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東京五輪が始まったな。連日連日メダル獲得のニュースに触れるとやっぱり気持ちが昂るよ。それだけに無観客の会場はむなしいし、1年延期した結果が今の状態だってことには納得いかないな。アメリカで大谷翔平選手が出るゲームの観客席を見れば、日米の国力の差が一目瞭然だよ。
五輪開催にしがみつきながらワクチンが確保しきれない。言ってることに実行が伴わないのは自公政権の実力だよな。あのね、今から思えばの話だけど、ワクチン接種って高齢者からでなく、若者から優先してたほうが日本のコロナ対策は良かったんじゃないかな?
だって、高齢者のほうがコロナ対策により慎重だもの。むやみに街を出歩いたりしてないよ。現に働いたり出歩いたりで日本を動かしている層って20代~50代だろ? その年齢層から先にワクチンを打ってたらどうなってたかな、って思うんだ。今の第5波はあったのかなって。
高齢者は重症化しやすいから年寄りから守っていこう、ワクチンが始まるまでその考えが当然だと思ってたけど、もしかしたらそれって裏目だったのかもって・・・。
長すぎた入場行進 代表がいっぺんに入れば20分で済む
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まあ、結局ワクチンが半端な状態で五輪は開幕した。開会式を見た感想? じゃあ先に、良かった点から言っていこうか。良かったのは新しい国立競技場の座席。一色にせず市松模様みたいなデザインにしたことで無観客に見えなかった。あれは座席がガラガラに見えるのと、誰かいるように見えるのとじゃ大違いだよ。
建築した隈研吾さんもまさか五輪の開会式が無観客になるとは想定しなかったろうけど、いい仕事したよ。ケガの功名かな(笑)。
あと良かったっていうと・・・うーん・・・。むずかしいな、みんな思っただろうけど全体に長かったよな。ソーシャルディスタンスを取るってことで選手の入場に時間がかかったのはわかるけど、ああやってゾロゾロと出てくる入場行進がこれからも必要なのか、一度考えたほうがいいよね。
全部で205の国と地域だろ。各選手は競技で見られるんだから、どこも国旗を掲げた2~3人ずつでいいよ。そうしていっぺんに入ってくれば入場なんか20分で終わるよ。
ゾロゾロ出てきて、やたら手にスマホ持って記念撮影してただろ。「スマホ歩きは危ないからやめましょう!」って駅のポスターに貼ってあるよ。あれじゃ、世界中に「スマホ歩きしましょう」って言ってるようなもんだよ(苦笑)。
オープニングの開会式の選手入場は簡素でいい。そのぶんラストの閉会式で選手たちが自由に参加すればいいんだ。57年前の東京五輪(1964年)はいい閉会式だったよ。解放感もあったからか、各国の選手たちが行儀よく出てくるのをやめて、みんなバラバラになだれ込んで入り乱れてるんだ。そうして国境を越えて交流してね。あの東京五輪の閉会式で初めてそんなふうになったんだ。画期的だった。それで充分だよ。
ルールを守れないバッハ・橋本両会長の時間超過スピーチ
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あと長かったと言えば、言わずもがなだけどバッハ会長のスピーチだな。言ってた内容も「言い訳」ばかり。あんなのだらだら聞かされても・・・って話だよ。
編集部)あの場面、橋本聖子東京五輪・パラリンピック組織委員会会長が6分半、バッハIOC会長が13分、ふたり合わせて20分でした。あらかじめの持ち時間はふたり合わせて9分だったそうです。
IOCと東京五輪・パラリンピック組織委員会の両会長が「時間」を守らないんだから、五輪も推して知るべしだな。五輪はスポーツの大会だ。サッカーでもバスケットボールでも柔道でも多くのスポーツには試合時間というルールがある。全員がそのルールに従って競技をしている。なのに、大会を運営するトップが決められた時間にルーズじゃ、どうしようもないよ(苦笑)。
だから、陛下の開会宣言が際立って見えたよ。言うべきことをおっしゃってご自身の役目をきちんと果たされる。素晴らしいことだなって思ったよ。
メッセージが感じられなかったプログラム
開会式は色んなプログラムを見せてたけど、全体に散漫だった。東京五輪であること、日本で開催すること、東北の復興がどういう状況であるかを世界に見せること、そういうトータルのメッセージを大きくつかんで世界に見せるには至ってなかったよ。これが東京五輪なんだっていう宇宙が見えなかった。小さくこま切れなものをつなぎ合わせたっていう印象だ。
終わってみて色んなものを味わったけど、メインディッシュが出てこないで、小皿の料理ばかり食べた感じ? とにかく色んな人の口に合わせようとしてるっていうか、和洋ゴチャゴチャしてたな。そういう気遣いは選手村の食堂メニューだけで充分だよ(苦笑)。
多様性とか調和とか、そういう意識なのかもしれないけど、それがことごとく違うように感じた。日本と東京をどう発信するかって言ったら、オリジナルをもっと尊重すればいいのにって思ったよ。木遣りなら木遣りで見せればいいのに途中からタップが加わったりしてさ。あのタップダンサーが有名な方だとしても、世界の目で見たらタップはハリウッドでありブロードウェイなんだよな。
どうして東京で、わざわざアメリカを感じさせるんだろうってね。もしタップをやるんだったら、たけちゃん(北野武監督)が映画『座頭市』やったような下駄タップを大人数の群舞で迫力満点で見せるとか、もっと「和」に取り込まないと。たぶん取り込みきれてないから半端に見えちゃったんだ。
『イマジン』を使った場面も、なぜって思ったよ。ジョンレノンの奥さんが日本のオノヨーコさんだからなの? 『イマジン』は素晴らしい曲だけど、それはすでに世界中が知ってるよ。わざわざ今この時代の東京五輪に使う曲じゃないと思ったな。
別の曲でいいなら東日本大震災のあとにNHKが流し続けてる『花は咲く』のほうが、いいと思う。「復興五輪」を掲げてるわけだし、世界の人たちが「何の歌だろう?」って思って、その意味を知るキッカケになれば大きなメッセージとして伝わるんだから。