ライフハッカー[日本版] 2021年11月19日掲載の記事より転載
「Googleはあなたのデータを使って怪しいことをしている」と言われても、今となっては何も驚くべきことではなくなってしまいました。
Googleなどの企業が、ビジネスや利益を盾に、日々、私たちのプライバシーやセキュリティを侵害していることはすでに周知の事実であり、皆さんも何となく対処しているのではないでしょうか。
しかし、最近のChromeには今までにはない不気味さがあるのです。特に、Android端末でブラウザを使用している場合には。
アプリ開発者とセキュリティ研究者の二人組のMyskは、最近、Chromeの怪しさをTwitterで暴露しました。
Myskはそのツイートの中で、Chromeはデフォルトで、あなたが訪れたウェブサイトとあなたの携帯電話のモーションデータを共有していることを明らかにしました。
モーションデータを第三者に利用させない方が良い理由
まず第一に、これまで指摘してきたように、これは極めて不気味な行為です。
このデータは、携帯電話の加速度センサー、いわゆるジャイロセンサーから送られてくるもので、デバイスの向きや位置を追跡するセンサーです。
このセンサーのおかげで、縦向きと横向きの切り替えや、あなたと携帯電話の動きを追跡することができます。たとえば、フィットネスアプリでは、携帯電話を身につけていれば、何歩歩いたかを知ることができます。
多くのスマホユーザーは端末をポケットに入れ、常に肌身離さず持っているので、携帯電話にはたくさんのモーションデータが蓄積されていきます。
Google Chromeでは、クリックしたウェブサイトがモーションデータを要求する場合、それを積極的に提供するようになっています。
研究者たちは、これらのサイトが加速度計のデータを使用して、広告のインタラクションの監視、広告のインプレッションの確認、そしてデバイスの追跡を行なっていることを発見しました。
これはかなり危険なものです。ウェブサイトは、お客様が広告をクリックするかどうかを知りたいだけではなく、お客様がこれらのポップアップなどの広告にどのように物理的に触れていくかを知ろうとしているのです。
それだけではありません。カメラを盗聴して、着ているシャツの色だってバレている可能性があるのです。
Chromeがモーションデータをサイトにばら撒かないようにするには
携帯電話からアプリを削除しましょう。いえ、冗談です。Android端末を使っている人の大半は、Chromeからほかのブラウザアプリにわざわざ乗り換えたくはないでしょう。
しかし、プライバシーを重視するユーザーは、Firefoxのような評判の良いものに乗り換えたほうが良いかもしれません。
とはいえ、特にAndroid端末では、Chromeを使い続けるほうが多くのメリットがあります(AndroidもGoogleが設計・運営しているプラットフォームであることを考えると)。
Chromeアプリを削除するといった抜本的な対策を取りたくない場合、Googleがモーションデータを共有しないように設定することができます。
Myskがツイートで指摘しているように、Chromeの設定からモーションデータの共有を無効にすることができるようです。
Dear #Android users,
Chrome shares your motion sensor with all the websites you visit by default.
This video shows how you can disable it. Please do it now.
You can learn more about this here:https://t.co/zMbPpuX3VH#CyberSecurity#Privacypic.twitter.com/riWNQUfxKB— Mysk 🇨🇦🇩🇪 (@mysk_co) October 29, 2021
方法は以下の通りです。
アプリを起動し、右上の3つの点をタップして、”設定 “を選択します。
次に、下にスクロールして、「サイトの設定」、「モーションセンサー」の順にタップします。
ここでトグルをオフにすると、今後、第三者のサイトにあなたのモーションデータが行き渡ることはないでしょう。