iPhoneやiPadのアクセシビリティが強化。自分の声を再現する機能も

GIZMODO

さらに多くの人にとって、さらに使いやすく。

優れたテクノロジーをすべての人に届けるべく、Appleはアクセシビリティに関する新機能を発表しました。UIの変化や操作性だけでなく、なんと合成音声まで作れるようになるそうな。え、すごくない!?

シンプルなUIを提供「Assistive Access」

230517applegaad_02

Assistive Access(アシスティブアクセス)」機能をオンにすると、iPhoneやiPadのUIが大きく変化。アイコンが大きくなり、通話、メッセージ、カメラ、写真、音楽のアイコンが表示されます(TVも追加可能)。

230517applegaad_03

例えば通話をタップすると連絡先とアイコンが大きく表示。ここから通話したい相手をタップすると、通話もしくはビデオ通話が選択できます。普段のUIよりもかなりシンプルになりましたね。下部のBACKをタップすると前の画面に戻れます(長押しで通常のホーム画面に回帰)。

230517applegaad_04

メッセージアプリでは一般的なキーボードのほか、絵文字だけのキーボードを表示することも。カメラや写真、音楽のアプリに関してもアイコンが巨大化し、タップしやすいUIに変化しています。

テキストを読み上げてくれる「Live Speech」

230517applegaad_05

Live Speech(ライブスピーチ)」は、テキストの読み上げ機能。発話や会話が困難な人を手助けする機能の一つで、通話やビデオ通話中でもテキストの読み上げによるコミュニケーションが可能です。

この機能はiPhoneとiPadだけでなく、Macからも利用可能。よく使う文章は保存しておくこともできます。

ユーザーの声を再現する「Personal Voice」

230517applegaad_06

上記のLive Speechと組み合わせることで効果的に利用できるのが、「Personal Voice(パーソナルボイス)」。デバイスが指示する文章をあらかじめ読み上げて学習させると、なんと発話者の声質を合成音声として作成・保存することができます。かかる時間は約15分。

この機能は、ALS患者のように声を喪失する可能性がある人に向けて、非営利団体Team GleasonとAppleが共同開発したもの。サードパーティによる類似サービスは既にありますが、コストを要さず簡単に、なおかつセキュア(ローカルデバイスで完結する)である点がAppleの独自性です。

指差した場所をカメラで読み上げ「Point and Speak」

iPhoneとiPadに実装されている「拡大鏡」機能には、周囲の人物やドアを検知する検出モードがあります。ここに新しく「Point and Speak」機能が追加。実際に利用するとこんな感じ。

検出モード時、指差した部分のテキストをスマホが発話(VoiceOver)してくれます。

すべての人がテクノロジーを体験できるように

230517applegaad_07

この他にもMacとiPhoneをペアリングして快適な聞こえ感を調整できる「Made for iPhone」や、音声コントロール時のテキスト編集機能、テキストサイズの細かな調整、GIFアニメの自動停止など、多数の機能が追加されています

明日2023年5月18日は、デジタル分野のアクセシビリティを考えるGAAD 2023の前日。Appleには様々なアクセシビリティ機能が実装されていますが、今回のアップデートでさらに進化しましたね。

Source: Apple

タイトルとURLをコピーしました