Android 14のベータ版が登場、いち早く14の新機能をチェックする方法はコレ

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2023年4月12日にAndroid 14のベータ版が公開され、2023年秋リリースの次期バージョンで登場予定の新機能をチェックすることが可能になりました。実際の端末に導入するか、エミュレーターを通して14の動作を確認できるとのことなので、実際にPixel 7にインストールして新機能をチェックしてみます。

Get Android 14  |  Android Developers
https://developer.android.com/about/versions/14/get

Android Developers Blog: Android 14 Beta 1
https://android-developers.googleblog.com/2023/04/android-14-beta-1.html

今回のベータ版は、下記の端末にしかインストールすることができません。

・Pixel 4a (5G)
・Pixel 5/5a
・Pixel 6/6 Pro/6a
・Pixel 7/7 Pro

◆1:バックアップ
最初にバックアップを取るため、端末とPCをUSBケーブルで接続します。バックアップを取るために端末の「開発者向けオプション」を有効にする必要があり、今回使用するPixel 7では「設定」をタップして開き……


「デバイス情報」をタップ。


最下部の「ビルド番号」を連打します。そのうち「開発者向けオプションが有効になるまであと○回です」と通知が出て……


「開発者向けオプションが有効になりました」と表示されればOK。


その他のデバイスの場合はAndroidの開発者向けページに手順が記載されています。

デバイスの開発者向けオプションを設定する  |  Android Studio  |  Android Developers
https://developer.android.com/studio/debug/dev-options?hl=ja#enable

開発者向けオプションを有効化できたら、USBデバッグモードをオンにします。まず設定アプリを開き、「システム」をタップ。


「開発者向けオプション」が追加されているのでタップします。


「USBデバッグ」の項目をタップしてオンにします。


確認が表示されるので、「OK」をタップします。


続いて、PC側のセットアップを行います。Androidの開発者向けサイトから「SDK Platform-Tools」をダウンロード。今回はWindows搭載PCを利用するので、「SDK Platform-Tools for Windowsをダウンロード」をクリックします。


zipファイルがダウンロードされるので、エクスプローラーの「すべて展開」をクリックして展開します。


展開したフォルダはアクセスしやすい場所に移動しておきます。今回はCドライブ直下に移動しました。


「Windowsキー+R」で「ファイル名を指定して実行」を開き、「cmd」と入力してOKをクリックし、コマンドプロンプトを起動します。


cdコマンドで先ほどplatform-toolsを置いた場所に移動し、「adb」コマンドでPixelの中身をバックアップします。

cd C:\platform-tools
adb backup -apk -obb -all -shared -f C:\backup.ab

コマンドを入力すると、Pixelにバックアップの確認画面が表示されるので、「データをバックアップ」をタップ。数分程度でバックアップが完了しました。


アプリ関係のデータは保存できましたが、写真やムービーに関しては別途コピーしておく必要があります。今回は内部共有ストレージをまるごとPCにコピーすることにしました。


◆2:ベータ版の導入
Android ベータ プログラム」のページにアクセスし、「ログイン」をクリックします。


Pixelで使用しているアカウントでログインします。


すると、「対象のデバイスを表示」というボタンが表示されるのでクリック。


ログインしたアカウントに紐付いているデバイスのうち、ベータプログラムの対象が一覧で表示されます。今回は「Pixel 7」を利用するので、Pixel 7の「登録」ボタンをクリック。


ベータ版なので全てが自己責任であることや、ベータ版から元に戻す際にデータが全て消失すること、そしてバックアップからの復元が失敗する可能性があることなどの注意が表示されます。問題無ければ、「プログラムのアップデートを受け取る」という項目と「利用規約に同意します」という項目にチェックを入れて「確認して登録」をクリック。


これで登録したPixel端末にベータ版のアップデートが配信されるとのこと。


指示通り、「設定」→「システム」→「システムアップデート」を確認します。最初は「お使いのシステムは最新の状態です」という表示ですが、「アップデートをチェック」をタップすると……


