Activision Blizzardの株主が年次ハラスメントレポートを作成するか否かについて投票、Activision Blizzardは反対票を推奨

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セクハラや性差別問題で揺れる大手ゲーム会社のActivision Blizzardが、現地時間の2022年6月21日に職場での虐待行為やハラスメントを阻止するための年次レポートを作成するか否かについて、株主投票を行いました。

Activision Blizzard shareholders vote for public harassment report – The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/video-games/2022/06/21/activision-blizzard-shareholder-meeting-vote/


Activision Investors Ignore Board, Approve Annual Abuse Reports
https://kotaku.com/activision-board-harassment-abuse-report-stockholders-v-1849090137

6月21日、Activision Blizzardは20分の会議を開き、職場での虐待やハラスメントを阻止するための同社の継続的な取り組みを文書化し、セクハラや性差別問題に関するさまざまな苦情を可視化するための年次報告書の作成案に関する株主投票を行いました。

Activision Blizzard側は株主に対して年次報告書の作成に反対することを推奨しており、そもそも年次報告書の作成義務は存在しないことから、リクエストを完全に無視してしまう可能性も示唆されています。


Activision Blizzardに社内のハラスメントに関する年次報告書を作成するように最初に求めたのは、ニューヨーク州の会計監査役を務めるトーマス・ディナポリ氏。同氏は2022年2月にActivision Blizzardに対してハラスメントレポートを提出するよう求めており、この種のレポートを作成する理由を「投資家の信頼を回復」し、「透明性を高める必要があるため」としています。

これは「セクハラや賃金格差など女性従業員に対する不当な扱いが続いている」としてカリフォルニア州公正雇用住宅局がActivision Blizzardを提訴したことに起因しています。

コール オブ デューティを抱えるゲーム会社「Activision Blizzard」がセクハラ・虐待で訴訟へ、約1000人の従業員が署名した公開書簡の内容とは? – GIGAZINE


Activision Blizzardに社内のハラスメントに関する年次報告書を作成させる理由は、同社が職場状態を改善するために積極的に取り組んでいるか否かを確認するためです。また、年次報告書が作成されることになれば、Activision Blizzardがハラスメントや性差別問題の被害者に対してどの程度の補償金を支払っているのかが明確になります。

Activision Blizzardが年次報告書の作成を望んでいないことはこれまでにも報じられており、同社の広報担当者は「取締役会はエネルギーとリソースを年次報告書の作成に割くのではなく、従業員の懸念に直接対応するために注ぎたいと考えています」とコメントしています。

なお、海外ゲームメディアのKotakuがActivision Blizzardに対して株主投票があったか否かを確認したところ、同社は投票があったことを認めていますが、年次報告書がリリースされるか否かについては明らかにしていません。

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