RAZERはピコピコしないと始まらない!
こちらはゲーミングPC、マウス、キーボードのみならずイヤホンでも存在感を増してるRAZERから、今月発表のワイヤレスイヤホン「RAZER Hammerhead True Wireless」の最新型です。ノイズキャンセリングが加わって、インイヤーのフィット感も向上。色が変わるLEDロゴもバッチリ付いてますよ〜!
「両耳ピコピコ光ってどうするんねん?」となったそこのあなた。まあ確かに自分じゃ見えないし、あんまり意味ないけど、たったの130ドルでアクティブノイズキャンセレーションやEQフルカスタマイズといった上位機能を備えたイヤーピースはなかなか見つかりません…よ? Apple(アップル)に全財産捧げるって決めちゃってる人でもない限り、これやめてAirPodsを買う理由はほぼないです。
ワイヤレスイヤホンRAZER Hammerhead True Wireless
これは何?:インイヤー構造を変え、アクティブノイズキャンセリング、光るLEDが加わったRAZER最新のHammerhead Trueワイヤレスイヤホン。
価格:130ドル(日本国内価格:1万5980円)。
好きなところ:至高のサウンド。EQフルカスタマイズなどアプリも充実。
好きじゃないところ:LEDエフェクトでバッテリーが減る。LEDは装着時、周りの人に見えるだけ。
3つのイヤーチップでぴったりフィット
RAZERの初代Hammerhead True Wireless Earbudsは、アップルの初代AirPodsのクローンと言われていました。うどん部分が脱落して落ちやすいところまでソックリ。でも、新バージョンは昨年発売のRazer Hammerhead True Wireless Pro Earbudsと同じく、3つのシリコン製イヤーチップが付いてくるので、もっと自分の耳にフィットするものを選べるしノイズもシャットアウトできます。
Nothing Ear (1)(レビュー)やAirPods Proと比べると、Hammerhead True Wireless Earbudsはうどん部分が長くて、市販品では大きいほうですが、耳に入れると意外と軽くて違和感ゼロ。ジョギング中ずり落ちてくることは一度もなかったです。
何はさておきLEDの話をしよう
LEDはTwitchストリーマーやレイヴで目立つこと間違いなし(どっちもワイヤレス要らないけど)。あとは会社の宣伝ぐらいしか特に存在理由は思いつきませんが、そこはRAZER。LEDエフェクトも何通りか用意する力の入れようです。
LEDの設定はRAZER ChromaRGBというモバイルアプリをスマホで操作して行います(イヤホンの設定用アプリはふたつもある)。 単色を選んだり、ゆっくりカラースペクトラムを回るようにしたり、2色チェンジするのも自在。イコライザーみたいに、音源のビートに合わせてピコピコさせることもできます。
この最後のビートにシンクロするのは(Audio Meterモードという)最高なんだけど、音楽に合わせてクビ振るのとピコピコがシンクロしても、外の人には音楽が聴こえないので、でたらめに光ってるようにも見えるんだよね…。あとこれについてはRAZERも認めてるんだけど、やっぱりバッテリーの減りは早くなるみたい。LEDとANCをオフにすると、 新型Hammerhead True Wireless Earbudsは単体で連続再生6.5時間、充電ケースとペアリングすると32時間半で、Nothingの99ドルのEar (1)の34時間に迫る水準。アップルの249ドルするAirPods Pro(24時間)よりずっと長持ち。ただLEDをオンにすると、単体でバッテリー持ちが1時間短くなって、充電ケース使用時は5時間短くなっちゃう。思ったほど大きな違いではないけどやっぱり短くなるのね…。ワイヤレスイヤホンはそれじゃなくてもバッテリー持ちが課題なので、だれが好き好んでLEDオンにするんだろう…と思わなくもない。
充電ケースはややLサイズ
新型Hammerhead True Wireless Earbudsで唯一不満なのが充電ケース。初代は横にして収納できる小さめのケースが同梱になってましたが、 新型では縦に入れるスタイルになっていて、サイズもやや大きくなってます。
これまで使ったなかで最大ってほどじゃないけど、AirPods Proよりはポケットでかさばるかな。なおかつワイヤレス充電はできません。充電中はUSB-Cの充電ケーブルを下に差し込まないと。まあ、ワイヤレスイヤホンに使えるQi規格のワイヤレス充電器も今は100ドル切ってるので、それを買っちゃうっていうのもありですが。
ドライバは小さく、サウンドはビッグに
初代RAZER Hammerhead True Wireless Earbudsには13mmの大きなドライバが入ってたけど、新型ではこれが10mmになりました(まだサイズ的には300ドルのMaster & Dynamic MW08sに近いけど)。ドライバが小型化したにも関わらずサウンドは最高で、高音のパンチ、低音の再現性に優れ、耳の中に心地良く音が広がります。それでいて、ほどよくバランスも取れていて、むやみにボリュームを上げても音が割れることがありません。とても130ドルとは思えないサウンドだし、250ドル以上の他社製品とほぼ並ぶクオリティです。
Nothings Ear (1)のアプリと違うのは、RAZER Audioアプリでは「Enhanced Bas」、「Vocal」、「Enhanced Clarity」といったイコライザーモードを切り替えたり、10のスライダーで周波数帯をいじってカスタムEQミックスを自作できることですね。箱から取り出してそのまま使っても文句のつけようのないサウンドですが、EQフルカスタマイズで誰でも好みのサウンドを楽しめちゃう。今のアプリ付属ワイヤレスイヤホンすべてがこうあるべきだって思いました。
アクティブノイズキャンセリングも高性能で、AirPods Pro並みに優れています。低周波数帯の遮音については99ドルのNothing Ear (1)のほうが若干良いかなと感じましたが、それは両機種をじっくり何度も耳に入れたり出したりして聴き比べてやっと分かる違いであって、今日Hammerhead使って明日Ear (1)使って分かるっていう違いじゃないです。本当にノイキャン重視ならオーバーイヤーのほうがいいって話もあるし。通話テストもやってみましたが、電話の声とHammerheadsを通した声では少し違いが出るって皆言ってましたけど、声はきれいに拾えました。
買い?
色が変わるLEDは性能を下げるだけなので、ワイヤレスイヤホンには要らないかなと思うけど、その不満を補うに余りある新機能とアップグレード。130ドルでこのクオリティはホントすごいわ。ぶっちゃけRazer Hammerhead True Wireless Proよりおすすめ。THX認証は消えてしまうけど、それで70ドル浮くんだから。