「システムアップデート利用可能」と表示が変わりました。「ダウンロードしてインストール」をタップします。


アップデートの途中、ダウンロードが完了した時点で一時停止が入るので、「再開」をタップしてインストールを開始。


アップデートが完了したら「今すぐ再起動」をタップすればOKです。ダウンロード・インストール合わせて1時間程度必要でした。


これでベータ版の適用は完了。バージョンを確認すると、Android 14のコードネームである「UpsideDownCake」となっています。


◆3:バージョン14の変更点
具体的な全ての変更点については、Androidの公式ページにまとめて記載されています。

・ジェスチャーナビゲーションの矢印の視認性向上
ジェスチャーナビゲーションを有効化するには、設定アプリの「システム」をタップし……


「ナビゲーションモード」をタップ。


「ジェスチャーナビゲーション」をタップすればOKです。


ジェスチャーナビゲーションでは、画面下部の「戻る」ボタンが消える代わりに画面端から中央へスワイプすると「戻る」機能が利用できるようになります。Android 14ではこの「戻る」機能が発動する際に表示される矢印の視認性が向上したとのこと。


・共有時に独自のアクションを設定可能に
OSの共有機能を呼び出した際に、独自のアクションを用意してカスタマイズすることが可能になりました。


・アプリの言語設定を動的に変更可能に
アプリ側でどの言語をサポートしているのかという情報を動的に変更できるようになったため、地域ごとに言語のサポートをカスタマイズしたり、A/Bテストを行うことが可能になりました。

・アプリの動作確認の仕方
アプリを開発している場合、自分のアプリがAndroid 14でもきちんと動くかを確認したいものです。「開発者向けオプション」の「アプリの互換性の変更」画面でAndroid 14での内部的な変更点を一つ一つ確認可能とのこと。


今回のデバイスにはデバッグ可能なアプリがありませんが……


デバッグ可能なアプリがある場合、下記の画面のように変更点ごとに設定をオンオフすることが可能になっています。


◆4:元のバージョンへの戻し方
ベータ版を導入した時と同様にAndroid ベータ プログラムのページにアクセスし、今度は「登録を解除」をクリックします。


「登録を解除するとデータが全部消える」「ベータ版のバージョンが正式リリースされるまで待てば安全にデータを引き継げる」「バックアップが取ってあっても元に戻る保証はない」という注意が書かれています。メインで使用しているデバイスを登録解除するのはかなり危険そうですが、今回は特に問題ないので「登録を解除」をクリック。


ベータ版を導入した時と同様に、アップデートの形で元のAndroidバージョンがインストールされるとのこと。


Pixel 7のアップデート画面を開くとAndroid 13の最新版のデータが用意されていました。「ダウンロードしてインストール」をタップするとアップデートが始まります。


もちろんアップデート後は端末が初期化されているので、再設定が必要です。


PINなどの基本的な設定ができたら、◆1:バックアップの時と同様の方法でUSBデバッグを有効化し、PCとUSBケーブルで接続します。その後コマンドプロンプトでPlatform-Toolsを置いたフォルダに移動し、バックアップの復元コマンドを入力します。今回はCドライブ直下にPlatform-Toolsを設置し、「C:\backup.ab」というファイルにバックアップしていたのでコマンドは下記の通りとなりました。

cd C:\platform-tools
adb restore C:\backup.ab

コマンドを入力すると、Pixelの画面に「完全な復元」と出るので「データを復元する」をタップします。


これで万事OKかと思いきや、中央に「com.shannon.rcsservice」と表示が出たまま全く動かなくなってしまいました。


別途コピーしていた写真やムービーたちは無事でしたが、アプリのデータは消えてしまいました。ベータ版を試す際はデータが消えても大丈夫なサブのデバイスを用意するか、エミュレーターで試すのが良さそうです。

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