2016年、CEOのアンドレアス・パーム氏とクリエイティブ ディレクターのクリスチャン・ラーソン氏はストックホルム拠点のCDLPをローンチして、男性用下着の重要性を高めた。パーム氏によると、CDLPはすぐに英国のGQ誌やエスクァイア誌といったファッションの権威から注目されることになった。
2016年、CEOのアンドレアス・パーム氏とクリエイティブ ディレクターのクリスチャン・ラーソン氏はストックホルム拠点のCDLPをローンチして、男性用下着の重要性を高めた。
「下着には気にするような要素はほとんどなかったので、自分たちも下着について気にしたことはなかった」とパーム氏はGlossyポッドキャストの最新エピソードで語っている。「なので、最初は自分たちのためにデザインした。着たいと思う製品を作った」。
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パーム氏によると、CDLPはすぐに英国のGQ誌やエスクァイア誌といったファッションの権威から注目されることになり、エスクァイア誌ではCDLPが男性下着カテゴリーにもたらす「新しい男らしさ」と持続可能性について取り上げられたという。さらに、ミスターポーター(Mr. Porter)やバーニーズ(Barneys)から早期に注文があり、小売業者からの関心も示された。
それから7年が経過、CDLPはスリープウェアや水着などの製品カテゴリーに拡大している。また、国際市場でも大きな成長を遂げており、米国が売上の大部分を占める。最近、中東でローンチした。
CDLPが黒字化に近づく今年、創業者らは9月にローンチしたウィメンズカテゴリーの成長に注力している。
以下に、ポッドキャストからの追加のハイライトを紹介する。読みやすさのために若干編集されている。
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卸売を通じた検証
パーム氏:「直販チャネルは常にビジネスの主要部分だ。だが、(小売)パートナーを持つことの重要性を過小評価はできない。ロサンゼルスのマックスフィールド(Maxfield)とアパートメントベルリン(Apartment Berlin)で販売を始めた。それがミスターポーター、マッチズファッション(MatchesFashion)、ブラウンズ(Browns)などとの対話につながった。スウェーデンのストックホルムにあるNKというデパートで販売を始めたが、ここは最高のデパートだ。バーニーズも大きなマイルストーンだった。我々は最初から(バーニーズの)ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコで取引したが、これらの(小売業者での販売は)すべて非常に重要だった。D2C時代には誰でもブランドをローンチしては「最高のものを作る」と宣言できるというメリットがあった。だが、問題だったのは、そう言ったり、「この(製品)カテゴリーをディスラプトする」と言ったりするブランドが毎月100もあったこと。それにそれだけでは十分ではない場合もある。誰かが(ブランドの主張を)検証しなければならない。当社がミスターポーターと仕事を始めたとき、ミスターポーターが「お気に入りの下着ブランド」という特集を組んだ。当社は1位だった。記事では、ほかに社歴50〜60年の2ブランドも特集されていた。このおかげで当社には多くの実証が与えられた。現在、新規の卸売パートナーを追加してもそれほど大きな違いはないだろう。だが、最初は、我々が行ったように、ブランドが大企業に対抗するためにはそのような検証を得ることが重要だ。しかし、卸売が(当社の売上の)15~30%を超えたことはない」。
男性の「官能の」進化
ラーソン氏:「当社の存在理由は持ちものや服に関心を持ち始めた男性を支援することだ。(当社の創業時に)質問したとしたら、ほとんどの男性は下着についてそれほど考えていなかっただろう。下着は必需品だと思われていた。男性が下着についてもっと考え始め、服をもっと慎重に選ぶようになり、セクシーさを感じることができるようになったという文化的な変化が少しはあったと思う。もし、父に『下着姿でセクシーな気分になったことはあるか?』と聞いたとしたら、父はどう答えていいかわからないだろう。だが、友人たちに聞いたら彼らは自分の官能性について自信を持って話してくれると思う。下着は朝一番に着て最後に脱ぐもの、またはずっと着ているかもしれない。一番よく着る衣服だ。なので、下着は裸であることと強く関連している。そして、我々男性は、この10年間でこのようなことに対する文化的意識が劇的に変化しているのを経験している」。
収益性への新たなフォーカス
パーム氏:「当社のような、消費者との関係があり、急成長しているD2Cビジネスへの投資にはいつも大きな関心が寄せられている。創業以来、当社は前年比で約100%の成長を遂げている。ベンチャーキャピタルや、ベンチャーキャピタルが資金を提供するビジネスに携わる誰もが2022年に状況が変わったことを知っている。ほかの多くのブランドと同様、長いランウェイを確保するために当社もフォーカスを成長から収益性に転換した。当社は企業価値の構築のために事業を行っているのではない。時間の経過とともに利益を生み出す優れたビジネスを構築するのが目的だ。初期にはベンチャー支援を受けており、また、ここ数年は投資を希望する大勢の人々からアプローチを受けていたが、環境は昨年変わった。昨年資金を使い果たした(多くの)素晴らしいブランドを気の毒に思った。なぜなら、突然ベンチャーキャピタル業界全体が180度方向転換して、ビジネスへの資金提供を中止したからだ。迅速に収益性を確保するのが困難なビジネスもある。しかし、当社やほかのいくつかの会社には収益性をすばやく確保できる適切な状況があった」。
[原文:CDLP’s Andreas Palm and Christian Larson: Validation through retail partners is key to compete]
JILL MANOFF(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)
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