平坂さんは生き物を捕まえるために離島や海外に行ってます。
記事ではいきなり海外から始まりますが、そこまでどうやって行っているのか、なにを持っていっているのか、普段はなにを食べているのかなど記事には書いてない部分を聞きました。
短期集中連載の第5回目です。
防水カメラでもだめにする
林:
カメラはオリンパスですか?
平坂:
TG-4とあとは一眼。そっちも防滴で。ちょっとは濡らしていいやつ。濡らしていいやつですらだめにしてしまう。
林:
どうやったらだめになるんですか。
平坂:
濡らしすぎるとか。完全防水やつでも延々何時間も水につかっているとだめなんですよ。あと、やたら深くに入れちゃうとか。パッキンとかに髪の毛が挟まったりしても当然ダメ。
あとは単純に岩に落とすとか。
濡れてもいいやって思うと慢心して扱いがどんどん雑になってて。
林:メーカーも想定外でしょうね。
1年ごしで行くこともある
林:
捕りたい魚や虫があって国を決める感じですよね
平坂:
そうですね。基本的にはそうなんですけど、Aっていう魚とか虫を捕りに行って、それを探してる間に「他にこんな面白いのもいるんだ!」ってターゲットBの存在を知って、一旦帰国してまた次の年の同じタイミングでそれを捕りに行くということもあります。
あるいはAが想定外に早く捕れたら、残りの日程は現地で知ったBを捕まえるのに全力投球したりとか。
林:
珍しい生き物情報は日本にいれば耳に入ってきますよね
平坂:
そうですね。おおよそは。すごくマイナーなちっちゃい虫とか、小魚とかだと情報が入ってきてないものもあるので、そういうのに遭遇できると嬉しいですよね。
虫の研究室に行けば新種に名前をつけられる
林:
リュウジンオオムカデは平坂さんがみつけたわけじゃないんですね
平坂:
いやいや、あれはもう僕が大学に入学するぐらいの年…少なくとも15年ぐらい前から存在自体は生物好きのみんなに知られてたんですよ。
なんか沖縄に超でっかいムカデいるよね、って。
ムカデはすごく分類がむずかしいらしくて。形がみんな一緒じゃないですか。
研究者も少ないから、明らかにあれは新種のムカデなんだけど名前はついてないっていう状態がずっと続いてたみたいなんですよ。
このたび晴れて名前がついたという。
林:
まだ名前が付いてない新種って多いんですね。
平坂:
めちゃくちゃ多いです。
大学時代は魚の研究室だったんですけど、虫の研究室からも声かけられてて、そのときの口説き文句が「うちに来たら卒論で新種に名前つけられるよ」だった。
「あんた、学生のうちに100%の確率で新種を発見できるんだよ」って。
あーそれ心踊るな-と思いながらも、魚の研究室にしました。
林:
魚も新種いそうですね。
平坂:
たぶん出ますね。いま黒潮生物研究所というところに声かけてもらって。客員研究員として働いているんですけど、日本の、特に沖縄の海で新種の深海魚を探すっていうプロジェクトをやってます。
林:
名前つけられますね。
平坂:
うん、まあ見つかればですね、見つかると思うんですけどね。
林:
2キロの重りで。深海魚を
平坂:
大変なんですよ。引き上げるのも電動で勝手に巻いてくれるリールじゃないと。
たまにバッテリー切れとかで手で巻くことあるんですけど。めちゃめちゃしんどいですよ。
マックのポテトの話に戻る
林:
いちばん好きなのマックのポテトなんですね。
平坂:
マックのポテト美味いですね。分かりやすい味で。
林:
ジャンクフードはお腹壊すっていってませんでした?
平坂:
インスタントラーメンですね。特に袋麺。大好きなんですけど。食べると100%おなか痛くなります。それでも好きだから無理して食べるんですけどね。
林:
もっとお腹痛くなりそうなものを食べてるのに…長々と対談ありがとうございました。
(おしまい)