コロンブスの骨、スペインの教会で発見

ついに発見?

1492年に大海原を航海し西インド諸島に上陸し、奴隷制と大量虐殺の痕跡を残したクリストファー・コロンブス。コロンブスの最期については、あまり知られていません。イタリアのジェノヴァで生まれたと考えられていますが、どんな出生だったのかは謎に包まれています。イタリア人だったのか、バスク人だったのか、カタルーニャ人だったのか、それともポルトガル人だったのか?それも不明なんです。

スペインに眠っていた?

そんなコロンブスの安息の地を特定するために長年遺骨の検査をおこなってきた研究チームが、コロンブスの遺骨がスペインのセビリアにある大聖堂にあると発表しました。

スペインの科学チームは現在、セビリアの大聖堂にあるバラバラの遺骨がコロンブスのものだと主張しています。チームは墓に安置されている遺骨のサンプルと、コロンブスの兄弟ディエゴと息子フェルナンドのDNAを検査しました。

グラナダ大学の法医学研究者José Antonio Lorente氏はガーディアン紙に対して、「本日、新しい技術のおかげで、セビリアの遺骨がクリストファー・コロンブスのものであるという以前から唱えられていた理論が一部決定的になりました」と述べています。

発表は論文ではなくテレビ番組

研究チームは今回書かれた論文を今のところ公表していないのですが、スペインのテレビ番組の特番でコロンブスの出自を明かすと述べています。立派な研究なはずなんですが、テレビの特番ってなるとちょっと宣伝とか、お金とか絡んでいる感じで真の研究ぽくなくなるような気がしますけどね。

Atlas Obscuraによると、コロンブスは死後も複雑な経路を辿っていたようです。1506年にスペインのバヤドリードで亡くなり、その後兄弟のディエゴの命令でセビリアに移されました。

しかし1542年、歴史的な航海から50年後、コロンブスはサントドミンゴのサンタマリア大聖堂に運ばれました。そこでコロンブスの遺骨は1795年まで安置されていましたが、スペインがドミニカ共和国を失うとキューバに運ばれ、そこで1世紀過ごしたとのこと。その後遺骨がセビリアに戻されたようです。これだけ国を跨いで移動しまくっていたわけですから、最後の安息の地を特定することはすごく大変でした。

以前にも骨が入ったそれらしい箱が見つかっている

そして、話はさらにややこしくなります。1877年、サントドミンゴ大聖堂で「著名で卓越した男性、クリストファー・コロンブス」と書かれた鉛の箱が発見されたのです。箱の中には骨の破片が入っていました。現在、その箱はサントドミンゴ・エステの記念碑に埋められているのですが、調査が必要になってくるでしょうね。Lorente氏がガーディアン紙で語っているように、両方の骨セットは不完全なもので、言い換えると、両方ともコロンブス本人のものという可能性があるということです。

コロンブスは、北アメリカ本土に足を踏み入れたことは、実はないんですが、アメリカに多大な影響を与えた探検家でした。アメリカ大陸という新しい世界を発見したことになっているコロンブスですが、そこには何千年も前から人が生活をしていたのです。それをどう考えるか、ですよね。

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