいことだ。ほかのプラットフォームが、こうした機能を実現できない理由がわからない。

YouTubeショート(YouTube Shorts)はまだかなりランダムだ。私自身もまだどうすればいいか、理解しようとしている最中であり、とても新鮮だ。また、面白いことにYouTubeショートは、TikTokやインスタグラムでとくに興味を持たれていない動画が人気になることがある。複数のプラットフォームで投稿するということで、(動画に人気がでなくても)私の個人的な問題ではないのだ、と理解できる。すべてのアルゴリズムが違うということが、よくわかる。

[原文:Content creator Sarah Palmyra says influencers want more affiliate options on short-form vertical video

Kayleigh Barber(翻訳:塚本 紺、編集:島田涼平)

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