こちらは、小売業界の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」の記事です
※モダンリテール[日本版]は、DIGIDAY[日本版]内のバーティカルサイトとなります
昨年から、多くのブランドがソーシャルショッピングとライブストリームコマースの両方のプラットフォームをテストをはじめている。しかし、買い物客は実際にこれらのアプリで購入を行っているのだろうか。
米モダンリテールと、消費者調査プラットフォームのアテストによって得られたデータによると、その答えはイエスだ(ただし多少の注意事項がある)。最近行われた調査では、米国の2000人の消費者に対して、ライブストリーミングとソーシャルコマースに関する考えとショッピングのパターンについて質問した。そして、多くの回答者はこれらのプラットフォームを使用して購入を行うことに抵抗がないだけでなく、すでに購入を行っていると回答した。
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そして、買い物をしたことがあると回答した51%のうち45%は、数回だけ買い物をしたことがあると回答した。また、回答者の4分の1以上は何回も買い物をしたことがあると回答した。
これは、ブランドにとっていいニュースだろう。多くのブランドは、ハインツ(Heinz)のようなCPG大手企業や、ウォルマート(Walmart)、ノードストローム(Nordstrom)などの大手小売業者も含め、ライブストリームプラットフォームで試行錯誤を繰り返してきた。
ウォルマートのブランド担当バイスプレジデントを務めるキャシー・シュレイバーグ氏は、「当社は、買い物客が常に新しい場所、特にソーシャルメディアでのインスピレーションを探し求めており、そのときにより多くの買い物をすることを理解している」と、昨年後半に米モダンリテールに語った。
最新の米モダンリテールの調査分析によると、ソーシャルコマースとライブストリームショッピングの分野をテストするD2Cブランドが増えていることを明らかにした。食料や飲料など特定の小売カテゴリーは、コンバージョンよりも発見を主な目的としてチャネルを使用していた。
すなわち、買い物客はソーシャルやライブストリームのプラットフォームで購入を希望するアイテムの種類について、特定の傾向があるように見える。この最新の調査結果からも、その事実が示唆されている。これらの種類のアプリにどの程度の金額を安心して消費できるかという質問に対して、回答には大きな幅があった。たとえば、回答者の22%は10ドル(約1300円)未満しか消費しないと回答し、20%は何も消費しないと回答した。しかし一方で15%は25ドル(約3250円)から50ドル(約6500円)を消費すると回答し、5%の回答者は500ドル(約6万5000円)を超える金額でも問題ないと答えた。
この調査は、米国におけるソーシャルおよびライブストリーミングのコマースにおける情勢の変化を示していると考えられる。一部の買い物客は依然としてこれらのプログラムに消極的だが、ほかの客はプログラムをテストすることに関心を抱いている。
このような前提のもとで、以前の米モダンリテールとアテストによる調査結果に関する記事で指摘したように、買い物客は新興企業によるライブストリームのコマースアプリより、FacebookやTikTokなど、自分たちがすでによく知り使用しているプラットフォームに引き寄せられる可能性が高い。
中国などほかの諸国では、ライブストリームアプリがオンラインショッピングの主なモードのひとつになっている。そして、近い将来には米国においても、そのようなトレンドがはじまる可能性がある。
Cale Guthrie Weissman(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
Illustration by Ivy Liu