朝の時間帯にTwitterのトレンドを見ていると、「週の真ん中」「○○の日」など定番のワードがあるものだが、その中に毎日のように登場する「Wordle○○」という単語がある。
雨の日も風の日も、月曜日も火曜日も水曜日も登場し続けている「Wordle」。ある意味、最強トレンドワードと呼べるかもしれない。
しかし実際のツイートを見ても、四角いブロックのような絵文字が並ぶだけで意味がわからない。なにこれ……?
・「Wordle」とは
少し調べるだけで判明したのだが、これは世界中で遊ばれている英語のワードパズル。結果を簡単にシェアできるため、通勤時間などに解いてツイートするのを習慣としている人が多数いる模様。
海外では(ツイートではないものの)高齢女性から日課のWordleメールが届かないことを家族が不審に思い、人質事件解決に結びついたケースもあったそう。
しかし英語のゲーム、日本人にできるものなんだろうか?
※以下、2022年7月6日配信 Wordle 382のネタバレあり
・5文字の英単語を推理していく
サイトにアクセスするだけでゲームが始まり、会員登録もアプリのダウンロードも不要。開始のハードルはとても低い。
現在は米紙ニューヨーク・タイムズが権利をもっているため同社のゲームサイトにつながる。問題は1日1回更新されるそうで、過去にさかのぼってのプレイはできない。
ルールは簡単。穴埋めのように「5文字からなる英単語」を推理していく。パズル雑誌に載っている「漢字スケルトン」などと似ている。
最初はノーヒントなので、なんでもいいから当てずっぽうで単語を入れる。
すると、それぞれの文字について
・グリーン……正しい位置にある
・イエロー……位置は正しくないが使われている
・グレー……使われていない
とヒントが示される。
このヒントをもとに文字を絞り込んでいくわけだ。チャレンジできるのは全6回。
・実際にやってみた
……のだが、そもそも「5文字からなる英単語」が思いつかない。自分の周囲を見渡してwindow、desk、bed、big-fat-catなどと挙げてみるが、そう都合よく5文字にはならない。
そういえば、ずっと「Wordle(ワードル)」のことを「World(ワールド)」と勘違いしていたので、「WORLD」と入力してENTERボタンを押してみた。
すると……
・Lが4文字目以外に入っている
・W・O・R・Dは使われない
ということがわかった。
「使われていない」と判明した文字は、仮想キーボード上でもグレーになるのでわかりやすい。
あとは条件を満たす単語を思い浮かべるだけ……
って余計に難しくなったわ!
そもそも「○文字目にLのつく単語を挙げて」と言われてもスムーズには出てこない。school、love、lonely、melody……5文字にならなかったり、使わない文字が入っちゃったり……
一向にヒットしない。ただし、不正解であっても「使わない文字」がどんどん判明していくので無駄にはならない。
ある程度まで文字が絞り込めたら、ランダムに並べればヒットするんじゃ? とズルを考えたが「そんな言葉は存在しねーよ」とエラーが返されるだけだった。
これ、母語に近いなど、ぼんやりと字面を眺めただけで単語が浮かんでくるくらいの言語センスがないと難しいのでは? 少なくとも「英語は挨拶程度」の筆者にはめちゃくちゃ難しい。
いいことを思いついた。すでに使わないと判明している文字をわざと混ぜてでも、結果的に1文字でもヒントを絞り込めれば収穫だ。
不正解だと知りながら試行するという無駄なことしつつ、残り1回になったとき、偶然にも3文字がヒットした! 位置も合っていることを示す緑マスだ!!
あとは残りの2文字を当てればいいんだから簡単だ。日本語なら「ロケッ○」と1文字だけ伏せ字になっているような感覚。
ところが、じーっと見つめても単語が思い当たらない。つまり筆者の脳内の辞書には存在しない言葉だということだ。仕方がないので最後の手段だ!
「辞書にない適当な文字列」を入れた場合は試行回数が減らないので、ここまでくると総当たりも可能。また、盲点だが同じ文字を複数回使うのはOKのよう。こうしてようやく正解にたどり着いた。
「FLUFF」、日本語にすると綿毛(わたげ)。知らんがな。
なお、結果は簡単にTwitterに投稿できる。カラフルなブロックの並ぶ謎のツイートは、何回目で何文字が当たったかというWordle画面を視覚化したものだったのだ!
・日本人って……!
正解は中学生でもわかるごく日常的な単語もあれば、英語圏の人でも苦戦する難しい単語が出題されることもある模様。
ここで筆者は、ある事実に気づいた。毎日何千件、何万件とツイートされているWordleの結果。
朝のスキマ時間にこれを解いて、結果をつぶやいている日本人がこれだけいるということか……!?
よく日本人の英語下手が叫ばれるが、他国の言語でワードゲームができるって実はかなりの語学力ではないだろうか。
まぁ、読み書きと会話の能力はまったく別物だと言われればミもフタもない。学生時代、香港のペンパル(文通相手)と日本で会ったときにまっっったくコミュニケーションがとれず、「手紙と違う人?」という顔をされたのは苦い思い出だ。
その悔しさから英語を猛勉強し、いまではひとりで海外旅行に行けるように……なっていないのだが、英語を使えるようになりたいという願望は変わらずある。
Wordle、続けてみようかな。
参考リンク:Wordle(英語)
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:Wordle(iPhone)