安定のイーロン・マスク。
Twitterの買収が完了したら、プラットフォーム上で言論の自由にも力をいれたい考えのイーロン・マスク氏。SNSプラットフォームと電気自動車では、マスク氏は言論の自由に対する許容力が異なるようです。中国でテスラを批判した人を訴えてますから。
昨年の4月19日、Z上海モーターショ2021にて、hang YazhouさんがTeslaの安全性に疑問があるとデモを決行。彼女が着用したTシャツには真っ赤なTeslaロゴと一緒に「ブレーキが効かない」と書かれていました。Yazhouさんいわく、Model 3のブレーキ不具合で父親が事故を起こしたというのです。Teslaはこの女性の訴えを無視し、中国SNSで不評をかいプチ炎上。そんな中、Teslaの消費者に対する横柄な態度はあんまりだとして声をあげたのが、CCTimeというメディアを運営するXiang Ligangさん。てことで、この2人、Teslaに訴えられました。ほかにもブレーキの安全性に苦言を呈した中国インフルエンサーのXiaogang Xuezhangさんも訴えられています。
Teslaの安全性は定期的に話題になりますが、ついこの間もTesla車5万4000台リコールのニュースを報じたAPの記者を、マスク氏みずからが「ジャーナリストじゃなくて、実はロビー活動やってる奴」「誠実さがない」とケチョンケチョンにけなしていました、わざわざTwitterで。
TeslaにもPR部門はあるのでしょうが、その部署を飛び越えて(スルーして)、ニュースやSNSポストに対してトップが直接対応してしまうのがマスクスタイル。それが彼の人気の理由ですが、トラブルのもとでもあります。
フリースピーチを訴えつつ、自分に矢が飛んできたら倍にして打ち返す。打ち返すのもまた言論の自由なのでしょうか?
Teslaの売り上げの2割は中国。2021年には米国内売上の半分近くにまで迫っており、中国市場は急拡大しています。コロナウイルスの影響はもちろん、中国内で批判される「客に対する偉そうな態度」のTeslaは、今年どれだけ成長するのでしょうか。
Source: EqualOcean, Global Times