自民重鎮 韓国との歴史戦始まる – 深谷隆司

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 文化庁の文化審議会が「佐渡島の金山」をユネスコの世界文化遺産候補に選んだのに、韓国からの抗議に負けて見送り方向となっていた。

 私は前回のブログで政府の弱腰を痛烈に批判し、様々な分野を通じて「断固推薦すべき」とPRにつとめてきた。

 幸い私のブログはマスコミも含めて政治家はじめ多くの人が見てくれているが、そのことも多少の効果になったのか、28日、岸田首相は一転して推薦する方針を明らかにした。

 実際のことを言えば弱腰は外務省で、自民党重鎮などへの根回しに入っていて、政府もそれに押されるように見送りの調整に動いていた。

 しかし、最終的に首相が韓国側の主張は事実誤認で国際社会へ真実を訴えるべきだと判断したようだ。

 歴史的事実を国際社会に伝えるため、滝崎成樹官房副長官補をトップとする省庁横断型の作業部会を立ち上げることにもなった。国際広報は日本の苦手、弱点の一つで、成果を上げられないというよりほとんど行われていなかったのだ。 まさに岸田首相の英断で、「決められる男」の面目躍如といったところか・・・。

 今回の申請対象は韓国の動きに配慮して「江戸時代まで」に限定しているが、正直私は不満である。

 韓国の主張は、日本の官憲に強制的に連れていかれた朝鮮人が奴隷のように酷使され、賃金も一銭ももらえなかったという、いわゆる「強制労働」「奴隷労働」への批判であった。

 しかし、韓国の李栄薫は編著の「反日種族主義」で「歪曲された歴史認識」だと論破し、「日本に渡った朝鮮人たちは自発的にお金を儲けるために日本に渡った」「朝鮮人の若者にとって日本はロマンであった」と書き、更に賃金の面でも日本人との差は無かったと具体的史実に基づいて書いている。

 韓国人が自ら書いた「反日種族主義」は韓国でベストセラーになり、日本でも大きな話題になった。是非読んで欲しいものである。

 来年夏の登録に向け、韓国との歴史戦が始まる。平成26年の端島炭鉱(通称軍艦島)の推薦の際も、韓国は大変なロビー活動を展開し、事実に反する情報を氾濫させた。

 韓国や中国が対抗措置として、慰安婦や南京事件などの関連施設などを世界文化遺産の審査に持ち込むことも考えられる。北朝鮮やウクライナ情報の対応に追われる米国も、日韓のあらたな火種を疎ましく思っているとの情報もある。

 前回よりさらに不利な状況だが、岸田首相は「歴史戦を挑まれている中戦うべき時はちゃんと戦う」と訓示している。

 日本の正当性を徹底的に国際社会に浸透させ、佐渡島金山の登録を断固勝ち取るため国を挙げての努力を期待したい。

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